アタシが人間の頃の記憶を?
そんなの知らないわよ。
……ってか、思い出したら 嫌な予感がするのよ。
そもそも……。 『思い出せるわけがない』わよ。
……これをちょっとした過去の話。
……『露華 舞(つゆばな まい)』…… 『倉木 愛蘭(くらき あいら)』 ……この子の話である。
〜祖母の家〜
祖母
倉木 愛蘭
愛蘭を軽く突き飛ばした祖母。
祖母
祖母
祖母
倉木 愛蘭
祖母
祖母
祖母
そう言って、祖母を 愛蘭の手首を掴んで、体を叩く。
倉木 愛蘭
祖母からは、愚痴を吐かれながら 体罰を受けて……。
〜倉木家〜
父
母
倉木 愛蘭
母
母
倉木 愛蘭
母
父と母は、離婚。 母は、愛蘭を見て少し悲しそうに 家から出ていってしまった。
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
父
倉木 愛蘭
父
父
倉木 愛蘭
父
倉木 愛蘭
愛蘭は、父の後を追う。
〜愛蘭の部屋〜
倉木 愛蘭
父
扉を締められると、 外側から鍵をかけられてしまった。
内側からは開かない。
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
ドンドンドンッ!
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
ドンドンドンッ!!!
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
愛蘭は、扉の前で崩れて泣く。 声はずっと、部屋の中で響いていた。
……たまには出してくれるが、 基本は部屋の中に入れられる子が 多くなった。
お腹を空かせても、 トイレに行きたくなっても、 部屋から出してくれない日もあった。
愛蘭は、自分が 『"イヤらしい"体で生まれたせいだ』 と責めるようになってしまった。
母からの遺伝で こんな体で生まれてしまったのだから 消えてしまいたい。 死にたい。 自分が、『水のように透明になれば、父や祖母に迷惑をかけないのでは』 さえ、思うようになってしまった。
〜川の近く〜
そして、父は、愛蘭を連れて 川まで来た。
愛蘭は、目隠しをされていて、 手首と足首を紐で巻かれていた。
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
すると、目隠しを外される。 その時に此処は川だと気が付くが……。
ドンッ! 愛蘭は、背中を押されて 身を川に飛ばした。
〜川の中〜
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
手首と足首が紐で巻かれてあるので 泳ぎは得意な方の愛蘭は 泳ぐ事が出来なかった。
倉木 愛蘭
倉木 愛蘭
愛蘭は、川の中で流されている。
流れていくうちに、 愛蘭は意識を失っていく。
その時、黒ずくめの男が 此方にやってくるのが見えた。
誰かに持ち上げられたと思った感覚に なったのと同時に愛蘭は意識を失った。
目が覚めた時には、 『その頃の記憶が何にも残っていない』 状態だった。
愛蘭は『月の女神、ルーナ』 の仮人間になったのだ。
施設でも、研究員にイヤらしいと 言われていて、 冷たい目を向けられていた。
たまに、研究員からの 性的暴行や体罰などを受けていた。
流石に、嫌な事は嫌と主張したので 深いところまではされなかったが、 彼女にとっては 痛くて苦しくて辛かった。
そうして、彼女は 数年後、悠と出会った。
悠は、研究員と違って、 明るく優しい性格だった。 そこで、彼女は、彼によって 助けられ、施設から出る事が出来た。
それが、今の『露華舞』である。
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