6話「酔い」
あの後俺は爆睡をかまし 起きたら悲惨に汚れまくった部屋を目にした
俺をベッドに運んだり部屋を片付けておいてくれることは微塵もなく自分で後片付けを行った
片付け終わりリビングに戻った頃には もう夜も更けていた。
ないこ
机の上にはご飯が2つ置いてあり 片方にはないことメモ書きをされていた
きっとりう兄が用意してくれたんだ
俺は自分用に準備されたご飯を温め 静かに手を合わせ食べ始める
ないこ
どんなに疲れていても 食欲だけはありまくる自分が少し嫌になりながらもご飯を美味しく頂いた
ないこ
手を合わせてから食器を片付けようとした瞬間ガチャリと玄関から音が鳴った
きっといふ兄が帰ってきたんだ… さっさと片付けて自分の部屋に戻ろうと食器類を急いで片付ける
バンッ!とリビングの扉が勢いよく開き いふ兄は何か言うこともなく足早に俺の元へと近寄ってくる
ないこ
いつもだったらいふ兄が俺を呼ぶ側なのに今日は向こうからこっちに来る。そんな少し違った行動に俺は戸惑う
いふ
いつもと違う甘々な声
そしてそのまま後ろから俺をぎゅっと優しく包み込むように抱きつく
ないこ
「どうしたの」と聞こうとした時に いふ兄からお酒の匂いがした
もしかしなくても酔ってるな…
いふ
俺の首元に顔を埋め擦り付ける
いふ兄のサラサラしたら髪の毛がくすぐったい
いふ
ないこ
いふ
若干不貞腐れたような声色で そんなことを言われる
「いふ兄」ではなく「まろ兄」と 呼んで欲しいってことなのか…?
ないこ
いふ
満足そうに俺に抱きついてくる
酒臭いし…重いし…退いて欲しい…
ないこ
慣れないまろ兄呼びをしながら ソファに座ろうと促す
いふ
ないこ
いふ
ご機嫌になりながら ソファへと移動しどかっと座る
そしてまろ兄は自分の膝をばしばしと叩く
「こっちへ来い」と言ってるんだろう…きっと
渋々俺はいふ兄の元へ行き 膝の上に乗る
いふ
楽しそうに俺の手や髪をを触ったり 頬や唇に軽いキスを落とす
いふ
ないこ
このまま流されそうな気がして 俺は少し焦りながら休ませようとする
もう俺の体力は0で絶対ヤれない
疲れてるからなんて言ってもきっとお構い無しに襲ってくるんだろう
それだけは絶対に阻止せねばならない…
いふ
ないこ
いふ
なにを言ってるんだこの酔っぱらいは…
いふ
ないこ
そういい俺はいふ兄を押し返した
いふ
こてっと首を傾げ俺にそう聞いてくる
ないこ
いふ
…どうせ今日の事とか忘れてだろう
そう思い俺は了承してしまった
ないこ
いふ
小指を絡めぶんぶんと縦に振る
そして満足したのかソファから立ち上がりリビングから出ていく
多分寝に行った
ないこ
あんな嬉しそうな邪悪な笑みじゃないにっこにこな顔久しぶりに見た…
ちょっと可愛いって思ったのは秘密…
りうら
ないこ
りうら
ないこ
もしかして俺選択ミスった?
ないこ
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡×1000
コメント
6件
尊死
死にそう
コメント失礼します!本当に続きが楽しみです!