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余命1週間の君

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余命1週間の君

1 - 余命1週間の君

♥

710

2022年07月21日

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余命1週間の君

僕の可愛い彼女で

僕の世界で1番愛している人で

僕が人生で1番愛を伝える人。

そんな君はあとたったの1週間で この世から消えてしまう。

君の寿命のことを知ったのは つい最近の出来事。

黄くんによると余命宣告されたのは 2年ほど前だったらしい。

あと1週間の余命になるまで 教えてくれなかったということは きっと僕は君に相応しい彼氏には なれてなかったのだろう。

よく思い返してみたら、 僕は君のことを よく泣かしてしまったし、 よく怒らせてしまったし、 悲しませてしまっていたな、、。

僕達は付き合ってもう4年になるから 怒らせてしまうことも、悲しませる ことも、少なからずあると思う

でも、ちょっとした積み重ねが 君にとって僕を信用出来なくなった。 ということに繋がっていたのだろう。

ねぇ、黄くん。

僕は君のことをちゃんと 幸せに出来ていましたか?

僕のことを彼氏だと胸を張って言える 存在になれていましたか?

伝わっていなかったかもしれないけど 僕は君のことを世界で1番 愛しています。

....グスッ

黄くん...

大好きだよ...グスッ

あと何回君に好きを伝えられるかな?

あと何回君の笑顔が見れるのかな?

すべてのことに”最期”とつく 君と僕の生活に 僕は耐えられるだろうか?

ただいま〜!

大好きな君の声が聞こえる

普段なら大急ぎで玄関まで行くけれど 情けない泣き顔を見せる わけにいかないから必死に涙を拭う

青ちゃん..?

不思議そうな顔をした君が僕のことを 見つめる

おかえり...ニコッ

んねぇ、、青ちゃん泣いてた?

目が真っ赤だよ?

心配してくれている君の顔が ものすごく愛おしく感じて

涙が目に溜まっていく

なんでもないよ...グスッ

泣いてるじゃん...w

どうしたんですか?ギュ

僕さ、

黄くんのこと幸せにできてた?グスッ

ふふっw

もちろんじゃないですかっ!

僕は青ちゃんが彼氏で良かったです

とゆうか青ちゃんしか僕の彼氏には
なれないです!

何それっ..w

へへw

青ちゃんもしかして

僕の余命のことで泣いてました?

うん...

あと1週間しか黄くんと

居られない...グスッ

青ちゃん

あと1週間じゃなくて

あと1週間”も”あります。

でもっ..

1週間って僕達が過ごした年月と
比べると凄く少ないし、

僕達2人でいると一瞬で終わっちゃう。

でもね、どうこの1週間を
過ごすか、

どう受け取るのかで

1週間って凄く幸せな時間になります。

だからそんなに重く受け取らない
でください。

余計につらくなってきますよ?ニコッ

黄くん...

黄くんがしたいこと、この1週間で

いっぱりやろっか。ニコッ

はいっ!

やっぱり君は凄いなぁ

君とならどんなことでも乗り越えて いけそうだ

”死” これ以上に残酷なことってないと思う

でも君だからこそ ここまでに受け入れることができたの だろう。

やっぱり僕は君のことが 世界で1番大好きだ。

僕達は残された1週間で いろいろなことをした

余命のことなんて忘れて 思いっきり楽しんだ。 だから一瞬で時が流れていき、 ついに残りあと3日となった。

うわぁ凄い綺麗!

君の笑顔が夕日に照らされ きれいに輝いている

みて!

お魚さん泳いでるよ!

本当だね!

かわいい、!

黄くんの方が可愛いよ

へぁ、、//

ふふwナデナデ

ありがとう//

あぁ可愛いぃ〜ムギュゥ

うわぁ/

えへへ//

僕達は3日を旅行に使うことにした。

そろそろご飯の時間だしホテル
戻ろっか

んえぇ...ムスッ

じゃあまた夜にこよっか

いいの?✨️

ふふwいいよ

やった〜!

子供みたいにはしゃぐ君。

他の人からみたらあと2日で この世からいなくなってしまうなんて 考えもしないだろう。

そんなことを考えていたら 泣きそうになってしまった。

青ちゃん..?

ホテル戻らないの?

ウルッ

青ちゃん!?

どうしたのっ?

黄くんの方が怖いはずなのに

なんか怖くなっちゃって...

僕っ死ぬの怖くなんかないですよ?

なんで..?

だって青ちゃんが看取ってくれるん
でしょ?

うん...

だから怖くないっ

ほらっ早くホテルいこっ!

かにさんがまってるよ、!

そう言って僕の手をつかむ君の手は 震えている気がした

夜の海って綺麗だね...

確かに...綺麗

あれからご飯を食べ終えて 海にまたやってきた

ゴロン

そこで寝転がったら汚れちゃうよ?

いいのっ!

ほら青ちゃんも隣きて?

うん

それからしばらく無言の時間が 続いた

何を話そうかと思っていたら 君が口を開いた

青ちゃん..

どうしたの?

僕さっきさ

死ぬの怖くないって言ったじゃん?

...うん

僕、本当はさ

すっごい怖い、、グスッ

君は僕のためにわざわざ こわくないって言ってくれていたんだ

僕は君の彼氏なのに君に励まして もらってばかりだな

ごめんね

黄くん

、、?

僕、黄くんに甘えてた

ほんとにつらいのは黄くんの方なのに

僕ばっかり元気もらって

ごめんねこんな彼氏で、、グスッ

青ちゃんは僕の大切な
彼氏です、、

僕の大切な人のこと
悪く言わないでくださいっ

思っていたより僕のことを 想っていくれていたんだ と知って嬉しくなる

僕も黄くんが大切、、ギュ

ありがとう../

青ちゃん

僕が死んじゃったら

新しい恋人でもつくって絶対
幸せになるんだよ?グスッ

嫌だっ...グスッ

黄くんとじゃないと
幸せになんてなれないよ..

君以外の人と幸せになれるはずがない

嬉しいけど

僕は青ちゃんに幸せになってほしい。

それに

僕のこと想ってても

もう会えないでしょ...?グスッ

そんなこと言わないでよ、、グスッ

大好きだよ、、青ちゃん

僕は愛してる..グスッ

へへ/嬉しいなぁ、、グスッ

この後もしばらく話して ホテルに戻った。

あれから2日後黄くんが この世を去った

黄くんが好きなやつ

持ってきたよ

最近さ、桃くん彼女できたんだって

僕達と同じで幼なじみの
人と付き合ったんだって。

すげえラブラブでさ、、

見せつけてくんの、、

でも僕達の方がラブラブだよね..グスッ

それに僕達ずっと一緒だったから

家族みたいなもんだったよね、、グスッ

君があの夜に「僕のこと忘れさ、、」 と言っていたがそんなことできるはずもない

それに君以上に大切な人なんて できないからさ もう少しだけ君の彼氏でいて いいかな?

黄くん、大好きだよ

僕も大好きです!

ふと君の声が聞こえた気がした。

久しぶりに声を聞いて さらに涙があふれた

ねぇ、黄くん

君がきっとギリギリまで 余命のこと教えてくれなかったのはさ 君の優しさだったんだね

きっと僕がおかしくなってしまうから 気をつかってくれたのだろう

やっぱり僕は君の彼氏でありたい

もし可能ならさ 僕が君のところへ行くまでさ 君のとなりを僕の特等席として とっていてほしいな。

僕は君と出会えて、 君の隣にいて本当に幸せだったよ

改めて、僕の彼女になってくれて、 僕に幸せをくれて 本当にありがとう

END

この作品はいかがでしたか?

710

コメント

17

ユーザー

とっても素敵なお話でした!こういう物語って書きにくいのに凄いですねッ!読む人の心を掴むような素晴らしいお話でした☺️「感動する」というのは人の感情のなかで一番とらえにくい感情です。それがきちんと、とらえられていて作品の良さがさらに滲み出ていました。素晴らしい作品ありがとうございます。

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