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ー4月8日ー

敦也が通ってる中学校に、転校生が来た。

担任

彼方から来た「四 竜也(あずま たつや)」君だ

担任

仲良くするんだぞ~

\ザワザワ/

\四だってよ~/

\敦也の親戚?/

\ザワザワ/

\ザワザワ/

担任

こらっ!

担任

静かにっ!

担任

四君、自己紹介しなさい

四 竜也(あずま たつや)

はい…

四 竜也(あずま たつや)

四 竜也です

四 竜也(あずま たつや)

宜しくお願いします

四 竜也(あずま たつや)

(ぺこり)

担任

四君の席は、敦也の隣だ

四 敦也(あずま あつや)

こっちこっち~

四 敦也(あずま あつや)

(竜也に手招き)

四 竜也(あずま たつや)

(敦也の隣の席に座る)

四 竜也(あずま たつや)

よろしく…

四 竜也(あずま たつや)

(軽く挨拶)

四 敦也(あずま あつや)

おう!よろしくなっ!

四 敦也(あずま あつや)

俺は、四 敦也だ

四 敦也(あずま あつや)

(名札見せながら、ニカッと笑う)

四 竜也(あずま たつや)

えっ?

四 竜也(あずま たつや)

君も四って苗字なの?

四 敦也(あずま あつや)

おうよ!

四 敦也(あずま あつや)

偶然だな?

四 敦也(あずま あつや)

親同士が親戚だったりしてな~

四 竜也(あずま たつや)

あっ…

四 竜也(あずま たつや)

僕…その…孤児院出身で

四 竜也(あずま たつや)

親いないんだ~

四 竜也(あずま たつや)

(悲しげな表情)

四 敦也(あずま あつや)

マジ?

四 敦也(あずま あつや)

マズイこと、聞いちまった

四 敦也(あずま あつや)

悪ィ…

四 敦也(あずま あつや)

(竜也の肩を軽く叩く)

四 竜也(あずま たつや)

大丈夫だよ…

ー始業式後ー

生徒数名が、竜也の席を囲んで、色々な質問をしていた。

その光景を、教室の一番後ろで、敦也が眺めていた。

雨凜(うりん)

まだ帰らないの?

学級委員の雨凜が、敦也に声を掛けた。

四 敦也(あずま あつや)

んぁ?

四 敦也(あずま あつや)

あァ…そろそろ帰るよ…

しかし、その場から離れようとしない。

雨凜(うりん)

気になる?四君のこと…

四 敦也(あずま あつや)

まぁな…

四 敦也(あずま あつや)

同じ苗字ってのがな…

雨凜(うりん)

気にしすぎじゃない?

四 敦也(あずま あつや)

…だなっ!

四 敦也(あずま あつや)

それよかさ?

四 敦也(あずま あつや)

帰りにどっか、寄らねェか?

雨凜(うりん)

寄り道ねぇ~…

雨凜(うりん)

バレたら、先生から怒られるよ?

雨凜(うりん)

下手したら、退学…

雨凜(うりん)

(震える真似をする)

四 敦也(あずま あつや)

ぶァははははっ!

四 敦也(あずま あつや)

確かになっ!

四 敦也(あずま あつや)

(雨凜同様に、震える真似をする)

男子生徒①

何そこで、イチャついてんだよっ!

四 敦也(あずま あつや)

はァ?

四 敦也(あずま あつや)

イチャついてる?

四 敦也(あずま あつや)

誰がだよっ!

男子生徒①

敦也…お前だよ

四 敦也(あずま あつや)

アホか…

四 敦也(あずま あつや)

(話になんねェ…)

敦也は、そのまま教室を出た。

雨凜(うりん)

敦ぅ~!

雨凜(うりん)

(敦也の後を追う)

男子生徒①

金魚のフンだな…ありゃ…

\ぶァははははッッ/

爆笑する声が、廊下に響き渡る。

四 敦也(あずま あつや)

なんで彼奴らは

四 敦也(あずま あつや)

あァいう表現しかできねんだ?

四 敦也(あずま あつや)

ガキだな!ガキッ!

雨凜(うりん)

(そういうアンタが一番のガキよ)

雨凜(うりん)

まぁいいじゃない

四 敦也(あずま あつや)

・・・・・・

ー数ヶ月後ー

敦也達は、夏休みをエンジョイしていた。

敦也は竜也と仲良くなり、お互いのことを「敦」と「竜」と呼び合い、夏休み期間中も一緒にいる時間が多くなっていた。

四 敦也(あずま あつや)

変なこと聞いていいか?

四 竜也(あずま たつや)

なに?

四 敦也(あずま あつや)

四 敦也(あずま あつや)

…そのさぁ~…

四 敦也(あずま あつや)

親って、いつからいないの?

四 竜也(あずま たつや)

あ~…

四 竜也(あずま たつや)

よく知らなくて…

四 竜也(あずま たつや)

孤児院の先生にも聞いてなくて

四 敦也(あずま あつや)

そっか…

四 敦也(あずま あつや)

変なこと聞いて悪かった…

四 敦也(あずま あつや)

(ぺこり)

四 竜也(あずま たつや)

別にいいよ~

四 竜也(あずま たつや)

気にしてないから…

二人の間に、気まずい空気が流れる。

その気まずい空気を、雨凜が裂いた。

雨凜(うりん)

美味しいチョコパイが焼けたから

雨凜(うりん)

二人共、おいでよ~!

四 敦也(あずま あつや)

竜、いくか?

四 竜也(あずま たつや)

敦が行くなら、僕も行く

四 敦也(あずま あつや)

よしっ!

四 敦也(あずま あつや)

決まりな!!

敦也と竜也は、雨凜の家に向かった。

ー雨凜の自宅ー

テーブルには、美味しそうなチョコパイが皿に乗っている。

四 敦也(あずま あつや)

うへ~!旨そォォ~!

四 竜也(あずま たつや)

美味しそう~

雨凜(うりん)

ママが焼くパイは、絶品なんだから!

ーママが焼くパイは絶品ー

耳にタコができるほど、聞かされた言葉だ。

四 敦也(あずま あつや)

分かってるって!

雨凜(うりん)

えへへへ~

ー数ヶ月後ー

学校で三者教育相談があり、先生、生徒、保護者とで今後について話し合いをする。

寮生活の竜也は、寮長が親代わりとなる。 竜也は、この寮長が大の苦手だった。

竜也が孤児院から来た事をどこがで知り、事ある毎に竜也を虐めるのだ。

生徒の半数が寮生活者で、竜也以外の生徒は保護者がいる生徒ばかり。 孤児というだけで、竜也を差別扱いをする。

寮長は保護者の半数から、多額の寄付をもらっていた。 そして、寄付の金額により、部屋の内装や食事等をランクで決めている。

保護者が多額の寄付をしている生徒は、完全完備の部屋で食事も一流シェフが作っている。 その次その次と、ランクが下がるにつれて部屋はボロボロで食事も質素。

竜也の場合は一番下のランクで、寮部屋は畳三畳分の狭い部屋。 食事は、他の皆が残した残飯に近い食事。

文句でも言えばいいのに、文句を言えば転校しなければならなくなり、孤児院に迷惑がかかる。

自然と学校でも暗くなっていく。

ー昼休み中ー

男子生徒②

なァ…敦也…

四 敦也(あずま あつや)

あ…?

四 敦也(あずま あつや)

なんだ?

男子生徒②

お前ってさ…

男子生徒②

竜也と仲良いよな?

四 敦也(あずま あつや)

それがなんだ?

男子生徒②

いやさ…

男子生徒②

アイツと関わるなって言われてんだよ

四 敦也(あずま あつや)

はぁ!?

四 敦也(あずま あつや)

関わるなってなんだ?

男子生徒②

アイツ、親いないだろ?

四 敦也(あずま あつや)

それが?

男子生徒②

変な病気が…移るって

四 敦也(あずま あつや)

病気って…お前…

男子生徒②

だからさ…竜也のことさ…

男子生徒②

クラスみんなで避けねェか?

四 敦也(あずま あつや)

イヤだね!アホかお前等!

四 敦也(あずま あつや)

なんで、親がいねェだけで病気になんだよ!!

男子生徒②

でもさ?

男子生徒②

髪の毛とか、変な白い粉付いてるし…

四 敦也(あずま あつや)

…寮長が風呂に入らせねぇだけなんじゃ?

四 敦也(あずま あつや)

寮長ってさ、弱そうな生徒虐めんの好きそうだもんな!

男子生徒②

そんなの知らないよ!

男子生徒②

俺の部屋には、風呂付いてるし…

四 敦也(あずま あつや)

完全に村八分かよ…

四 敦也(あずま あつや)

竜也を避けるなる、てめェ等だけで避けろ

四 敦也(あずま あつや)

俺は、竜也を避けたりしねェ…

男子生徒②

そんな事したら今度は

男子生徒②

敦也が避けられるぞ?いいのか?

四 敦也(あずま あつや)

なんだァ?それ!

四 敦也(あずま あつや)

竜也を庇ったら、今度は俺が標的か?

四 敦也(あずま あつや)

マジでガキだな?お前…

男子生徒②

この野郎…

男子生徒②

(右手を上げる)

ーガシッー

振り上げられた生徒の右手を、敦也が掴んだ。

四 敦也(あずま あつや)

お前、学校で喧嘩したら

四 敦也(あずま あつや)

どうなんのか知ってんの?

四 敦也(あずま あつや)

(ジロッ)

男子生徒②

退学だったよね?

四 敦也(あずま あつや)

んじゃ、退学決定だな!

ーグイッー

敦也は、掴んでいた生徒の右手を、自分の顔面めがけて引っ張った。

男子生徒②

ちょっ!!

ーボカッー

鈍い音と共に、敦也の口元が切れて、一筋の鮮血が流れた。

女生徒①

キャーッ!!

男子生徒①

敦也、大丈夫かよ!

数名の生徒が、敦也に駆け寄った。

生徒数名に囲まれる敦也。

囲まれている間から覗くと、問題の生徒は固まったまま震えていた。

四 敦也(あずま あつや)

(ざまぁ…)

男子生徒②

男子生徒②

(どうしよう…)

ー数時間後ー

二人は、相談室に呼ばれていた。

先生同士が、処分等の話し合いをしている。

もちろん、二人の話も聞いたうえで。

担任は、二人の話を黙って聞いていた。

竜也のことを、皆が避けようとしていたこと。

敦也が、それに賛成しなかったこと。

腹を立てた相手の生徒が、敦也を殴ろうとして、敦也がそれを阻止したこと。 教室で起こった事を、細かく説明した。

担任

どっちもどっちだな…

担任

暫くは自宅謹慎になるだろう

担任

親御さんには手紙を書くから

担任

後から渡すから

担任

帰ってから渡しなさい

担任

(相談室から出て行く)

四 敦也(あずま あつや)

竜也は普通だ…

四 敦也(あずま あつや)

お前等の方が、異常なんだよ…

男子生徒②

俺だって、竜也を避けたくなんかないよ!

四 敦也(あずま あつや)

なんだそれ!

四 敦也(あずま あつや)

誰かに言わされたのか?

男子生徒②

・・・・・・

四 敦也(あずま あつや)

誰から言われた!

男子生徒②

男子生徒②

輝星(らいと)から言われた

四 敦也(あずま あつや)

やっぱりか…

輝星とは、寮長の息子で、敦也達の一個上の先輩になる。

男子生徒②

男子生徒②

多分だけど…

男子生徒②

宙(かなた)も絡んでると思う

四 敦也(あずま あつや)

宙か~…

四 敦也(あずま あつや)

それ、有り得るかもなぁ~

宙とは、最高学年で番長的存在の人物。

男子生徒②

この事、誰にも言わないでくれ!

男子生徒②

皆には、秘密にしといてほしい!

男子生徒②

寮の階級下がんの嫌だから…

四 敦也(あずま あつや)

あァ…誰にも言わねェよ

男子生徒②

今から塾だから…

四 敦也(あずま あつや)

あァ…またな…

ー放課後ー

四 敦也(あずま あつや)

この学校には、ろくな奴がいねェ~!

四 竜也(あずま たつや)

何かあったの?

ーえっ?ー

四 敦也(あずま あつや)

あァ…竜か…

四 敦也(あずま あつや)

(ビビった…)

四 竜也(あずま たつや)

さっきのなに?

四 竜也(あずま たつや)

学校でにはろくな奴がいないって…

四 敦也(あずま あつや)

ろくな奴しかいねェだろ?

四 竜也(あずま たつや)

それじゃ通じないよ

四 敦也(あずま あつや)

通じねェな…はは…

四 竜也(あずま たつや)

あ…喧嘩でもしたの?

四 竜也(あずま たつや)

口元に絆創膏貼ってあるけど…

四 敦也(あずま あつや)

四 敦也(あずま あつや)

あ~…

四 敦也(あずま あつや)

(口元を触り)

四 敦也(あずま あつや)

これか?

四 敦也(あずま あつや)

転んだ拍子に切っちまった

四 竜也(あずま たつや)

大丈夫?

四 敦也(あずま あつや)

大丈夫大丈夫!

四 竜也(あずま たつや)

敦はいつも元気だね?

四 敦也(あずま あつや)

それが取り柄だもんよ

四 竜也(あずま たつや)

四 竜也(あずま たつや)

羨ましい…

四 敦也(あずま あつや)

四 敦也(あずま あつや)

羨ましいか?

四 敦也(あずま あつや)

なんかあったか?

四 竜也(あずま たつや)

えっ?なにもないよ~

四 竜也(あずま たつや)

(にっこり)

四 敦也(あずま あつや)

(その笑顔…作り笑顔だな…)

四 敦也(あずま あつや)

そっか…なんかあったら言えよ?

四 敦也(あずま あつや)

相談に乗るから!

四 竜也(あずま たつや)

うん!ありがとう!

\ピンポンパンポーン/

\皆さん下校の時間です/

\教室や校庭に残っている生徒は、速やかに下校して下さい。/

\部活動で残ってる生徒は、顧問の指示に従って下さい。/

\ピンポンパンポーン/

四 敦也(あずま あつや)

もう下校時間か…

四 竜也(あずま たつや)

そうだね…

四 敦也(あずま あつや)

帰るか…

四 竜也(あずま たつや)

…うん

????

敦也じゃねェかよ…

ー二人が中庭に来た時ー

ー後ろから声を掛けられたー

ーこの人物は誰なのかー

ーこの後の展開はー

~2話へ続く~

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