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俺は、

嫌だも、何も…

ないわけが無いんだよ

心まで道化師になる?

そんなこと、

やりたくても出来ないんだよ

残念だけどね

僕は、

孤独な錬金術師気取り“だった”

誰が救ってくれたと思う?

君だ。

司くん

君が僕の痛みを優しく癒してくれたから

今の僕がある

君は今

自分の心に巣食う痛みと戦っているんだろう

それも、1人で

『それ』を倒すのを、

僕らに手伝わさせてくれ

司くん

僕らが君にどれだけ救われたことか

何回君に息の仕方を教わったことか

うるさい…

強制はしないさ

でも、君に後悔はして欲しくない

俺が、お前らの救いを求めているような言い草だな?

知ったように言うな!

俺の痛みは俺にしか分からない!

俺の本当の痛みも理解してないような奴らに下手に治療されたって

後遺症が残るだけだ!

そ、れは

もう、終わりにしよう

力なく呟いた君が

いつの間にか視野から消えていた

司、くん?

ちょっと、類!?

ね、ね?

司は!?

いって、しまった

何ぼーっとしてんの!

早く追いかけよ!?

あ、うん

学校

街中

公園

そこらじゅうを手分けして探した

でも、

彼は、見つからなかった

(なんで、なんでどこにもいないんだ?)

焦り

今の感情を一言で表すならばこれだろう

彼は

彼はどこに、

ふと、浮かんだ場所

▹屋上 ワンダーステージ

どっちへ、行こう

きっと─

辛いことも楽しいこともあった

僕らの思い出が詰まった─

▸ワンダーステージへ

肺が痛い

息も辛い

疲れた

もう走れない

でも、

止まってしまったらもう二度と彼に会えない

彼は、どこに…

居ない?いや、そんなはずは─

待て、これは本当に彼の望むことなのか?

ただの独り善がりなのか?

分からない

彼に何をしてあげることが正解なんだ?

このまま、

彼に恩も返せず終わってしまうのか?

嫌だ

そんなことは─

足に、力が入らない

(こんなことしてる場合じゃない)

分かってるのに、

もう、動けない…

俺は、屋上へと続く階段を駆け上がっていた

無心で上を目指した

時には躓いたが、

それでも上を目指した

だが、いい加減疲れてきた

少し、少しくらい休んだって…

だけど、その『少し』が許されないような気がした

だから、無心で頑張った

ある時ふと正気に戻った。

「こんなことして疲れるくらいなら…」

だからもう、

逃げるんだ。俺は

少しでも気を逸らそうと、

俺は気に入っていた音楽を再生した

無意識にメロディをなぞる

ふと気づく。

“この曲、アイツらとショーをした時の─”

何故だか視界が悪い

あ。泣いているのか。

こんなのはもう終わらせよう。

俺は、曲のプレイリストを削除した

着いた…

空は暗がり始めていた

空がまだ明るいせいで。街灯が煌びやかなせいで。

多くの星は隠れていた

でも、ただ1つ。

独りぼっちでも輝いている星があった。

俺もあんなふうになりたかった

『美しい』が混ざりあった空に、

最後の笑顔をプレゼントする

1つ。深呼吸をする

俺は体を空に溶かした

END1

「崩れゆくセカイには」

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コメント

6

ユーザー
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頑張れ!!!

ユーザー

エンドの名前が、大好き

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