作者
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あれから数日後 ホムラはいつも通り明るくチーノたちと接していた。 そのせいでチーノとショッピはあれ以上ホムラを何とかすることはできていない。
そして任務当日
ホムラ
大先生
なんで俺!?
ショッピ
ホムラ
行くぞ。
笑顔を一転させ、真剣な顔付きになった。 それを見てみんなも気が引き締まる。
計画ではホムラとショッピが所長の取り押さえ、大先生とチーノ、そして隊員たちが子供の救出ということになっている。
ホムラ
ショッピ
ホムラ
大先生
チーノ、準備ええか?
チーノ
救出は計画通りに進み、所長も取り押さえた。 あとはヤクの場所を聞き出すだけである。
ホムラ
言ってくれたら罰はちょーっとだけ軽くなるで?
所長
なんやお前ら警察呼ぶで!
ホムラ
ショッピ、こいつのこと見張っててや。
ショッピ
はい。
ホムラはツカツカと子供部屋の方へ歩いていく。 壁を叩いて音を確かめたかと思うと、ある一点に向かって一発殴った。
大先生
なんの音!?
ショッピ
壁に空いた穴から次から次へと出てくる白い粉や葉っぱ。
ホムラ
所長
ホムラ
俺の五感は人よりもずーっといいんだよ。
ホムラはにやにやしながら所長の前に粉が入った袋をプラプラとさせた。 所長は悔しそうに顔を逸らした。
ホムラ
子供は全員送り届けれたか?
チーノ
ホムラ、この子…
そこに居たのはあの日助けると約束した少年だった。
少年
ホムラ
もう安心してええよ。
少年
お兄さんたちは僕のヒーローだよ!
ホムラ
達者でな!
少年は元気よく手を振って去っていった。
大先生
ヤクも証拠取れたし。
ショッピ
このまま放置しててもホムラさんが殴りそうやし。
ホムラ
チーノ
ホムラ
こういう奴が1番許せへん。
ホムラ
大人に絶望を感じるところやった。
ホムラ
ホムラは少年が去っていった方をじっと見つめていた。
大先生
ショッピ
そういう約束やったやろ?
大先生
まあええけどさぁ、、焼肉でええ?
チーノ
ショッピ
ホムラ
よし、俺が運転するから行こうで!
大先生
その日の夜、ホムラは夢を見た。
ホムラ
知らんところ…
そこは外国の街並みで、ひとつも知っているものがない。 ホムラはしばらく歩いていた。
ホムラ
はよ帰りたいのに。
ホムラ
何故かそれまでの生活のことが思い出せない。 仲間の顔も何もかも忘れている。
ホムラ
???
急に後ろから声をかけられて驚く。 知っている声だ。
ホムラ
兄さんの記憶だけははっきりと残っている。 ホムラの大事な人。
ホムラ
兄さんも何してるの?
一緒に帰ろうよ。
兄さん
俺はもう行かなきゃいけない。
ホムラ
別に行く必要ないじゃん。
兄さん
お前らと一緒にいるのは楽しかった。
でももう、何もかも忘れて旅に出ることに決めた。
だから…別れを言いに来た。
兄さんは花を1輪差し出した。
ホムラ
兄さん
お前にピッタリだ。
ホムラ
兄さん
兄さん
元気出やれよ。
俺はお前と会えたことを誇りに思うよ。
ホムラ
行かないで、いやだよ!
ホムラ
嫌な汗が額を流れていった。 どうして夢なのにこんなにリアルなのか、ホムラは嫌な予感がした。
ホムラ
ホムラ
ホムラ
ハマナスの花言葉 「悲しくそして美しく」