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ひめあちゃん 。
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目覚まし時計の電子音が鳴る前に、日車はふっと目を覚ました。
日車
軽く息を吐きながら、まだ半分眠っている頭でカーテンの隙間から差し込む朝光を仰ぐ。 ……と、そこで右腕にズッシリとした「温かい重み」を感じて違和感を覚えた。
日車
昨夜は直哉が「今日は一人で広々寝たい気分なんや」と横暴に宣言したため、日車は素直に押し入れからもう一枚の敷布団を出し、少し離れた場所に敷いて寝たはずだった。
疑惑を抱きつつ、日車がそっと自分の右側に視線を落とす。
そこには、日車の布団の中にぬくぬくと潜り込み、日車の右腕を抱き枕のように両腕でぎゅっと抱きしめて、気持ちよさそうにスースーと寝息を立てている直哉の姿があった。
日車
日車は一瞬、自分の記憶を疑った。 自分から直哉の布団へ移動した覚えはない。ということは、夜中に直哉がわざわざ自分の布団を抜け出し、日車の布団に潜り込んできたということになる。
日車は混乱しながらも、あまりにも無防備で丸くなっている恋人の寝顔を見つめた。 そっと左手を伸ばし、直哉の頭を撫でようとしたその時──
直哉
直哉の長いまつげが微かに震え、パチッと目が開いた。 寝ぼけた瞳で日車を見上げ、数秒。 自分が日車の腕にしがみついている状況を理解した瞬間、直哉の顔が一気に真っ赤に染まった。
直哉
日車
日車が指さした先には、誰もいなくなった畳の上の布団がぽつんと残されていた。
直哉
日車
直哉
強がりと恥ずかしさで耳まで真っ赤にし、掛け布団をバサッと被って顔を隠してしまう直哉。
本当は、一人で寝るのが少し寂しくなって、夜中にコソコソと日車の布団に潜り込んだのだ。
日車は思わず口元を緩めると、布団の中に丸まっている直哉の上から、愛おしそうにそっと抱きしめた。
日車
直哉
素直になれない直哉と、それを全部分かって甘やかしている日車
そんな、2人の朝の一幕だった。