~北さん視点~
ピンポーン
北信介
クローゼットから制服を取り出し急いで着替える。
部屋から出て洗面所を探す。 少し家の中をうろうろし、洗面所を見つけた。 そこで顔を洗い、歯を磨く。
部屋からカバンを取り、ある程度中身を見る。 ……………一応教科書など必要なものは入っているみたいだが………
北信介
帰ったらとりあえずカバンの中と部屋の掃除をしよう、そう思い急いで家を出る。
ガチャッ
そこには男子高校生が立っていた。
制服を着こなし、襟もきれいに揃えられている。 少し癖毛の真面目そうな男子高校生だ。
北信介
……………絶対怒っている…………
すると、その男子高校生は俺に1歩近づき、明らかに不満な顔でこう言った。
赤葦京治
北信介
俺は咄嗟に言い訳をした。 言い訳なんてほとんどしたことがないのに。
すると、男子高校生は大きなため息をついてこう言った。
赤葦京治
北信介
男子高校生は俺をまじまじと見ている、………どうしよう。 俺、なんかやらかしただろうか?
赤葦京治
…………髪?
すぐに玄関の鏡を見たが何も変なところはない。別に普通だ。
北信介
北信介
北信介
赤葦京治
赤葦京治
北信介
赤葦京治
赤葦京治
北信介
俺は少し考えた後、理解した。
北信介
朝もこの話をしたのに、自分で忘れるなんて……
北信介
北信介
思わず、自問自答してしまう。
北信介
こうしている間にも、男子高校生は俺のことを面倒臭そうな顔で見ている。
…………なんか悲しいからこの顔はやめてほしい…
その時、ふと昨夜やっていたお笑い番組を思い出した。
北信介
北信介
それ以外の言い訳が思いつかない。
北信介
……俺は多分、今までの人生で一番苦しいだろうと思われる言い訳をした。
北信介
赤葦京治
恥ずかしい、ここから消えたい。
だが、男子高校生の反応は予想とは違った。
赤葦京治
………あ、そうなんだ。
なんか、木兎はそんなことを平気で言ってたんだと思うとすごいなぁと思った。
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
北信介
北信介
しかも、俺、共通語とか喋れる自信なんて、ない。
北信介
赤葦京治
そして俺は、急いで後を追った。
~赤葦視点~
赤葦京治
赤葦京治
赤葦京治
もう20分くらい経つのに木兎さんが一向に来ない。
忘れている……??
いや、そんなことはない。一応、毎朝一緒に登校してるし、さすがに木兎さんも忘れないだろう。
赤葦京治
俺はそう考えると、カバンを持って家を後にした。
木兎さんの家は俺の家から歩いて10分も経たない場所にある。
その道を俺は少しイライラしながら走る。
………まあ、20分も何もしなかった俺にも非があるとは思うけど…
そうこうしているうちに木兎さんの家に着いた。
少し荒れた呼吸を整え、チャイムを押す。
ピンポーン
少しすると、扉が開いた。
赤葦京治
出てきた瞬間に分かった。
が、今はそんなことより イライラが勝ったらしい。
あまり気にならなかった。
なるべく、顔にはでないようにと意識はしていたが、多分、でてると思う。 ………そんな気がする。
そして俺は一呼吸おいてこう言った。
赤葦京治
北信介
ほらやっぱり
俺は拍子抜けして、大きなため息をついた。
と同時に、俺の中のイライラもすっかり消え去った。
となると、気になるのはやっぱり木兎さんの髪型だ。
赤葦京治
北信介
赤葦京治
聞いてしまった。
すると木兎さんは驚いたような顔をして玄関に戻った。 どうやら鏡を見てるらしい。
赤葦京治
玄関から戻って来た木兎さんは「訳が分からない」という顔をしていたが、しばらくして
北信介
赤葦京治
普通に驚いた。
赤葦京治
赤葦京治
北信介
やっぱり関西弁……
………昨日やってたお笑い番組にでも影響されたのか?
赤葦京治
赤葦京治
北信介
木兎さんはしばらく考え込む。
赤葦京治
赤葦京治
またも顔に出てしまった気がする。
しばらくすると、木兎さんは言った。
北信介
まあ、そんなことだろうとは思っていた。
が、なんか恥ずかしがっている様子の木兎さんを見て、俺は少し驚いた。
赤葦京治
赤葦京治
少し驚いている様子の木兎さん。
……なにかおかしい………
というか、今は時間がない。
赤葦京治
赤葦京治
俺には1つ、気がかりなことがあった。
……そう、関西弁だ。 全く慣れない。
赤葦京治
北信介
北信介
赤葦京治
絶対何かある。 登校中でも、探ってみよう…と俺は決心した。
赤葦京治
そう言って、俺たちは学校へ向かった。
続く
コメント
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最高
続き待ってます
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