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CLUB precious

黒く煌びやかな階段を上がり

宮殿のような廊下を渡る

身の丈に合わない大きな扉、そこを潜れば

宝石箱のように煌びやかな世界があった。

ライトベージュの長く巻いた髪に華奢な身体を露わに見せるベアトップの白いドレス。瞳は大きく、綺麗な目鼻立ち。

朝でもないのにおはようと挨拶をしてきたその子は慣れた様子で聞いてきた。

そう言うと奥のカーテンを捲り

黒くピシッと決まったスーツを着た男の人が出てきた。

あまりにも軽い調子のその人はこのお店の店長さんだそうだ。

高そうなテーブルに招かれ、店長さんは私の履歴書に目を通す。

面接は1分も経たないうちに終わった。

カーテンの奥の扉に入るとそこには調理場と女子更衣室があった。

そこには5.6人の女の人がしゃべりながらも着替え用意している。

下着姿になってる人、あぐらをかき化粧をする人。各々が自由気ままに仕事の準備をしていた。

幅の広いラックに大量に掛けられたドレス。

どれもミニのワンピースばかりで大人っぽい物から可愛らしい物までいろいろあった。

そう言うと唯香さんは更衣室を出て行った。

わいわいがやがやと盛り上がる女子更衣室の中、1人取り残されたようにせっせと着替えた。

着替え終わりまた同じ場所へと向かう。

フワフワしたスカートを選んだためか歩くたびにスースーと風が入る。

12㎝の高さのヒールはまるで竹馬に乗っているようだった。

※髪の毛のセットは美容室と専属契約しているところや、個人の美容師を雇っている場所が多い。

※セット料金は店が負担または女の子が何割かを負担する。店によって違うが500円から1000円くらいが相場

またあの高そうなテーブルへ案内された。

テーブルの上にはアイスペールとピッチャー、灰皿、グラス、コースター、おしぼり、焼酎のボトルが置いてあった。

店長は名前の書いてない名刺と油性ペンを渡す。

店長がグラスを持ち出した。

※注文の仕方は紙に書く場合や、口頭で伝える場合がある。

※お酒が飲めなくてもお酒に見えるようなカクテルもある

※飲み放題の場合はお茶しか飲めないお店もある。女の子のドリンク込み料金などプランによる。

訳も分からないまま1日体験は始まっていくのであった…

…つづく。