赤葦
え ?
木兎
え なに ?
赤葦
いや何っていうか …
赤葦
なんですかこの手は
木兎
ん ? 嫌だった ?
赤葦
…
赤葦
嫌じゃないですけど …
赤葦
ただ道理がわかりません
木兎
あかーしと手繋ぎたかっただけ !
赤葦
だからその理由を聞いてるんですよ !
木兎
あかーし野暮 !
木兎さんは俺たちの思考の外側で生きてる
水曜4限の古典の授業を起きるために
3限までの授業を全部寝てるとか
懐かないと評判の野良猫に振られた日は
1日使い物にならなくなるとか
部活帰りはいつも
遠回りして帰るとか
皆にとってはくだらないこと 馬鹿馬鹿しいこと
俺にはわからないこと
木兎
その時間さー
体育してる赤葦が見れるんだよね !
体育してる赤葦が見れるんだよね !
けど木兎さんにとっては
木兎
あの猫なんかあかーしに似てない !?
全て理に適っていたり
木兎
せっかく赤葦がいるのに勿体ないじゃん !
だからあの日 、木兎さんが俺に触れたことだって
きっと木兎さんなりの道理があるんだろうと
俺は心の底から信じて疑わなかった
赤葦
( … のに )
木兎
あ 、この前のあれ ?
木兎
いや 、
木兎
特に理由があった訳じゃないんだけど …
木兎
あかーしの顔見てたらグワーッてなってしちゃった !!
顔にジャージを投げつける
ボフッ
木兎
んぶっ
木兎
何す …
木兎
あれ !? いない !!