俺達は通り沿いのカフェに入った うだるような暑さの外から一変、少し肌寒いくらいの冷房が俺達を包む
どうやらここは最近出来たばかりらしく 土曜日ということも相まって賑わっていた いかにも現代っぽい雰囲気の店内は流行りの音楽が有線から流れており、ガラス張りの店内からは通りが一望できた
カケル
カヤ
ウキウキしながらメニュー表を眺めるカヤ そんな彼女を見ていると、なんだか少し照れくさくなった
カケル
カヤ
カケル
カヤ
カヤの声にウェイトレスが振り向く
カヤ
ウェイトレス
カヤ
カケル
カヤ
こっちは目の前のカヤに夢中で他の人を見る余裕なんて無い 人の気も知らないでニコニコとカヤは続ける
カヤ
カケル
カヤ
うん。バカにしてる。
カケル
カヤ
こちらをじっと見つめるカヤに俺はドキッとした 眉を寄せ頬をむくれさせるは小動物のように愛くるしく、俺は返事を詰まらせた
カケル
カヤ
カケル
カヤ
俺が逸らせない目をカヤに向けていると 怪訝そうな表情から一転、真剣な眼差しでカヤが尋ねた
カヤ
カケル
あまりに急な問いに頭が真っ白になった 想う言葉は沢山あったはずなのに、そのどれもが喉奥に詰まってむせ返りそうな俺は、体中の血液が逆流したのかと思うほど、強烈な鼓動に襲われた
カケル
ウェイトレス
助かった 命の危機でもなんでもないが、今この一瞬においては何よりも救われた
カケル
ウェイトレス
カヤ
ウェイトレス
カヤ
カケル
カヤ
テーブルから香るバターとコーヒーの香りに止まったままの頭が起こされ、心臓も余裕を取り戻した
カヤ
カケル
カヤ
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