今日は僕の6歳の誕生日。
お母さんから「美味しいご飯が出るよ」と言われ,
僕は胸を躍らせた。
母
陽
陽
母
そんな僕の誕生日
水道の水が流れると共に手を洗った
陽
陽
陽
陽
そう思いながら入念に洗った
「ガチャ」の音と共にお姉ちゃんの「ただいま〜」 と言う声が聞こえた
「ぶかつ」と言うやつから帰ってきたのであろう
姉
陽
姉
陽
陽
姉
陽
僕とお姉ちゃんが戻る頃にはご飯が並んでいた
陽
姉
陽
そう。テーブルには僕の好物, カレー,からあげ,ハンバーグのセットが 並んでいた
母
父
陽
陽
姉
父
姉
温かいご飯だ。
僕はご飯にがっついた。
いつもの百倍は美味しかった。
陽
母
がっついて食べたため,すぐに食べ終わった
陽
みんな食べ終わった
食器を片付けた後,ケーキを食べた
僕が好きなチョコレートケーキ
陽
ケーキを食べている間にお父さんがきれいな袋で包んだものを持ってきた
父
父
陽
ウキウキしながらきれいに包んであった袋をぐちゃぐちゃに開けた
姉
陽
今年のプレゼントは
陽
震えあがるぐらいに興奮した
陽
お姉ちゃんは「これだから男の子は...」と
今年のライダーの変身はカードごとに変身が異なるものだ
その変身,ひとつ1つがカッコいいとおもちゃ屋でも売り切れ続出となる
僕もずっとねだっていた
父
陽
早速装着してカードをセットしようとした
が...
陽
興奮して震えてしまったのだろうか
母
いや,違う
熱が上がってしまったんだ
母
誕生日に熱が出るとか最悪だ
僕はベッドに連れて行かれた
陽
母
陽
陽
ライダー仮面の変身セットを近くに置いていていいと約束して
ベッドに横たわった
母
陽
陽
母
約束なんて守れるはずがない。
夜中に使おうと目を瞑った
そのまま眠りについてしまった
ここはどこだろう。
目を開けたとき,僕は寝ていたベッドにいなかった
冷蔵庫のように暗く,静まり返ったところにいた
どこだろう
陽
声はひどく枯れていた
陽
寝る前に貰ったライダー仮面の変身セットがない
お母さんが寝る前に置いてくれたはずだ
僕も寝る前にちゃんと確認した
陽
急に白いドアが開いた
陽
陽
陽
僕の顔が潰れそうなくらい強く抱きしめた
やっと離した
そしてお母さんの顔を見た
あれ,,,
チャームポイントの口元のほくろがない
陽
違う。怪人がお母さんをニセモノに変えたんだ
でも何のために?
お母さんはどこ?
疑問に思うことが出てくるばかりだ
変身セットがあればやっつけられたのに
陽
陽
枯れた声を必死に出した
けれどニセモノはなにも話さない
陽
叫んだ
何度も,何度も
その後ニセモノに引き取られた
最初は抵抗したが,もう抵抗なんてしない
あのサイアクを聞いてしまったから
END