テラーノベル
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街の騒音が聞こえない 山の奥の奥の林
そこに"水彩"はいた
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩は、"腐食のせいで成長していた" "本"の世界に危機感を覚えていた
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩が、丸眼鏡を掛け直したと同時に 鋭い刃が彼女の首元を捉えた
魁人 カイト
魁人 カイト
彼女の首元に刀という凶器を当てている人物_
それが…
水彩 スイサイ
この本の世界の"主役の一人"魁人という男だった
魁人 カイト
水彩 スイサイ
水彩は、客人に話し掛ける様な言葉遣いで彼に話しかけた
水彩 スイサイ
魁人 カイト
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
魁人 カイト
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
渚紗 ナギサ
赤色の血溜まりの中で呻いている渚紗の腹を 葵が足でぐりぐりと踏み付ける
渚紗 ナギサ
渚紗は、痛みに耐えながらも葵の脚を退けようと 腕に力を込めるが、出血のせいであまり上手く動かない
そんな彼に興味すらも示さずに葵は足に力を込め、 彼の腹を思いっきり押す
渚紗 ナギサ
彼の口から、嗚咽が盛れるが 汚物が出される事はなかった
何故なら、一人の女性が渚紗の腹に手を置き 防寒材(クッション)のように暴力を吸収していたからだ
星風 セイカ
渚紗 ナギサ
星風 セイカ
星風 セイカ
陽気な喋り声が辺りに響く
彼の言葉が衝突音で掻き消された
いや……葵が岩に蹴り飛ばされたのだ
彼の口から、鮮烈な血が吹き出される
そして呻き声の後に、星風の陽気な声が彼の耳に入った
星風 セイカ
星風 セイカ
そう言いながら、彼女は準備運動をし始めた
星風 セイカ
彼女が、葵の方に向き直る
星風 セイカ
彼が、地面に激しく叩き付けられた
星風 セイカ
星風 セイカ
彼女が、今まで"我慢"していた物を吐き出すかのように 声を"低く"して彼に話し掛ける
彼が、星風を見つめるとそこには… 口角を無理矢理あげ、透明な殺気を放っている"星風がいた
葵は、冷や汗を流しながら笑っていた
何故なら彼女が、自分よりも強い"強者"だからだ
彼女が自分が…今まで求めていた"退屈" というワンピースを埋めてくれる人物だったからだ
星風 セイカ
「どおぉんっ!」
静かな城下町の甘味処に山から聞こえた音が響き渡る
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅が、瀕死状態の二人から作られた 赤い血溜まりを踏んで、その場を去ろうとすると
琴葉 コトハ
白い長髪と着物を"赤い"染料剤で染めた 琴葉がゆっくりと立ち上がった
沙羅 サラ
沙羅が、冷たい眼差しを彼女に向ける
琴葉 コトハ
沙羅 サラ
琴葉 コトハ
沙羅 サラ
琴葉 コトハ
沙羅 サラ
沙羅が 背後を向く
だが そこには誰も居なかった
沙羅 サラ
沙羅が、後ろをじっくりと見てから前を向くと
純玲 スミレ
純玲が自分の服の裾に隠していた 折り畳みナイフで沙羅の首元を捕らえる
沙羅 サラ
純玲 スミレ
純玲の静かな声が彼女に向けて放たれる それは、彼女にとっての最低限の思いやりだった
しかし
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅は、それを静かに拒絶した
純玲 スミレ
純玲は、表情を変えずに不思議そうに彼女に問い掛ける
沙羅 サラ
琴葉 コトハ
琴葉は、訳が分からず 目を見開きながら説明を求める
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅が、純玲の腕を引っ張り自分の喉にナイフを突き刺す
純玲 スミレ
鮮明な血液が、彼女のワンピースを赤色に染めていく
琴葉 コトハ
琴葉は、その場に立ち尽くし 何が起こっているのか分からず 呆然としていた
沙羅は、そのまま重力に押され地面に倒れ込んだ
沙羅 サラ
純玲 スミレ
純玲は、自分の手についた赤黒い血液を見つめた
『"偽物"じゃない 本当の血液』
純玲 スミレ
純玲は、突然襲いかかって来た頭痛でその場で崩れ落ち
薄れゆく意識の中 純玲は感じた
〈私は……この触り心地を知っている〉
琴葉 コトハ
琴葉は 目の前の出来事を信じる事が出来ず 混乱状態に陥っていた
琴葉 コトハ
琴葉は、倒れ込んでいる沙羅に近付き そっと触れてから目を閉じた
すると、沙羅が徐々に白い光に包まれ 外傷が再生していく
しかし 突然黒い光が現れ 白い光を飲み込み 沙羅の身体が徐々に黒く染っていく
琴葉 コトハ
再び、琴葉が沙羅に触れ強く念を込めるが、 黒い光による侵食は強まるばかりで 止まることがなかった
琴葉 コトハ
琴葉がその黒い光に怒鳴るが、その黒い光は、無視をする
琴葉 コトハ
琴葉 コトハ
琴葉が、目尻に涙を溜め訴えかける
琴葉 コトハ
遂に、琴葉の瞳から涙が零れ落ちる
すると
『ふわっ』
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩が、何処からともなく現れ 琴葉の左手の上に自分の右手を重ね 左手で彼女の背中をさする
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩は、その言葉を聞き 琴葉の手を握った
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩が静かに彼女に注意する
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩が、そう唱えると琴葉の手が黄色に光出した
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
琴葉 コトハ
水彩 スイサイ
水彩が、ふんわりと笑ってから言った
水彩 スイサイ
琴葉 コトハ
琴葉が、深呼吸をしてから 沙羅に再度 触れる
すると 黒い光と黄色い光が反発しあい やがて宙に消えた
琴葉 コトハ
琴葉 コトハ
星風 セイカ
水彩 スイサイ
星風 セイカ
水彩 スイサイ
水彩は、星風が丸太のように担いでいる 二人の青年を見ながら言った
星風 セイカ
星風 セイカ
水彩 スイサイ
水彩は、顔色を変えずに ただそう答えた
星風 セイカ
星風 セイカ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
星風 セイカ
水彩 スイサイ
水彩の答えに、星風は少しだけ口角を引き上げた
星風 セイカ
水彩 スイサイ
水彩 スイサイ
水彩達の周りが、青く光る
そして 数秒後 光が収まると そこに水彩達の姿はなく
音も形もなく消えていた
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
第八話 御伽噺
コメント
10件
すいちゃさいきょーじゃん!!!✨
ふおおおおおぉぉ!!!!!😇😇 各キャラの立ち位置とか振る舞いが好きすぎてもうなんなんだよこれは(???)😇😇 次回も楽しみ✨️✨️
お久しぶりです!続き楽しみにしてます!