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ドアを開けたら弟が倒れてる
背中に突き刺さる包丁
竜一
空
床は血まみれ知らない人が見たら
気絶するかもしれない
俺が落ち着いて
竜一
と笑うと
弟はうつ伏せ満足そうに
空
と笑ってた
家に帰ると弟が必ず死んだふりをしています
明日はどんな死に方しているのか予想すらできない
ある日は頭に矢が刺さってたり
軍服で銃を抱えてたり
マンボウの着ぐるみが死んでたときは
ドア閉めようかと思った
竜一
空
後片付けも結構大変で
床の血糊を洗ったり
矢が刺さったまま晩ご飯作るのは勘弁してほしい
日向
日向
竜一
家に帰ると弟が必ず死んだふりをしています
ちょっと褒めると調子に乗るから
できるだけスルーで
空がいなくなる前は忙しくても
ちょっと喋るだけでも楽しかった
徹夜で当てもなく空飛んだときは
海見に行ったりしてたのに
空が一人暮らし始めてからは
ちょっと寂しくなった
空も寂しいと気づいてたのに
中々会えずにいた
家に帰ると弟が必ず死んだふりをしているのは
少しでも寂しい気持ちを紛らわすためか
俺には分からない
家に帰った俺を待ってる
弟の演技を見るのが
俺ら2人の愛情表現ならば
それはそれでありだろう
家に帰ると弟が必ず死んだふりをしています
今日はどんな死に方しているのか期待して開けるドア
竜一
*お借りした曲
*家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています
*登場人物
*時渡竜一 時渡空 時渡日向