私は一昨日、 不思議な人─浦飯幽助─に会った。
どうやら秀一…
いや、蔵馬は知っていたようだ。
蔵馬は幽助を見つけると、 ゆっくりと近づいた。
北瀬真尋
秀一…?
そして幽助に話しかけた。
浦飯幽助
(居た!蔵馬…!)
浦飯幽助
(と、後ろに居るのは…?)
蔵馬
警戒しなくていいよ
蔵馬
俺は戦う気も逃げる気も無い
蔵馬
頼みがあるんだ
すると、幽助は 少し驚いたように訊き返した。
浦飯幽助
頼み…?
蔵馬
3日だけ待ってくれ
蔵馬
3日経ったら、間違いなく暗黒鏡は返す
それだけ言い残して、 蔵馬は私の前をスタスタと歩いた。
蔵馬
行くよ、ひろ
北瀬真尋
今行く!
浦飯幽助
(アイツ、ひろっていうのか…)
浦飯幽助
なぁ、ぼたん
ぼたん
なんだい?
浦飯幽助
あの”ひろ”って奴のこと知ってるか?
ぼたん
さぁ…?私も初めて会ったし、初めて聞いたよ
浦飯幽助
ふ〜ん…
そして今日が3日目。
今、私達は屋上で お昼ご飯を食べている。
北瀬真尋
秀一ぃ〜
南野秀一
ん?(*゚~゚*)モグ モグ
北瀬真尋
今日さ、3日目でしょ?
南野秀一
うん、そうだけど、どうかした?
北瀬真尋
ひろも一緒に行ってもいい?
南野秀一
もちろん、元々一緒に行くつもりだったからね
北瀬真尋
だよね(*´˘`*)
そんな穏やかな空気が流れる中、 秀一が何か思い出したように 声を上げた。
南野秀一
あっ、でも…
北瀬真尋
ん…?( 'ч' )ŧ‹”ŧ‹”
蔵馬
(暗黒鏡の代償が“1番大切な人“…だったら…)
北瀬真尋
ねぇ、秀一?大丈夫?
南野秀一
あぁ、ごめん、大丈夫
南野秀一
なんでもないよ
北瀬真尋
そっか!ならいいけど
北瀬真尋
(…とは言ったけど、今の「大丈夫」は
絶対大丈夫じゃない方だよね…)
絶対大丈夫じゃない方だよね…)
ひろには言えないこと…?
と、納得がいかず、 いろいろ考えていると…
蔵馬
ふふ、ひろ、口に付いてる笑
笑いながら自分の口元を指差して、教えてくれた。
北瀬真尋
んぇ、どこ?
北瀬真尋
ここ
秀一のスラッとした綺麗な指が 私の口元に触れる。
北瀬真尋
ん…
北瀬真尋
取れた?
南野秀一
うん、取れた
北瀬真尋
ありがと!
南野秀一
😌コクッ(可愛い…🤭)
北瀬真尋
それで…ひろも行っていいんだよね?
南野秀一
あぁ、そのことなんだけど…
南野秀一
(もしあれが本当だったら、俺の近くに居てもらった方が安心かもしれない…)
南野秀一
いいよ、その代わり1つだけ約束して
北瀬真尋
約束…?
南野秀一
そう
南野秀一
病院に着いたら、絶対に母さんの傍から離れないでほしいんだ
南野秀一
それは何があっても
南野秀一
約束してくれる?
北瀬真尋
うん、わかった!
北瀬真尋
志保利さん、ちゃんと守っとくから!ニシシッ
南野秀一
ふふ、頼もしいね
そんなこんなで放課後、 秀一の母─志保利さん─が 入院している病院に 足を運ぶことになった。