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奏豆
奏豆
彼は、「soap bubble prince」（略称「そぷばぶ」）という歌い手グループに所属する、初心者歌い手だ。
人気はそこそこ。 そぷばぶの中では4番目から6番目くらいだ。
奏豆
彼の日々は、豊かなものだった。 ある事件が起こるまでは。
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆が見つめる画面には、フォローしている人の最新投稿欄。 そしてその最新投稿は、そぷばぶのリーダーである「てと」のものだった。
奏豆
奏豆
画面に移る文章。それは、 「ごめんみんな、俺、記憶なくなったぽい。 そぷばぶって何？」 …だった。
奏豆
奏豆
てと にとって、とても大事な居場所。 そのはずの そぷばぶ を、全て忘れてしまうなんて。 奏豆は嘘だと信じたかった。 信じなければ、自分の中にある何かが壊れてしまいそうだった。
それから2週間ほど経った。 てと は、名前を りひと に変えた。 そして、更に ある決断を出す。
りひと（旧･てと）
奏豆
奏豆
奏豆は、虚ろな目で呟いた。 そしてベッドに飛び込んで、枕を濡らした。
奏豆
奏豆
奏豆
奏豆
解散以来、ずっと心が空っぽな奏豆。 彼は久々に、驚きという感情を取り戻した。
奏豆
りひと が記憶をなくしたときを思い出す。 あのときの文章に、そっくりだった。
奏豆
奏豆
記憶喪失の仲間を見るのは2回目というのもあり、衝撃は小さかった。 だが、記憶が戻ればいいのに、という思いの大きさは りひと のときと同じだった。
奏豆
色
奏豆
色
色
奏豆
ノリツッコミがお得意の彼は雨避 色（あまよけ いろ）。 奏豆の親友だ。
奏豆
色
奏豆
奏豆
色
色
奏豆
色
奏豆
色
奏豆
奏豆
奏豆
色
色
色
奏豆
色
色
色が部屋を出ていった後、奏豆だけになった部屋には沈黙が残った。
