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1-2
入学式が終わっても、優の両親は姿を現さなかった。
きっと寝過ごしたまま起きられずにまだ家にいるだろう。
流石に小学校のセレモニーは来てくれていたが、
中学校の入学式と卒業式に来なかったことを思うと、
2人とも、「もう行かなくてよくない?」
な、心境なんだろう。
そこには両親の別の思いも含まれている気がするから、
優は何も言えなかった。
体育館から教室へ移動し、
自分の名前が書かれた机を発見すると
ちんまりと大人しく着席した。
白石優
優が腹痛でトイレにこもっていたあの数分間で、
完全に出遅れたことを知ってドキドキが再燃した。
緊張の面持ちで借りてきた猫のように大人しく座っていると、
ふと後ろから背中を突かれて、また小さく喉を鳴らす。
今日は皆んな優を背後から驚かす日だ。
園川玲
白石優
白石優
白石優
振り返ると、その人は少し脱色したような髪色で、
顔の整った優しそうな人だ。
優の後ろの席の人で、しかもぼっちなところを見ると、
彼もまた席から一歩も動かずその場にいたらしい。
園川玲
園川玲
園川玲
白石優
白石優
いつも元気印の優が新しい輪にズイっと入るなど、できるはずもなく、
玲が話し掛けてくれたのは凄く嬉しかった。
しかも良い人そうだ。
白石優
白石優
園川玲
園川玲
園川玲
白石優
白石優
園川玲
園川玲
いい人そうな上に人懐っこい。
もう、名前で呼んでくれる。
優は嬉しくて、あまり言いたくは無かったことだが、
玲にならいっか、と打ち明ける。
白石優
白石優
白石優
園川玲
園川玲
白石優
苦笑する優は当時の痛い出来事を思い返す。
中3に上がりたての春、徒歩で帰宅途中に信号無視の車に跳ねられた。
とは言っても、少々吹っ飛ばされたくらいで足の骨折だけで済んだものの
大腿骨をやってしまったので、
入院とリハビリだ何だで欠席日数自体は、3ヶ月を有に超えていた。
園川玲
園川玲
白石優
白石優
白石優
園川玲
園川玲
園川玲
白石優
白石優
事故ってすぐは体の心配をしてくれていた両親も、
入院が長くなるにつれて、「高校はどうしよう」
の心配へだんだん変わっていった。
内申点の関係で区内有数の進学校は無理だとわかるや否や、
それならどこにいっても一緒だと突っぱねられて、
現在に至る。
父が医師なだけに、優も医師になるのが当然だと言わんばかりだったため
高校選びは両親にとっては最重要事項であった。
優のわがままで大学までエスカレーター式の私立の中学には行かなかったから、
何度両親から、「言わんこっちゃない。」と
ため息を吐かれたことか。
園川玲
園川玲
園川玲
白石優
白石優
可愛いし、と言っていたのは
さりげなく無視しておいた。
チビなのは中学生の頃からからかわれていたので
もうあまり気にならない。
それよりも、早速LINE交換ができる友達に出会えたことの、
喜びの方が勝っていた。
腹痛を引き起こすほど、友達ができるかあれだけ不安で仕方なかったのに
玲が後ろからツンツンしてくれたおかげで、
優は笑顔になれた。
明日からの学校生活に、やっと光が見えた。
1-2は以上です。
吹き出しがあまり無く、その上セクシーな男前先生も出て来ず、
ガッカリさせてしまったのでは…?
次は👍100来たら書こうと思います。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m