4.7
枯れるまで 1year,265day.
俺とあいつの2回目の出会いは
屋上へつながる階段。
うるせぇやつらがいない
束の間の時間を楽しみたい。
それが俺の目的だった。
千冬
…………。
カン、カン、と
静かな階段に響く足音。
それを聞きながらゆったりと歩いていた俺の
目に飛び込んできたのは__
あっ、なんていう間抜けな声と
俺の頭目掛けて落ちてくる
一つのメガネだった。
千冬
………うぉっ!?
と、
咄嗟に俺はメガネを自分の手に収めた。
千冬
…………んだ
なんだ、と思い
頭上にいるはずの声の主に顔を向けた。
ひっ、あ……、
声の主はひどく怯えた様子で
千冬
………………これ、お前の?
俺はそう言うしかない。
あっ…、
と言う声とともに
階段を駆け降りてくるあいつ。
す、すみません、
メガネ、ありがとうござ____っ、!?
千冬
………?
はじめ、俺が見つめすぎていたのかと思った。
だって、メガネを外すとまるで別人だったのだから。
メガネをつけると少し隠れていた涙ぼくろ。
長いまつ毛。
気づかないうちに俺は見入っていたようだった。
だが、そんなことではないようで。
ご…、ごめんなさっ………、!!
千冬
…何が?
き、昨日もっ……迷惑…を…、
そんな世界の終わりのような声が響き
俺はやっと事を察した。
千冬
……お前さ、
千冬
………今までいじめられてたろ。
…………ぇ…、
今思えば
なんてデリカシーのない言葉だと思う。
しかも
そいつにとって1番思い出したくなかった事だと
俺はのちに知ることになる。






