レティシア
レティシア
初兎くんを見送ったあと静かになった空間でつぶやく
ルイ
灰色の髪に赤い瞳、黒い服を来ているせいでレティシアとは相反する人間に見える
それもそのはずだ、彼は死神なんだから
レティシア
レティシア
ルイ
レティシア
レティシア
懐から本を取り出す
該当のページを開きルイに突き出した
レティシア
レティシア
寂しいことに人間の生は短い
そのため、私たち死を司る神々の持っている本には"その人がいつどのように死ぬか"がこと細やかに書かれている
つまり先程、天界に来るはずのない彼が現れたのはあってはならない事だった
ルイ
渡されたのは新聞紙
きっとこれが彼にとっての答えなのだろう
それなら読むけど....死神の世界の新聞紙だから文字が読めん
レティシア
ルイ
レティシア
ルイ
ルイ
レティシア
死期の書き換え、それはまさに禁忌の術
人は生まれた時から死期が決まっておりそれを変えることは固く禁じられている
レティシア
ルイ
ルイ
....ここまで来るともう運がいいでしょ
レティシア
ルイ
ルイ
レティシア
ルイ
レティシア
レティシア
ルイ
レティシア
そう言いながら、スマホを取り出す
画面がバキバキに割れた紫カバーのスマホを
時刻はお昼時
いつも通りならまた動物園状態でご飯を食べるリビングにはどんよりとした空気が漂っていた
それもそのはず
大切なメンバーが亡くなったんだから
全員が目の周りを真っ赤
昨日体の水分が無くなるくらい泣いたはずなのにまだ泣きそうだった
こんな時だろう
何かが落ちる音を聞いたのは
ゴトっ
-hotoke-
ほとけの手の中には画面の保護フィルムがバキバキになった紫カバーのスマホがあった
間違いない、初兎のスマホだ
ないこ
りうら
悠佑
if
あー!マイクテストー!
-hotoke-
ないこ
ほとけがスマホを床に落とした瞬間
⚡︎
スマホから信じらんないくらいの光が出てきた
「ねぇ、いい加減起きてよ〜」
体を揺すられ意識がゆっくりと浮上する
レティシア
レティシア
みんなに問う
寝起きというのはまともに頭が働かないものだ
だからなのだろうか
俺には今目の前に大きな羽の生えた美少女が見える
りうら
いつの間に起きていたのか、りうらが服の裾を掴んでいた
周りを見渡す
一言で言うなら「白一色」
唯一俺らが着ている服の黒とそれぞれの髪色があるくらいだ
レティシア
この空間に同化するような白い髪をした少女
人形のような白い肌と整った顔立ち
服はこれまた白い神秘的で優美なもの
そして背中の大きな翼
どこか違う世界に来たようだった
レティシア
少女が正座をする
そのまま一泊置いて
レティシア
引くくらい綺麗な土下座をした
呆気に取られる俺たちとそれを尻目に深々と土下座をする少女
まさにカオス
ルイ
突然聞こえた声に驚き振り返る
灰色の髪と赤色の瞳は珍しくない
ただ服装は違和感を覚えるものだった
中に来ている白いシャツは綺麗だが羽織っているマントのようなものは所々端が焦げている
レティシア
そこでやっと目の前の少女が顔を上げる
レティシア
レティシア
ルイ
天界....神.....死神....
普通は否定するのが当たり前だろう
だが目の前の光景が光景すぎるのでそれが出来なかった
沈黙が広まる
レティシア
レティシア
レティシア
ないこ
"初兎"という単語を聞いて脳内で色々考えていたことがストップする
俺ら全員その言葉が上手くつかめず呆然としていた
1人をのぞいて
-hotoke-
レティシア
いむが肩を激しく揺さぶる
悠佑
-hotoke-
レティシア
ないこ
顔が青かった
-hotoke-
レティシア
if
if
レティシア
ルイ
レティシア
レティシア
レティシアが右手を前に出すと、続々と小さな光の粒子が集まってくる
そしてそれは、小さな水晶玉へと変化した
レティシア
ルイ
レティシア
ルイが受け取る
何をしたのかは分からないが水晶玉が大きくなった
巨大な全身鏡みたい
りうら
映し出されたのはレティシアと何故か半袖短パン姿の初兎のやり取り
天界...つまり初兎は死んでからレティシアにあった
レティシア
悠佑
悠佑
レティシア
ゴーン....ゴーン....
ルイ
レティシア
ないこ
ないこ
気がつくと周りの景色は元の場所のないこハウスのものになっている
のこりの4人を見渡す
皆も状況が掴めて異いないようだった
ないこ
-hotoke-
-hotoke-
時間にするとたった数分間の出来事
なんとも不思議な夢だった
コメント
2件
イムくんが、初兎ちゃんの事を必死にとりもどしたいの可愛い…