お母さん
昔ね、私のお姉ちゃんがいたの。
氷雨
お姉ちゃん…?
お母さん
そう。その、お姉ちゃんの話。
深雪
ま、待ってよ、お姉ちゃん!
美咲
アハハ、深雪が遅いなぁ。
深雪
待ってってば!
私達は、普通の家の人だと思ってた。 けど、違ったんだ。
美咲
あ、あれ?
深雪
どうしたの、お姉ちゃん?
美咲
…深雪。早く帰ろう。
深雪
え、あ、うん。わかった。
深雪
ただいま。
美咲
深雪、話があるんだけど。
深雪
ん、わかったー。
深雪
深雪
お待たせ。話って何?
美咲
私ね…怪異が見えるようになったの。
深雪
お姉ちゃん、疲れてるんじゃない?無理しちゃダメだよ?
美咲
そういう話じゃないんだって!私の見てる景色、見せてあげるから。
深雪
ま、別にいいけど。
美咲
それじゃ、行くよ?
深雪
深雪
わっ!な、何⁉︎
美咲
…見えた?
深雪
見えたけど…何よ、これ…
美咲
多分…おばあちゃんが言ってた怪異だと思う。
深雪
はぁ?怪異なんているわけないじゃない。私達疲れているのよ。今日は、早く寝ましょ?
美咲
…わかったよ。
けど…この言葉が最悪な方へ行くとは誰も思わなかった。