俺が生まれ育った所は、とある夢を持った村だった。
俺の両親は、その夢を叶える人達の頂点に立つ者だった。
だからなのか、必然的に俺も地位が高くなった。
無駄に広い部屋にいつも独り孤独に
毎日変わらない、広い筈なのに圧迫感のある場所
人と会う事なんて、執事やメイドと会うくらい
両親とは、滅多に…というか、片手で数えれるくらい。
そんな生活を、普通の人間が中学1年後半までずっと続けた。
俺が13の誕生日を迎えたその日、お母様に呼び出された。
幼kr
両親に敬語、様付け、俺は本当に息子だと思われてたのかな。
kr母
山程ある書類をまとめる姿が見受けられた
容姿端麗で、瞳も髪も肌も真っ白。
そのつり目からは、厳しい印象がつく
幼kr
kr母
お母様の指の先の椅子に座る。
とても、新しい、傷一つない。
それは、新品だからだろうか
はたまた、お母様が滅多にここに人を入れず、この椅子を使っていないからだろうか。
kr母
kr母
幼kr
我ながら子供らしくない、丁寧な口調。
kr母
kr母
その言葉を聞くと、なんか凄いな、と思った。
幼kr
率直に気になった事を問う、すると、予想外の言葉が聞こえた。
kr母
幼kr
何かの聞き間違え、そう思いたいほどだった。
kr母
訓練…?俺、が?
kr母
幼kr
kr母
なら、そんな夢捨てて平和な村でみんなで幸せに生きる、それで良いじゃん
なんて思いは口から出ることはなかった。
幼kr
嫌いだから、暫くは話したくも会いたくもないかな。
尊敬出来るお母様でいて欲しかった
部屋に向かう途中、戦闘兵隊軍隊長のお父様に会った為、そのまま訓練場に来た。
訓練場といえば、豪華というイメージは全く付くことはなかったからか、違和感が凄かった。
kr父
お父様は、お母様と同様、容姿端麗だ。
金髪、輝く黄色の瞳。俺の外見の遺伝はほぼお父様からだろう
つり目もお母様と同じだけど、性格は明るい印象があるからか、怖くは見えない
幼kr
kr父
kr父
お母様と違って温かさがあった気がした。
性格の遺伝は、この人から来てたら良いな
kr父
お父様の口からは感激の言葉が聞こえた
kr父
…お父様は、運動神経がとてつもなく良く
お母様は、頭が驚くほど良い
俺は生まれ持った才能に恵まれただけ
だから
kr父
幼kr
kr父
kr父
幼kr
kr父
幼kr
kr父
幼kr
戦争の手助けは嫌だったけれど、大好きなお父様との約束の為なら、頑張ることができた。
あの約束をして3年と少しの月日が過ぎた。
今日は外が騒がしい、何かあったのかな
コンコンッ
幼kr
ガチャ
扉を開けたのは、お父様だった。
幼kr
kr父
『戦争をする事になった。』
幼kr
その事実に、頭は追いつけなかった。
否、追いつきたく無かった。
幼kr
心に隠していた気持ちがすらすらと口から言葉となって溢れ出る
幼kr
幼kr
kr父
幼kr
予想外のお父様の言葉に驚く
kr父
どんな話なのか、どんな部屋なのか
いつもだとそう疑問を持つが、今は、お父様の言葉の意味だけで頭いっぱいだった。
部屋に入ると、薄暗くて何処か落ち着く部屋だと認識した
kr父
幼kr
俺がその椅子に座ると、お父様はこう言った。
kr父
幼kr
kr父
kr父
幼kr
kr父
kr父
幼kr
逃げる…なんて
幼kr
kr父
幼kr
kr父
kr父
kr父
お父様は、善人だった。きちんと、良心があった。
…俺だけが戦争反対してると思ってたから、良かった。
kr父
どうやら、人生は今日良い方に変わるようだ。
幼kr
暗い暗い地下路を通り、登ると平原に来た。
kr父
幼kr
kr父
kr父
乾いた笑みを顔に浮かべるお父様、遠くを見てる
kr父
幼kr
kr父
kr父
幼kr
貴方は俺が初めて憧れ、敬った人だったから
…一緒に来て欲しかったらなぁ、なんて
kr父
kr父
幼kr
kr父
kr父
幼kr
kr父
幼kr
幼kr
『憧れです』
kr父
幼kr
別れは笑顔で
いや、少々語弊があった
またねの時は、いつかまた絶対会いたいという気持ちを
脳に深く深く刻みつける最高の笑顔で
でも、それを成したとしても
『もっと、お前を息子として見てあげたかった。』 『普通に、貴方と普通の親子として暮らしたかった。』
後悔は再会まで残る
かなり暗い、そんな時間まで走り続けた。
お父様、いや、父さんが訓練にいつも付き合ってくれたお陰か
息は切れない、足もそんな疲れていない
流石に水分補給しようと、所持している水を飲んでいると
???
息を切らしながら、立ち尽くしている少年がいる事に気づく
幼kr
少年が驚いた顔でこちらを見る
幼kr
あるかり
あるかり
コメント
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お父様いい人過ぎますね.. どうか、生きてて、 最後の子は誰なのか、..