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リアル人狼ゲーム

第1話 - プロローグ【第1話】

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2020年07月24日

#人狼ゲーム

#サイコパス

#サスペンス

鈴木陽菜

主

人狼

主

普通の人間と変わらない様子で人間を装い、人知れぬところで牙を剥き人間を襲う

主

人狼は少数だが、人間が多数集まる場所に人知れず潜んでいる

主

貴方の隣にいる人は…

主

人狼ではないと言い切れますか？

鈴木陽菜

(懇願される)

佐原優

助けて…陽菜…

鈴木陽菜

(やめて、そんな目で私を見ないで)

佐原優

ねぇ、お願い…助けて陽菜！

鈴木陽菜

(やめて！私は助けられないの！)

佐原優

死にたくない…

佐原優

いやぁぁぁああぁあ！！

陽菜は目を見開いた見慣れた天井汗びっしょりの身体目には涙

鈴木陽菜

(またあの夢…)

嫌な過去を再現するだけの悪夢…

鈴木陽菜

(最近見ることは減っていたけど、また見てしまった…)

鈴木陽菜

(あの事件から1ヶ月)

鈴木陽菜

(私の中で、あの時の罪の意識が消えていない証拠か…)

鈴木陽菜

(私が殺したんだ…)

陽菜の手が震えるそしてしっかりと自覚する

母

陽菜！そろそろ起きて用意しなさい！柳君待たせちゃうわよー

母の声が聞こえ、ハッとする

鈴木陽菜

(そうだ、早く用意しないと…)

鈴木陽菜

はーい！起きてるよー！

震えている手を固く握りベットから出る

鈴木陽菜

(私の名前は鈴木陽菜)

鈴木陽菜

(どこにでもいる高校3年生)

鈴木陽菜

じゃあ、行ってきます！

母

はいはい、行ってらっしゃい

ドアを開けると見慣れた顔があった

川野柳

おはよ、陽菜

鈴木陽菜

ナギちゃん、おはよ！

川野柳

ちょっと今日遅れてるぞ…！

川野柳

急ごう！

鈴木陽菜

うん！

母

柳君、いつもありがとうね。
今日も宜しく

川野柳

いえいえ、行ってきます

母

2人とも行ってらっしゃい

少し駆け足で見慣れた通学路を通る

鈴木陽菜

ごめん、待たせたよね…

川野柳

いや、いいよ

川野柳

それより、少し走れるか？

川野柳

遅刻は良くないからな

鈴木陽菜

大丈夫だよ！

柳君は自然と私の手を引く

鈴木陽菜

(うわー…顔赤いって言われたら、走ったからだって言おう…)

鈴木陽菜

(彼の名前は川野柳(かわのやなぎ))

鈴木陽菜

(幼馴染で同じ学校のクラスメイト)

鈴木陽菜

(父が警察官で偉いせいか、何時でも真面目で真っ直ぐな性格だ)

鈴木陽菜

(どこにでもいる私に比べれば柳は少し特徴的かもしれない)

鈴木陽菜

(あ、でも、普通じゃない所があるとするなら、1ヶ月前に悲しい経験をした)

鈴木陽菜

(親友を亡くした、すごくショックだった)

鈴木陽菜

(彼女が死んだ日は、何度も吐いてしまうほど)

鈴木陽菜

(何がショックかって言うと、親友だった私は彼女の死を止めてあげる事が出来たかもしれないのに…)

鈴木陽菜

(助けられなかった…)

鈴木陽菜

(当時は学校にいけないほど心が病んだ)

鈴木陽菜

(柳が毎日登校を一緒にしてくれるのはこのためだ)

鈴木陽菜

(おかげで、普通に学校に通えている)

鈴木陽菜

(でも、彼女が助けを呼ぶ姿は今も夢に見る)

鈴木陽菜

(これが私の罪)

川野柳

ふぅ…こんだけ走ればもう大丈夫だろ

川野柳

お疲れさん！

鈴木陽菜

うん！

人気のない道で、歩を緩める腕時計に目を落とす

鈴木陽菜

(うん、間に合いそう)

川野柳

なあ、今日1時限目なんだっけ？

鈴木陽菜

英語だよ

鈴木陽菜

(ん？)

そこで気がつくこんな舗装も曖昧な道に似つかないフルスモークの大型車が停まっていた

鈴木陽菜

(こんな車が停まってるの初めて見た)

川野柳

1限英語か…、課題やったか？

鈴木陽菜

もちろん、したよー

その車に近づいていく度に不安になる

川野柳

さっすが成績優秀者

鈴木陽菜

別に…普通でしょ

車の後部座席からスーツの男が現れる

川野柳

ん？

その男はふざけているのか被り物のマスクで顔を隠していた

そのマスクは子供向けの戦隊ヒーローのものだとわかった

マスクの男

鈴木陽菜さんだね？

鈴木陽菜

え？……あ、はい…そうですけど

川野柳

なんだアンタ

マスクの男

一緒に来てもらう、車に乗れ

鈴木陽菜

え？

川野柳

陽菜、知り合いなのか？

鈴木陽菜

ううん…知らないよ？

川野柳

おい、アンタ誰だよ

マスクの男

いいから来い！

私に向けて、大きな手が伸びてくるそれを柳が払いのける

川野柳

陽菜に触んな！

マスクの男

くそ…ガキが…

マスクの男は柳に掴みかかる

鈴木陽菜

ナギちゃん！

川野柳

陽菜！逃げろ！

私は動けないこの状況に着いていけない

川野柳

おい！逃げろってば！

鈴木陽菜

で、でも…

川野柳

いいから！コイツの狙いはお前だ！

川野柳

早く逃げて、警察に通報しろ！

ゆっくり1歩引く

鈴木陽菜

(そ、そうだ…警察に電話しなきゃ…)

川野柳

早く行け！！

鈴木陽菜

う、うぅ…ごめん、ナギちゃん！

私は走り出した背後から声が聞こえるが振り返らず全力で走る柳が男の追跡を遮っているのだろう

鈴木陽菜

はぁ、はぁ…はぁ…

今通学してきた道を全力で逆走する不安は当たった

鈴木陽菜

(何なの、あの男は…)

鈴木陽菜

(狙いは私だった…目的は誘拐？)

鈴木陽菜

(車に乗せて何処に連れていくつもりだったんだろう…)

混乱した頭にさまざまな疑問が浮かび上がる

曲がり角を曲がったその陰に隠れ、後部の様子を伺う

鈴木陽菜

(誰も追って来てない…)

鈴木陽菜

(今のうちに通報しなきゃ…)

急いで携帯を出し、警察にかけようとする

鈴木陽菜

はぁ…はぁ…はぁ…

鈴木陽菜

(ナギちゃんは無事なのかな…)

鈴木陽菜

(早く、早く…助けを呼ばないと)

発信を押した時背後に気配を感じたすぐに振り返ろうとするが布のような物で口を抑えられる

鈴木陽菜

んんっ！？

鈴木陽菜

(視界が…)

鈴木陽菜

(先回り…されてたの…？)

意識が遠のいていく

マスクの男

悪いな

鈴木陽菜

(ナギちゃん…ごめん…)

腕がﾀﾞﾗﾝと下がり、携帯が地面に転がったところでようやく警察に繋がったしかし、もう遅い

???

NO.9、鈴木陽菜
無事確保。

???

よし、これで全員だな

???

さあ、ゲームを始めよう

???

結末はどうなるかな？

???

この目で見て、楽しませてもらおう

主

えぇ…

主

最後の誰でしょうね…

主

まあ、それはともかく

主

ゲームが始まってしまいますね

主

これからが楽しみです

主

最後まで読んで頂き、ありがとうございます

主

また次回お会いしましょう

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鈴木陽菜

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