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――ホークアイズ事務所――

瑠衣

ジィー…

杖道

何してるんだ瑠衣

瑠衣

あ、おっさん

瑠衣

何って空見てる

杖道

やめておきなさい

瑠衣

ちぇー(離れる

‥‥‥

…ぅあ‥

瑠衣

!空!

あ…

わた‥しは‥

…ッッ!(バッ

瑠衣

?どうした?

ッッ…(左目を覆う

(お姉ちゃんの嘘つき…お姉ちゃんの言葉を信じたのに…)

それに…「この目」も見られた…

…空

ビクッ

俺達はお前を見ても何も思わない

‥‥(なんでだろう…

(この人たちが言うこと…何故か信じられる…

…スッ(手を放す

‥‥話してくれるか?

‥‥はい

私は雪乃家という資産家の元に生まれた

母親

雪乃”!早く掃除をしなさい!!

雪乃(昔

はっ‥はい…(震

私は生まれたころから赤いオッドアイを持っていた

そのせいで両親からは冷たい待遇を受けた

その時の年は小学校低学年くらい

その時は私が家の家事全てをやっていた

母親

ドガッボゴッ

雪乃(昔

うぐッ…

母親

お前なんか生まれてこなきゃよかった”のにッ!!

雪乃(昔

ごめんなさッッ…

母親

うるさい”ッ!ドガッ

雪乃(昔

ッッ…

お母さんはよく私に暴力を振るっていた

お父さんは滅多に家に帰ってこないからこのことは知らない

でも、私にだって生きる希望があった

それは‥‥

雪乃(昔

‥‥‥‥‥

佐奈

コンコン

雪乃(昔

ビクッ

佐奈

愛?入ってもいい?

雪乃(昔

…!うん

佐奈

ガチャッ)大丈夫?

佐奈

傷とか痛くない?

雪乃(昔

コク

佐奈

ニコッそれならよかった

私のお姉ちゃん、"雪乃佐奈"

お姉ちゃんはオッドアイじゃなく、それに加えて勉強やスポーツ

なんでもできていたから、家での待遇もよかった

でも、お姉ちゃんはいつも私のことを気にかけていてくれていた

お姉ちゃんは私のオッドアイを見ても何も言わなかった

むしろ、「それが愛の個性だ」って言ってくれた

それに、私はオッドアイという理由で名前を貰えなかった

でもお姉ちゃんが、それじゃあ不便だろうって

「愛」っていう名前を私にくれた

だから私はお姉ちゃんが大好きだった

出来ることならずっと一緒に居たかった

でも、そんな願いも叶わなかった__

雪乃(昔

え…?(何…これ‥

私が家に帰って来た時、家は大量の炎に包まれていた

母親

ぁ”…雪…の…

雪乃(昔

お母…さん‥?

母親

バタンッ

私は驚きが隠せなかった

使用人の人達が体に炎を纏いながら外に出てきて、その場に倒れて

それの繰り返しだった

その時、あるものが私の目を奪った

雪乃(昔

‥!

佐奈

愛…ゲホッゲホッ

それは、燃える家から出て来たお姉ちゃんの姿だった

雪乃(昔

お姉ちゃん…!タッタッタッタッタッタッ

佐奈

愛…よかった…ニコッ

私が駆け寄った時に、お姉ちゃんは安心したように口角を上げた

雪乃(昔

私の事なんかよりも…!!

佐奈

愛…少し言いたいことがあるの

そう言ってお姉ちゃんは咳込みながらも話を切り出す

佐奈

愛にはね…「特別な力」があるの…

雪乃(昔

特別な…?

佐奈

歌を操れるの…それで‥

佐奈

色んな人を‥救ってあげてね‥ニコッ

お姉ちゃんはそう言ってまた笑う

佐奈

それと…

雪乃(昔

…?

佐奈

はい…スッ

雪乃(昔

これって‥‥

そう言ってお姉ちゃんが渡したのは

雪乃(昔

お姉ちゃんの…ペンダント…?

佐奈

ニコッ…

お姉ちゃんがいつも付けていた十字架のペンダントだった

佐奈

十字架はね…「救いの希望」っていう意味なの‥

佐奈

愛にぴったりでしょ‥?笑

雪乃(昔

そんなのいらないから…こんな力要らないから…

雪乃(昔

お姉ちゃんと一緒がいい‥!!(涙

これは私が、人生で初めて言った我儘だった

佐奈

大丈夫…

佐奈

私は愛の中で…ずっと生き続けるから…

雪乃(昔

いやだ‼(涙

雪乃(昔

お姉ちゃんと一緒がいい!!(涙

私はそう言ってお姉ちゃんの縋った

これを離したら、もう二度とお姉ちゃんに会えないことが分かっていたから

こんな私でも認めてくれたお姉ちゃんともう二度と会えないなんて絶対嫌だったから

佐奈

愛…ごめんね…(涙

雪乃(昔

謝らなくていいから!(涙

佐奈

大丈夫…愛なら大丈夫…(涙

雪乃(昔

嫌だ!(涙

雪乃(昔

お姉ちゃん!!(涙

佐奈

笑‥‥

佐奈

スゥ‥‥(目を閉じる

そうしてお姉ちゃんはゆっくりと目を閉じた

雪乃(昔

お姉ちゃん…?

雪乃(昔

お姉ちゃん…!

いくら呼んでも、もうお姉ちゃんが目覚めることは二度となかった

雪乃(昔

お姉ちゃん!お姉ちゃんッ!(涙

目覚めないとわかっていても、お姉ちゃんを呼び続けた

もしかしたら、何事もなかったようにまた「愛!」って呼んでくれると思って

でも、そんなことが起きるはずもなくて

私はただお姉ちゃんの体を揺すりながら名前を叫び続けていた

雪乃(昔

‥‥テクテク

そこから私は路頭に迷っていた

家も失って、親戚等もいなくなったから

だからただひたすらに歩くしかなかった

誰かが見つけてくれるまで

そんな時に…

雪乃(昔

チラッ)

瑠衣

~~~w

杖道

~~~~

~~~‥‥

雪乃(昔

‥‥‥‥(楽しそう…

家?の前で楽しそうに話している仁さんたちを見つけた

仁さんは、怖い雰囲気をしていたけど

何故かすぐに「優しい人だ」っていうことが分かった

自分でもなんでそんなことが分かったのかわからないけど

「この人たちに拾ってもらえたら…」なんてことを考えていた

そうしたら、ある日その幻想が本当に叶った__

序列21位のハウスと歌姫の少女

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