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運命は変えられない。

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運命は変えられない。

4 - 運命は変えられない。

♥

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2019年12月26日

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空はカラッと晴れている。

でも、紫織の気持ちは晴れなかった。

紫織

(もう嫌…。どこかに行ってしまいたい…)

紫穂

紫穂

お姉ちゃん、良い天気だね…

紫織

う、うん。

会話はそれっきり続く事は無かった。

優斗の家へはすぐに着いた。

ピーンポーン

紫織がインターホンを鳴らす。

優斗

『はい。』

紫織

紫織と紫穂です。

優斗

『すぐ行く。』

紫穂

思わず涙が出そうになるが

グッと堪える。

紫織

(…泣いちゃ駄目…!)

優斗

お待たせ。行こっか。

紫穂

…うん…

紫織

ひ、久しぶり〜!

悟られないように笑顔を作るが、ぎこちなくなってしまう。

優斗

そうだな。紫織とは久しぶりだな。

紫織

(紫織とは…)

紫織

(紫穂とは久しぶりじゃないんだね…)

それから3人は黙って歩き出す。

紫織が先頭でその後ろに 紫穂・優斗の順番だ。

紫織

(もう、私が入る隙は無いんだ…)

悔しくなり、また涙が出そうになる。

だが、今度は堪えられなかった。

紫織のほっぺに一筋の涙が流れた。

紫織

着いたよ…

紫穂

うん…

紫穂

楽しも!ね!

優斗

おう。

紫織

チケットを係の人に見せ、ゲートの中に入る。

紫穂

先、何乗る?

紫穂

紫穂絶叫系行きたいな〜

妹が盛り上げてくれている。

そう分かっていても憎たらしくなり返事をする気分になれない。

優斗

俺、絶叫系無理…

紫穂

そっか…

紫織

私、ジェットコースター行ってくる。

紫穂

あ、お姉ちゃん待って!

紫穂

優斗、私も行っていい?

優斗

うん、俺は待ってるよ。

後ろから追いかけてくる足音。

紫織

(どうして付いてくるの…!)

紫織

(1人になりたかったのに…)

紫穂

お姉ちゃん、一緒に行こ?

紫織

優斗と行ったら?

分かってる。

でも、気を使われたく無いんだよ…

紫穂

優斗は絶叫系無理だから…

紫穂

ねぇ、一緒に乗ろうよ…

紫穂

お姉ちゃんと一緒に乗りたいよ…

紫穂が泣きそうになりながらお願いしてくる。

紫織

(なんで…)

紫織

(なんで紫穂が泣くの…?)

1番辛いのは

私なのに…

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