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夏の夕暮れ、公園のベンチ。 蝉の声が遠ざかる中、直哉は一人の少女に声をかけた。
直哉
少女は振り返り、短いショートヘアが夕日に照らされる。
美羽
直哉は戸惑った。
直哉
直哉
しかし、美羽は首を横に振る。
美羽
彼女の冷たい答えに、直哉は胸がざわついた。
直哉
それから直哉は、何度も美羽に思い出を語った。
二人だけの秘密の場所、雨の日に貸した上着、林間学校で迷子になったこと。
どれも鮮明な記憶のはずだった。
だが、美羽は苦しそうにうつむくばかりだった。