だるまさんが転んだ

ゆあんside

ーーー·····ゆ、、ん！

あーもーうるさいな

じゃぱぱの声·····？

何だろ……

起きるとみんながいて、辺りを見渡している

促されるまま辺りを見渡してみる

辺り一面森だ。起きてからぼんやりしてて気付かなかった

ヒロ君が力無く笑う

急に知らない声がして、ばっと振り向く

そこには、神社で出会った少女がいた

でも、そのこと以上に、おれは違うことを考えていた

おれ達がいる場所、ここだけ人が作ったようになってる

鮮血を連想させるような紅。 ·····記憶の中にあるものとそっくり

考えただけで、さぁっと血の気が引いて、くらっとした。手が小刻みに震える

もしかして………

気づけば、そう呟いていた

じゃぱぱside

三人の言葉を聞いて、もう一度見渡してみる。 視界いっぱいに広がるのは、人の手が入っていない自然豊かな森

ゆあんだけ会話に交じらずに、何か考えている

よく見ると、その顔は青ざめていた

『大丈夫？』そう言いかけた時、ゆあんがヒュッと息を飲んだ

そして聞こえないくらいの小さな声で呟いた

俺らの企画の一つだ。だるまに動くところを見られたら殺される けど、だるまの石像を見つけて、封印・破壊をしたらだるまに勝利

小さい声だったから、他のメンバーに今の呟きは聞こえていなかった だけど……

少女には聞こえていた

少女の雰囲気がガラリと変わった。言い表せないような不気味感がある

戸惑うみんなを無視し、『はい』とお札を俺の手に握らせる

反論、できない

すると、少女から表情が抜け落ちた

そう言ったときは元に戻っていたけど…

『 だるまさん？』 『動いてるとこを見られたら殺されるとか？』

今…やっと、気付いた。嫌だ、こんな悪夢

少女は、いつの間にか消えていた

それでは！