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友人

やっほー

友人

お泊まり清掃の調子どう?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

まぁまぁ

友人

掃除大変?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

それなりに

友人

お疲れさん

友人

でさ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

何?

友人

三谷とはヤッた?

それどころじゃ...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

それどころじゃねーよ!!!

掃除もセックスも

もはやどうでもいいわ!

友人

そんなに掃除大変なん??

成瀬 遥 は アレが欲しい

昨日の夜から三谷の顔が見れない

"好きだよ"

その言葉が、声が 頭にこびり付いて離れてくれない

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(三谷が俺の事を好き!?)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(何度考えても意味が分からない)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(そもそも、そんなに仲良く無いし)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(俺の態度なんか酷いもんだろ!)

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

〜♪

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(三谷の頭ン中どーなってんだ?)

昨日、三谷に告白された

ハッキリと"好き"と伝えられた

そんな世界線、微塵も考えていなかったし 有り得ないと思っていたから

一夜経った今でも 頭の処理が少しも追い付かない

当の三谷は いつもと変わらない様子で 階段掃除をしている

あの告白は本当なのか? それとも冗談なのか?

冗談だと思うのが普通なんだけど 気になって仕方がない

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(...本人に聞いてみるか?)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(いや、何か意識してるみたいで嫌だな)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(くっそ...でも気になる)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(掃除なんてやってられるか...)

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥!

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

なっ!...んだ?

突然三谷に声を掛けられ わかりやすく声が裏返ってしまった

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ちょっと...コッチ来て?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ぐっ...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(ココで拒否したら変に思われるか?)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

何か変なもんでもあ

告白の事を考えているとバレない様に あえて強気で前に出た

ドンッ

そして それが"また"裏目に出る

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥ガードゆるゆるなの心配だな〜

いわゆる 壁ドン ってのをされてしまった

顔のすぐ横に三谷の手があって 三谷が少し肘を曲げるもんだから

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(顔が近ぇ)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

離れろ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

いやー、無理だよね〜

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

無理じゃない、離れろ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥さ〜

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

今日ぜーんぜん目合わせてくれないね?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

う"ッ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

...意識してるよねぇ?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

昨日の告白

確信をつく三谷の言葉

俺は取り繕う事も出来ずに 口を閉ざすしかなかった

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

無言は肯定...って事で良いね?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

別に、そんな意識は...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

本気だよ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ちょっと、聞いてな

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

本気で遥が好き

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ッ〜!

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ちょ、ちょっと黙っててくれる!?

三谷の声音からも ぶつかる視線からも 言葉に嘘が無いって分かってしまう

だからこそ 俺は頭を混乱させた

けれど 1番混乱させたのは...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(うっ...)

嬉しい

そう思っている自分が居る事に だった

結局

何とか三谷の腕から逃れ 俺は無事に清掃を終わる事が出来た

本気と言われようが 俺が答える義理は無い

別に意識する事なんか無いし そもそも気にする必要も無い

だって、俺は

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(好きじゃないんだし...)

掃除の終わりに 屋上への扉が開いてるのを見つけ 休憩がてら風に当たっている

三谷は飲み物を買いに行くとかで 今は居ない

そよそよと緩く吹く風が 疲れた体と頭に気持ち良い

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(そーいや好きってどこからなんだろ)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(普段の俺とのやり取りで好きになる要素)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(...無いよな)

ふと考えたのだが

俺はあまり 人を好きになった事が無い

この人良いな...とか カッコイイな、カワイイな...とか

そう思う事はあっても 好きだと思った事はほとんど無い

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(好きって...何だ?)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(どこからが好きなんだ?)

昨夜から考えに考えた俺の頭は 有力な答えを出せる力が残っていなかった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(こんな時の為の友人だな)

俺は友人に聞く事にした

友人

俺もよく分からんけどさ

友人

有名な話?があって

友人

キスできるかどうか

友人

が好きかどうからしいけど

友人

気にそんな事聞いてきてどうかした?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

いや、なんでもない

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

キスね、分かった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

参考にするわ

友人

うん

友人

で、三谷とはヤッた?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ヤッてねーし、ヤらねーよ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

なるほど...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

キス、できるかどうかか

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

キスしたいの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

うわっ!?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ビビった、いつから居たんだよ!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ついさっきから

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

そんな事より

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

キスする?

飲み物を両手に持って戻ってきた三谷

三谷は戻ってくるなり ズイズイと近寄ってくる

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

キスなんかする訳ないだろ!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

でも興味あるんでしょ?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

無いっつーの

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

そう言えば、遥って

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

キスした事あるの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

バカにすんなよ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

キスぐらいした事

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

した事?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ぁ...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

無くて悪いか!

10代になりたてでゲイと自覚し

同性の恋人はもちろん 異性の恋人も作れず

観て学ぶ以外は全く経験の無い俺

興味が無いと言えば嘘になるが 別に、めちゃくちゃしたい訳じゃない

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ふっ、顔真っ赤

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

かぁわい〜

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

お前なぁッ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ねぇ、シようよ遥

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ッ、近寄るな

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

俺がちゃんと教えてあげるから

壁にもたれるように座っていた俺に 覆い被さる様にして三谷が重なる

グッと三谷の顔が近付き 俺はサッと顔を逸らした

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

教えてくれなくて良い!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遠慮しないで

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

遠慮してない

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ッ、止めろ、名前呼ぶな

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

はーるーか

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

おい、三谷ッ

逸らしていた顔に手を添えられ 上を向かされる

見上げた三谷の顔は 楽しそうで、どこか嬉しそうに見えた

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

目を閉じて

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...嫌だ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

なら開けたままで

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

みた

迫ってくる三谷の顔を避ける事が出来ず 俺の口は塞がれてしまった

触れた三谷の唇は冷たくて 少しカサついている

何故か三谷も目を閉じない

触れるだけですぐに離れる 子供の悪戯みたいなキス

俺は無意識に 三谷を追い掛ける様に口を開いた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

は...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

追ってきちゃって...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

かわいー

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

んっ、ぅ

さっきよりも深く唇を重ねられた

口を全部食べられて 啄む様に軽く吸われる

三谷は目を閉じて まるでキスを味わっているかの様だった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ンはっ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ふっ...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ぇあッ、む、ンッ

惚けて開いた口の中に 三谷の熱い舌がスルリと差し込まれる

初めて粘膜同士が絡む感触に 俺の背中はゾクゾクと粟立った

三谷の舌についていけなくて ただ、だらしなく口を開くだけの俺

そんな俺を知ってか、知らずか

三谷は丁寧な動きで口腔内を蹂躙した

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

待っ...ン、みぁ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(これ、息どーすんの!?)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(いや、だって、鼻息かかるっ)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(待って待って、涎垂れちゃうからッ!)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(うぅ、くっそ、こんなん...)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(力抜ける...ダメだ...)

やっと唇が離れた時には

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ッ、はあっ!

酸欠で頭もボーッとして

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ふっ、遥

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

どーだった?

三谷の声も遠くに聞こえた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

分かんな、けど

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ヤじゃ、なか...

そうだ、俺...

三谷とキス、できちゃったじゃん

そしてその後

初めてのキスで おっ勃ててしまった俺は

抵抗虚しく、三谷に1発抜かれてしまった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

変態クソ野郎が!

つづく

【成人向けBL】成瀬遥はアレが欲しい

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