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子供の頃の、小さな思い出

きっと、不思議だったあの日の記憶

あれは確か、今日と同じような

ハヤト

あちぃ。
あちい!!

地球全部蒸されたような日だった

学校が休みで、家にいるのもなん嫌で

理由もなく散歩してたんだ

ハヤト

母さんからスマホ借りたけど、どーしよコレ?誰かに連絡したら出るかな?

小学生の自分は、やっぱりアホだったと思う。そもそも同い年のやつ誰も持ってなかったんだがら

ハヤト

んー。まあ、歩いてたら誰か会うだろ!
よし!ハヤト隊員!パトロールに行ってまいります!

それからしばらく歩いて、誰とも出会わなくて、なんだか寂しくなって

あの神社に行ったんだ

ハヤト

お邪魔しマース!

ミーンミンミン

ハヤト

うはあ、うるせぇ!!

セミに喧嘩売ってた時にその子は現れた

そう、現れたんだ 誰もいないと思ってた場所に 彼女は現れた

。。

なにしてるの?

歳は多分あの時の自分と同じくらい アサガオの柄の和服で 何故かあの時違和感を感じなかった

ハヤト

ん?
あそこのミンミンゼミが敵の夏大将を呼んでるから止めてるんだ!

。。

夏大将?

ハヤト

おう!父さんが言ってたんだよ
あいつが夏大将を呼ぶんだって

。。

来たら嫌なの?

ハヤト

んー、父さんが嫌がってたから嫌だな!

。。

そうなんだ

ハヤト

あ!

。。

え? 何?

ハヤト

名前!!
聞いてなかった!
オレはハヤト!

あの時の彼女の顔を思い出せない

。。

あ、ああ。なるほどね

カミサマ

わたしはカミサマだよ

ハヤト

ええ!嘘だあ!だってちびじゃん!

カミサマ

大きさは関係ないでしょ!

ハヤト

まあ、いいや!じゃあカミサマ、遊ぼうよ!

カミサマ

え??

ハヤト

遊びたいから声掛けたんでしよ?何する何する?
鬼ごっこ?

カミサマ

鬼は嫌かな

ハヤト

んー、じゃあ何やりたい??

カミサマ

鬼ごっこしか君は知らないの?

ハヤト

ふっ、男の遊びは鬼ごっこなのさ

カミサマ

なんでカッコつけてるのかな……

ハヤト

で、何する??

カミサマ

んー、じゃあ……君の話が聞きたいな

カミサマ

私お友達が少ないから、君の話を聞くだけでも嬉しいんだ

ハヤト

んん??
まあ、わかった!!
あと、もう友達なんだからさ!ハヤトって呼んでよ!
俺もカミサマって呼ぶからさ!

カミサマ

カミサマ

うん、ありがとう

あの時のカミサマは本当に幸せそうに笑っていた

ハヤト

でも、話なんて言われてもあんまりないよ?

カミサマ

お友達のお話とかでもいいよ?

ハヤト

んー、あ!
じゃあさ、ケンジってやつの話なんだけどあいつ面白くてさー!

そうやってオレはずっと話してた。 カミサマが楽しそうに聞いてくれるから 学校のこと、友達のこと、家族のこと カミサマは楽しそうに聞いていた

でも、楽しい時間ってのはあっという間だった 日が傾き出して蒸し暑かった世界は段々と真っ赤な終わりを迎えていく

ハヤト

うはあ、夕日すげぇ

カミサマ

もう、帰っちゃう?

ハヤト

父ちゃんと母ちゃんが心配するからな!
カミサマも気をつけて帰れよ?
女の子なんだからさ

カミサマ

優しいね

ハヤト

男は誰かのために優しくなれって父ちゃんが!

カミサマ

いい人たちなんだね

ハヤト

おう!

ハヤト

あ、帰り道一緒なら送るぞ!

カミサマ

大丈夫
私はここに住んでるから

ハヤト

ん?そっか!
わかった!

ハヤト

またな!!

カミサマ

うん、またね

カミサマ

また、会えたらいいね

ハヤト

今度は友達も呼んでくるよ!!

カミサマ

あのね!

ハヤト

ん?

カミサマ

また、会えるかな

ハヤト

会えるよ!
だって友達だろ!

カミサマ

あ、ありがとう

なんだか、泣きそうな声だったのは覚えてる。 恥ずかしくてカミサマの顔は見れなかったけど

ハヤト

結局あの後友達と遊びに行っても会えなかったんだよなー

ハヤト

会えないまま俺は親の都合で引っ越すことになったんだよ

ミサ

なんか急に話し出してびっくりしたわ

ハヤト

俺の青春ヒストリーだよ

ミサ

知らないよ

ハヤト

アイス溶けるくらいには集中してくれてたようだから許すけどな

ミサ

そんなに真面目に聞くつもりはなかったんだけどねー

ハヤト

まあ、暑さしのぎの不思議な話だよ
あの子って今何してんのかな?

ミサ

いや、まず人間だったの?

ハヤト

多分!普通に話したし

ミサ

いや、人間の定義ざっくりすぎるでしょ

よく覚えてるわねそんな昔のこと

ハヤト

忘れれねーよ。

なんか大人びてて不思議な雰囲気の子でさ
次会ったらもっと仲良くなれるんだーってワクワクしてたんだよ

ミサ

一目惚れですな

ハヤト

まあ、そんなとこだw

ミサ

いいんじゃない?
そういう儚い恋の思い出って

ハヤト

俺もそう思っとる

ミサ

あ!もしかして、だから育ててるの?
アサガオ

ハヤト

あー、うん。そうだよw

ミサ

クッサイわぁwww

ハヤト

うるせえwww
俺だって自覚あるんだよww

さ、俺買い物してくるからお前は休んでなw

ミサ

世話かけるわねー

ハヤト

腹に宝物抱えてるんだ、
それを守る騎士の役目くらいさせてくれ

ミサ

どっちかと言うと小間使いだと思うよ

ハヤト

カッコつけさせてよ!

ミサ

いいから行ってらっしゃいw
気をつけてねー

ハヤト

おうー
いってきます

ミサ

覚えててくれたんだ。。

ミサ

あった時全然何も言ってくれなかったのになー

ミサ

アサガオ、今度はなに色が咲くかな?

この作品はいかがでしたか?

317

コメント

4

ユーザー

ポンさん、ありがとうございます! そう言っていただけると物語になった2人も報われます!

ユーザー

ののあさんそれであってますよー。 設定なので気になるようでしたらコメント頂けると乗せておきますー

ユーザー

すごく良い。 夕焼けの表現も綺麗だったけど、ステキなお話でした…。

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