ごみ
ごみ
お母さんはワイのことをとても愛してくれた
毎日ワイのことを褒めてくれて撫でてくれて
本当に幸せ
でも幸せなんかじゃなかった
チーノだけお母さんから暴行を受けていた
毎日のように怒鳴られていて
なのにワイにはまるで人が変わったように猫撫で声で喋る
いつからかそれが気色悪くて仕方なくなった
お母さんに対してだけでなく自分自身にもその感情が湧いた
チーノがこんなに可哀想な思いをしているのにワイだけこんな幸せな思いをしている
明らかにおかしい
双子なんだから幸せも2人分あるはずなのに
なんで…?
自分じゃどうしようもなかった
だからいつしか
「ワイは悪くない」
「チーノが怒られてるだけでワイは無関係」
そう思うようにした
どんどんエスカレートしていくお母さんのチーノに対する暴行
見て見ぬふりをした
でもそうやって自分の気持ちに嘘をつく度
心に針が刺されたように痛い
ワイ自身は幸せのはずなのに
なんで…?
お母さんがチーノのことを捨てようとした
止めようとしたけど止めなかった
そのまま見放した
ワイ自身が幸せならいいんだ
たとえ自分の家族が捨てられようとも
チーノが家から居なくなったあとはお母さんが毎日構ってくれて優しくしてくれて
でも
何か違う
これが本当に欲しかった幸せなのか?
チーノ
会いたい
それから毎日チーノのことが気になってしょうがなかった
今何しているのか
あの時止めていたらなにか変わっていたのか
会いたい
ずっとそう考えるようになった
けどお母さんに知られたらどうなるかわからない
チーノのように捨てられるかも
だから本当の気持ちに嘘をつき続けた
「チーノは家にいらなかった」
「自分の幸せには邪魔な存在だった」
ずっとつき続けて
いつのまにか嘘が本当になっていた
それから数年
ワイは我々国の軍に入った
機器を扱うのが得意だったため、情報収集やそこから作戦を錬る仕事をするようになった
幹部にもなった
総統に
「A国の情報を集めてほしい」
と頼まれた
ハッキングとか色々利用して情報を集めまくった
集めた情報の中にA国の幹部の情報もあった
目を通す
そこには
チーノがいた
チーノ
ワイのこと恨んでたりするのかな
そりゃそうか
見捨てたし
でも今更カミングアウトしたってなにも信じては貰えない
だからワイは
最後まで嘘をつく
大ッッッ嫌い
本当は
?¿
ごみ
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ごみ
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コメント
3件
待って、好き(語彙力の権化