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たいら
たいら
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文化祭が終わってから
二人の音楽は、少し変わった
mf
ur
mf
ur
mf
黒离は笑いながらも、もう一度ギターを弾く
ジャーン
音が重なる
前より、ずっと完成度が高い
でも
ur
黒离は小さく違和感を覚えていた
理由はわかっている
――あの日から
周りの目が、変わった
ぶりっ子
mf
ぶりっ子
モブ
ぶりっ子
モブ女
放課後の廊下
紫苑はよく声をかけられるようになった
mf
そっけなく断る
でも、完全には無視できない
黒离は少し離れたところでそれを見ていた
ur
別に悪いことじゃない
むしろすごい
でも、胸の奥が、ざわつく
mf
mf
ur
音楽室に向かった
いつもの場所
いつもの時間
なのに…少しだけ、空気が違う
ur
mf
ur
紫苑は椅子に座る
mf
黒离はギターを構える
ジャーン
少しだけ、静かな曲
今までより、感情が強い
紫苑は黙って聞いていた
mf
mf
曲が終わる
ur
mf
ur
mf
黒离は少し驚いた顔をした
ur
mf
その一言で、黒离の心臓が大きく跳ねた
ur
mf
ur
黒离は顔をそらす
ur
ur
mf
ピアノに手を置く
音が重なる
静かで、綺麗で
少しだけ切ない
ur
感心すると同時に
ur
その感情に、自分で気づいてしまう
ur
mf
ur
mf
ur
mf
ur
mf
黒离はため息をついた
ur
mf
ur
少し沈黙
ur
mf
ur
紫苑は眉をひそめた
mf
ur
ur
mf
ur
黒离はギターをいじりながら言う
ur
その瞬間、紫苑の手が止まった
mf
ur
mf
即答だった
黒离が顔を上げる
ur
紫苑は少しだけ強い口調で言う
mf
黒离の呼吸が止まる
ur
mf
mf
ur
紫苑は答えない
代わりに
立ち上がって、黒离の方へ近づいた
ur
紫苑はそのまま、ギターに手を伸ばす
mf
ur
黒离が持っているギター
それを
紫苑が後ろから支えるように持った
mf
指をおさえる
距離が、一気に近くなる
背中に、体温を感じる
mf
ur
黒离の声が少しだけ硬い
ur
ur
紫苑は気づいていない
いつも通りの顔で続ける
mf
黒离の手に、自分の手を重ねる
mf
その瞬間、黒离の心臓が跳ね上がった
ur
ur
ur
ur
mf
ur
mf
紫苑はやっと気づいた
距離、体勢
一気に離れる
mf
ur
黒离は笑おうとする
でも上手く笑えない
沈黙
空気が変わる
さっきまでと違う
明らかに
mf
ur
でも、黒离はもう集中できなかった
ur
ur
ギターの音が少しだけ乱れる
mf
ur
黒离は深呼吸する
ur
ur
でも、頭の中に残るのは
さっきの距離と、体温
そして、紫苑の声
――「お前がいないと意味ない」
黒离は目を閉じる
ur
小さく笑う
ur
気づいてしまった
気づいた瞬間、もう戻れない
黒离はギターを握り直す
ur
その感情は、まだ
音にも、言葉にもできないまま
静かに胸の奥に沈んでいった