主
さつき(マッマ)
主
さつき(マッマ)
主
主
静かな神社に、 一つの人影が見える。
早くに来た彼女は、 神様に改めてこう問うた。
朱。
朱。
まだ心の片隅で気の迷いだと言ってくれと強く願ってしまう。気が動転していたんだ、って。そう言ってくれって。
だが、返事はやはりそんな 優しいものではなかった。
「当たり前であろう?」
「お主が未だ怒りに震えている理由も理解できん。」
朱。
朱。
少しの希望すら砕かれた。 …もう、関係が戻る事は 無いだろう、と
そう感じさせる、 なんとも味気ない会話だった。
茶柱
あ…どぉーもー…() 茶柱でございますよぉ…
えとぉ…はぁい。生きてしまいました。しかも五体満足。現実的には奇跡ですが絵面的には…なんかシャバいっすよねぇ…うぅん…()
…あの後の事は分からずじまい。 しゅーちゃの過度な心配により、 3日の休暇をとり戻って来たわけですがぁ……
…感動的な再会…も束の間。
朱。
しゅーちゃがびっくりするほど僕にひっついて離れません。
「はぁ、…いい加減無視をやめたらどうだ?茶柱も迷惑そうだ。」
朱。
茶柱
朱。
…えぇ、なんなんこの状況。
「質問にもだんまりか。…仕方ない。お主はあっちに掃除にでも行っておれ。朱。よ。」
それに対ししゅーちゃは驚く程怪訝な顔をすると
朱。
不服そうに顔を顰めそう言った。
しゅーちゃがその場を離れた事を確認し、改めて神様と会話を試みる。
茶柱
「…事の発端から話そう。」
…そこで神様から全てを聞いた。 自分の事なのに随分と他人事の様に話す神様は、なんだか異質に見えて
茶柱
なんて事を思う。
…さて、全てを聞き終わった僕は。
そ り ゃ そ う だ ろ
茶柱
と、思っていた。
茶柱
「妾も何に怒っているのか分からなくてな。」
分からないわけねーだろ
茶柱
「…人間は複雑なものだ。」
茶柱
「…お主は怒らないんだな。」
茶柱
茶柱
茶柱
茶柱
茶柱
個人的にはそう怒る事でも無いなと思っているので微妙な心持ちだ。
「そうか。…もしやお主、変な人間だったりするか?」
茶柱
「そうなのか()」
…さて、どうしたものか。
茶柱
茶柱
「分かった。後はお主に任せる。」
そう言いその場を後にした。
一人で掃除をしながらぼーっとさっきの事を思い出す。
朱。
茶柱
そんな事を考えていた時、後ろから声がかかる。誰だかはすぐに分かった。聞き覚えのある優しい声。
朱。
茶柱
朱。
全て、って事は、きっと神様に殺されそうになった事もだろう。
話を聞いて、ちゃばは何を思ったんだろう。…怖かっただろうな。神様が、そんな人だったなんて…って。
朱。
朱。
朱。
きっと、共感を得られる。 …そう、思っていた。
茶柱
でも、反応は自分の、 想像の倍以上薄くて
茶柱
茶柱
茶柱
…凄く、淡々としていた。
朱。
思わず困惑の声が漏れる。
茶柱
茶柱
なんで、なんで当事者の貴方が、 "何も無かった事にしよう" なんて言うの。
朱。
茶柱
朱。
自然と声も震える。
茶柱
"そういうもの"で済むほど、 命は軽いものなのか。
朱。
朱。
茶柱
いつものちゃばと何も変わらない笑顔で、優しさで。
…なのに。こんなに。
朱。
まるで、違う人のような。
茶柱
茶柱
済むのなら。
やり場のないぐちゃぐちゃな気持ちが溜まっていくのが分かった。
茶柱
茶柱
とても気まずい。
茶柱
朱。
茶柱
朱。
朱。
茶柱
茶柱
その後、時間がたっても神様としゅーちゃの関係が良くなる事はなく、
とても気まずい日々を 過ごす事になる。
この気まずい神社、 どぉすればいいのぉぉぉお (心の叫び)
さつき(マッマ)
主
さつき(マッマ)
主
さつき(マッマ)
主
主