ゆみ
ゆみ
ゆみ
ゆうか
自習と言っても暇になってしまって、
古典の教科書に目を落とそうとした時、
ぽんぽん
っと、
ゆみちゃんに肩を叩かれた。
ゆうか
ゆうか
私の目の前に立っていたのは、
茶髪で、パーマがかかってて、肌白で、
さっき私の事を驚いた顔で見ていた、
……道枝駿佑だった。
…なんだろう、
その表情は。
懐かしげにも見える。
でも、悲しげにも見える。
そして私を見て、
こう言った。
道枝駿佑
"_ゆうちゃん"
………ゆ、うちゃ、ん…?
一気に頭が真っ白になって、
視界が歪んだ。
気づいたら私は、
転げ落ちるかのように倒れた。
独特な薬品やらアルコールの匂いで目が覚めると、
真っ白な天井が広がっていた。
ゆうか
転げ落ちた時、
腰を打ったみたいで、
少し動いただけでも腰が痛む。
保険室の先生
保険室の先生
一瞬この人が誰が分からなかった。
でも、
服装からして保健室の先生だ。
ゆうか
ゆうか
保険室の先生
保険室の先生
保険室の先生
ゆうか
保険室の先生
ゆうか
ゆうか
ゆうか
ゆうか
勢いよく教室から飛び出し、
早足で靴箱へと足を進める。
辺りはすっかり夕日に照らされ、
部活動の声が遠くで聞こえる。
…
"_ゆうちゃん"
脳内で何度も何度も再生される、
あの人の声。
…ゆうちゃんなんて呼ぶ人、
今まで居なかった…はず。
ゆうか
…どうしよう、
頭から離れない、
嫌、
"_ゆうちゃん"
やめて、
"_ゆうちゃん"
消えて!!!!
ひたすら脳内で繰り返されるその言葉は、
1秒たりとも止まることも無く、
ずっと何回も何回も、
頭の中で繰り返される。
…だめだ、
そう思った時にはもう遅く、
私の体は後ろに倒れそうだった。
高橋恭平
ゆうか
高橋恭平
高橋恭平
高橋恭平
なにこのデリカシーの欠片もない人。
一瞬の好感度がダダ下がりだ。
ゆうか
でも、
助けてくれたのには変わりはない。
ゆうか
高橋恭平
高橋恭平
高橋恭平
そう言って、片足のスリッパを指差す。
…ほんとだ、同じ学年の色。
よく見るとこの人、
見た目はチャラいけど
イケメン?っていう感じの人?
モテそう。
高橋恭平
高橋恭平
ゆうか
高橋恭平
ゆうか
高橋恭平
高橋恭平
高橋恭平
高橋恭平
ゆうか
もう帰ろ。
そう思い、早足で歩き出すと
手首を掴まれた。
高橋恭平
ゆうか
高橋恭平
高橋恭平
高橋恭平
…意外と常識あるんだ。
デリカシー無いけど。
高橋恭平
高橋恭平
ゆうか
高橋恭平
高橋恭平
ゆうか
ゆうか
結局、
恭平くんには家まで送って貰った。
優しい…?
でもデリカシー無いし。
不思議な人だ。
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( ˙³˙)( ˙³˙)( ˙³˙)( ˙³˙)
( ˙³˙)( ˙³˙)←なんなん
(´•౪•`≡ ´•౪•`≡´•౪•`≡´•౪•`)←なんか違う