俺には殺したい人がいる
片桐千夏
あいつは俺を裏切った。
だから、本当に殺そうとした
しかし、これはどう言うことなのか
俺が千夏の家に忍びこみ、奴の部屋に入ると
千夏が血塗れで倒れていた。
そう、千夏は殺されていたのだ。
俺以外にこいつを殺したいやつがいるのだろうか
いや、いない
俺はふと、1週間ほど前に千夏と電話した時のことを思い出した。
千夏
悠真
千夏
悠真
千夏
千夏
千夏
悠真
悠真
悠真
悠真
千夏
千夏
千夏
悠真
悠真
千夏
悠真
悠真
悠真
千夏
千夏
千夏
千夏
悠真
俺はこの時、初めて人を殺したいと思った。
実際、彼女が血塗れで倒れてるのを見ると少し悲しくなってくる気もするが
やはり、死んでくれて良かったと思った。
誰かわからないが殺してくれてありがとう
ふと床に落ちている彼女のスマホが目に止まった。
俺は、それを拾い上げ彼女の指紋でロック画面を解除させた。
悠真
俺は、千夏の新たな先輩の彼氏がとても気になったので、ライン画面を開いた。
しかし、いくら探しても彼氏らしき人物は見当たらない
それどころか、1番上にピン留めで俺の名前が載っていた。
悠真
悠真
俺はしばらくいろんな人とのトーク画面を見ていると
ラインのトーク画面の中で母とのやりとりにとても違和感を感じた。
その文面を1週間前ほど遡ってみてみる。
悠真
悠真
悠真
そこには千夏の父が自殺したことや、莫大な借金を彼女の父が残したこと。 また、母も今から自ら命を経つと言う内容が書かれていた。
悠真
悠真
俺は、何気なく千夏と自分とのラインのトーク画面を開いた。
悠真
悠真
涙が溢れる
そこには打ち掛けではあるが「嘘をついてごめんね。悠真に迷惑かけたくなかった。本当は今でも大好きだよ」と書かれていた。
俺はようやく気がついた。
俺以外の誰が千夏を殺したのだろうかと考えていた。
千夏を殺したのは千夏自身だったのだと。
コメント
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面白かったです!!