ジョンヨン
ジョンヨンは、そう呟いてみた。ぽつりと漏れた言葉の雫は、部屋の静寂さにいつしか吸い込まれた。
ジョンヨン
一つ、寝返りをうつ。隣ではモモが気持ちよさそうに寝息を立てている。お腹いっぱいご飯を食べて、さぞ幸せだろう。
ジョンヨン
時計が時を刻む音だけが、一定のリズムとして耳に溶け込んでいく。
ジョンヨン
気分を変えるために、ジョンヨンはリビングに向かうことにした。
誰も居ないリビングは、 大きな窓から差し込んだ満月の月夜の光に照らされてほのかに青白く包まれており、 どこか幻想的だった。
外の世界の、車が走ったり、 風が建物にぶつかる冷たい音だけが 空間に響き渡る。
ジョンヨン
ジョンヨンは、 自身の身体を一気に冷たいソファに預けた布団の中で温まった肌が、 夜の寒さで冷えたソファで冷やされていくそんな冷たさがやけに心地いい。
何気ない夜に、 自らの身体を駆け巡る冷たさ。 ジョンヨンは、 一種の非日常を味わっていた。
眠ることはせず、 遠くに見えるビルの屋上の、 点いては消える赤いランプを ひたすら眺めていた。 いつか消えたりするのかな、なんて 勝手に思ってワクワクしながら。
ナヨン
と呟いたのはTWICEの最年長、ナヨンだ。今日は遅くまで仕事で、 ご飯を食べたい欲より 眠りたい欲の方が勝ってしまったが、 夜中になって空腹で目が覚めてしまった。
ナヨン
さすがに、 朝から何も胃に入れてないと 我慢にも限界がある。 空腹独特の腹痛がする。 胃液が胃を刺激しているのだ。
ナヨン
ナヨンはうわごとのようにそう言うと、 ジョンヨンが既に居ることも知らず リビングへと向かった。
ジョンヨンが満月の夜を楽しんでいると、部屋の奥から誰か来る音が聞こえた。
ジョンヨン
振り向くと、 そこに居たのは 月からこちらに下りてきた兎だった。
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
どうやら、今夜は餅つきはしてないようだお腹を好かせた兎が、 ジョンヨンの下へとやってきた。
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
ジョンヨンは、 お腹を好かせた兎のために なにか作ろうと考えた。
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
兎はジョンヨンを呼び寄せると、 両手で思いっきり抱きついた。 柔らかないい匂いが ジョンヨンを優しく撫でる。
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
ジョンヨンも、 兎の腰に両手を回して しっかりと抱きついた。 普段の凛々しいジョンヨンからは 想像も出来ない程、甘えるように、強く。
雲に隠れた満月が、 顔を覗かせる。 眩い月光が再び部屋を青白く照らす。
月下に二人が織り成す、甘いワルツ。 それはどんなシュガーよりも、 キャンディーよりも甘く、甘く。
しばらくすると、 兎のお腹が鳴る音が聞こえた
ジョンヨン
ジョンヨンが笑って言う。
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
ジョンヨン
ナヨン
コメント
2件
続き出して欲しい!
最高!