第4話 ビビバスは何人?
杏
誰って………冬弥だよ?あんたの相棒の__
彰人
いや、オレに__
”相棒はいねえよ”
こはね
………東、雲くん…………?何言って__
彰人
何言って、って、事実じゃねえか
杏
は………?なん、でよ……事実な訳ないでしょ!?あんたには、冬弥っていう相棒がいるでしょ!?なんで、なんで………!!
コンコン
冬弥
……………!はい
突如ノック音が響き、殆ど喋っていなかった冬弥が応答。それと同時にドアが勢いよく開いて、彰人の姉・絵名とその友人・瑞希が入ってきた。
彰人
…………!?絵名に、暁山じゃねえか
絵名
ちょっと彰人!事故に遭ったって本当なの!?冬弥くんに電話もらって、瑞希と急いで来たんだから!
瑞希
弟くーん!大丈夫なの?絵名ってばすっごい慌てて『瑞希、早く行くよ!』みたいな感じでさ〜笑
彰人
…………お、おう。なんか悪ぃな
絵名
全然大丈夫だけど……あんた、なんか異常あるとか言われたの?
彰人
いや、全く。つーか、先刻からお前ら何回も言ってるけどよ、その”トウヤ”は、何者なんだよ?
絵名
…………は?
瑞希
…………え?
杏
絵名さん……
こはね
暁山さん………
冬弥
……………ッ
やはり、絵名と瑞希も衝撃を受けているようだった。それもそうだ。ずっと一緒にいた相棒の事を、忘れてしまっているのだから。
冬弥の名前も知らない辺り、冬弥と会って2人で『BAD DOGS』として活動してきた2年間の記憶がすっぽり抜け落ちてしまったのだろう。
そうなれば、彰人が『相棒なんていねえよ』と言ったのにも説明がつく。
彰人
……な、なんだよ……なんかマズイこと言ったか?
絵名
あんた………自分で何言ってるか分かってんの!?冬弥くんだよ!?あんたがあれだけ大事にしてた相棒よ!?
瑞希
そ、そうだよ弟くん!あれだけ一緒にいたじゃんか!!本当に分かんないの!?ねえ___
彰人
分かった!!
絵名
…………!?
杏
彰人……
彰人
もういい、分かった。お前らの__絵名と暁山の言いてえことは分かった。簡潔に言ってくれ
こはね
えっと………東雲くんには、青柳冬弥くんっていう相棒がいて、
杏
私とこはねと4人で、『Vivid BAD SQUAD』として活動してる
絵名
でも今日、あんたが事故に遭ったから
瑞希
弟くんが冬弥くんのことを忘れちゃった、って訳
彰人
ふーん………成程な、なんとなく事態は分かった
彰人
つーか、こはね
こはね
どうしたの?東雲くん
彰人
『Vivid BAD SQUAD』ってよ、”3人”じゃなかったか?オレとお前と杏で
こはね
え?違うよ東雲くん。先刻杏ちゃんが言った通り___
杏
『Vivid BAD SQUAD』は___ビビバスは、冬弥も入れて4人なの!!
こはね
わっ!?杏ちゃん!?吃驚した………
絵名
冬弥くんもおいで。こっち来て、彰人と話そ?
冬弥
え?いや、俺は___
そう言って断ろうとした冬弥を、瑞希がぐいぐいとベットの方へ押す。
瑞希
冬弥くんそんなこと言わないでよ〜!ボクらも、冬弥くんと話したいしさ!
冬弥
あ、暁山___!
半ば問答無用で連れて行かれた冬弥を、こはね、杏、絵名、瑞希で歓迎。
杏
彰人!冬弥の顔、よーく見ときなよ?もしかしたら思い出すかもだから!
こはね
東雲くん!東雲くんの相棒の、青柳くんだよ!
絵名
彰人、あんたの大事な人なんだから。早く思い出しなさいよ
瑞希
そーそー、絵名の言う通り!弟くんってば、学校で冬弥くんの話ばっかしてたんだからね!
彰人
お、おう………
絵名
と、いう訳で彰人、私達飲み物買ってくるから。冬弥くんと話してなさい
瑞希
そうだね!行こう行こう!
杏
こはねも!一緒に行こ!
こはね
え?あ、うん!
彰人
おい、ちょっと待てって!
4人は彰人の引き留める声を無視して病室を出ていった。






