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刹那×破滅
悪魔たちが「理の外側」から撤退した、その直後。 空間の歪みの残滓が残る中、静かに破滅の神が歪みを片付けていた。
(刹那) 「やあ、破滅!」
(※空間の隙間から、 片手でグラスを揺らしながら再登場✌︎)
(破滅) 「は?」
(刹那) 「僕だけちょっと残ってみたよ。 君はいつも、破壊の後に静寂を喜ぶ。 でも、一瞬の快楽を味わう方が、よほど生を実感できるんじゃないか?」
(破滅) 「...刹那。貴方の享楽は、いつだって次の快楽を希求する煩わしい連鎖でしょう。 わたくしが望むのは、完全な無。 すべての時が終わった、究極の静寂だけよ。」
(刹那) 「それは怠惰だよ、破滅。 僕にとっての破滅は、刹那の絶頂だ。 全てが一瞬で燃え尽きるからこそ美しい。 それをまた創世が創り直す。 このサイクルが永遠に続くからこそ、刹那は価値がある。」
(破滅) 「そのサイクルこそ、わたくしの退屈を助長する。 貴方の享楽は、わたくしのお仕事を破壊しきれない中途半端な遊びに過ぎないわ。 本当の破滅は、時と無の均衡が崩れた、永遠の終わりよ。」
(刹那) 「フフ。君は永遠を愛しているね、破滅。 僕らは似ているようで、決定的に違う。 僕は生の輝きのために一瞬を愛し、君は無の完全さのために永遠の沈黙を愛している。 まあ、どちらにせよ、次の快楽はもうすぐそこだ。」
(破滅) 「二度と、わたくしの職場を汚さないで。 貴方の存在自体が、無の調和を乱す騒音よ。」
(刹那) 「退屈は罪だ。破滅。君の永遠の静寂への道程も、僕が刹那の煌めきで時々、邪魔してあげよう。 さあ、僕は次の快楽に呼ばれている。」
刹那の悪魔は、手元のグラスに残っていたウィスキーを一気に飲み干すと、パチンと指を鳴らした。
その瞬間、彼の存在はまるでフラッシュのように一瞬の光を放ち、音もなく完全に消え去った。 後に残ったのは、ウィスキーの甘い香りと、破滅の神の冷たい沈黙だけだった。
偏愛×創世
空間の理が薄い、人間界と理外の狭間。 創世の神が、新たな世界の種を蒔く準備をしているところへ偏愛の悪魔が現れた。
(偏愛) 「やあ、創世。こんな場所で無と戯れているとは、優雅だね。 君の創造するものは、いつも瑞々しい光に満ちていて、素晴らしい。だが、なぜそれを誰にも独占させないのか、僕には理解できない。」
(創世) 「あら、偏愛。ご機嫌よう。わたくしの創造は、誰か一人のものになるために生まれるのではないわ。 無から有を生み出す喜び、それは世界に広がり、祝福されるべきものよ。」
(偏愛) 「祝福?それは偽善だね。本当に愛しいものならば、独占したくなるはずだ。 その純粋な創造の種を、僕の偏愛の檻に閉じ込めて、僕だけのために咲かせたい。 それが真の愛ではないのかい?」
(創世) 「あなたのそれは愛ではないわ、偏愛。 ただの支配欲よ。わたくしの創造物は、あなたの執着によって歪むだけ。 あなたが独占したがるものは、もう創造の輝きを失っているでしょう? それは、あなた自身の虚しさの模倣でしかないわ。」
(偏愛) 「創造の輝きを失っても構わないさ。 僕の愛が、その創造物を僕だけのものにするならね。いつか、君が本当に愛する何かを創り上げた時、僕はそれを君から奪い、永遠に僕のものにしてみせよう。その時、君は真の創造の痛みを知るだろう。」
(創世) 「...それは残念だわ、偏愛。 わたくしはあなたの歪んだ愛を創造することはない。 そして、あなたに愛しい創造物を独占させることもないわ。 あなたには、この場の空気さえ独占できないのだから。」
(創世) 「さようなら、偏愛。あなたの執着が真の愛に変わる日を、わたくしは楽しみに待っているわ。」
創世の神は、その場に蒔こうとしていた光の種を空中に放つと、祝福の輝きとともに来た時と同じく音もなく、しかし鮮やかにその場から消え去った。
(偏愛) 「...楽しみに待っている、だと?…あの純粋な輝き。 あの無垢な創造の喜び。やはり、独占したい。 彼女が最も愛し、手放したくないと願うその瞬間、 全てを奪い去る。それが、僕の愛だ。」
偏愛の悪魔は創世の神が去った後に残った光の種の残滓を指先で掬おうとするが、 その光は彼に触れることなく消え失せる。
彼はその空になった指先を、悔しさと悦楽が混じった表情で見つめ自嘲めいた笑みを浮かべた後、 影のように溶けて消え去った。
虚飾×均衡
人間界のある大都市の華やかな社交界の裏。 均衡の神が、虚飾の悪魔による大規模な欺瞞の痕跡を追っている。
(虚飾) 「ああ、均衡。君のような退屈な理の権化が、なぜこんな美しい場所にいるんだい?君が追いかけているのは、僕が創り上げた偽りの美か? 君の真実とやらに比べれば、よほど魅力があるだろう?」
(均衡) 「虚飾。貴方の言う美しさは、均衡を保つための真実を覆い隠す、ただのまやかしですわ。 貴方が作り上げたこの偽りの調和は、いずれ崩壊し、世界に不必要な混乱をもたらす。」
(虚飾) 「不必要な混乱?混乱こそが装飾であり、真実を隠す美しいベールだ。人々は嘘を愛し、真実を嫌う。 だからこそ、僕の虚飾は必要なのだ。 君の秩序は冷たく、誰にも愛されない。」
(均衡) 「愛は希求の領分ですわ、虚飾。 わたくしの秩序は愛ではなく、必然。 貴方の偽りの装飾は、存在と非存在の有無を曖昧にし、創世の純粋な創造を冒涜している。 いますぐ、この欺瞞を止めなさい。」
(虚飾) 「止める?馬鹿げている。僕の存在意義は、虚飾を世界に広げることだ。さあ、均衡。 君もその冷たい調和を脱ぎ捨てて、僕が着せてあげる最も美しい嘘で飾り立ててみないか? 君の理性が、享楽に溺れる瞬間を見てみたいね。」
(均衡) 「ごめんなさい、虚飾。わたくしには、崩すべき秩序も、着るべき嘘もございません。 貴方の歪んだ美学は、わたくしの調和によって、無意味になるでしょう。」
※均衡の神が、悪魔が作り上げた偽りの装飾を次々に崩していく。
(虚飾) 「チッ... 均衡は、いつだって面白くない。 またすぐに、もっと美しく完璧な嘘で、この世界を塗り替えてみせるさ。」
虚飾の悪魔は、最後に傲慢なウインクを一つ残すと、 その姿はまるで絵の具の滲みのように一瞬でぼやけ、 光を失って消え去った。
後に残ったのは、真実の姿に戻った壁と床、 そして均衡の神の冷静な沈黙だけだった。
模倣×永遠
永遠の神の、時の流れを超越した無音の領域。
模倣の悪魔が、人間界の古びた美術館で見た絵画の完璧なコピーを創り終えたばかりのところに、 永遠の神が姿を現した。
(永遠) 「あら、模倣。貴方が時の連鎖の中で、 また誰かの創造の真似事をしているわね。 貴方の創るものは、あまりに完璧だけれど... 本質を欠いているわ。」
(模倣) 「やあ、永遠。僕が創ったこのコピーは、本物と見分けがつかないだろう? なぜ本質が必要なんだい? 時が過ぎれば、本物も模倣も、同じように歴史に埋もれる。刹那の楽しみを与えるのは、本物より模倣のほうさ。」
(永遠) 「貴方は、模倣することで創造の喜びを得ようとしている。しかし、時は貴方を創造者とは認めないわ。 永遠に続くもの、それは無から有を生み出す創世の純粋な意思だけ。 貴方の模倣は、どれだけ完璧でも、貴方自身のものではない。」
(模倣) 「だからこそ、面白いんだ、永遠。 模倣には、オリジナルを超える可能性がある。 それに、永遠なんて退屈な概念だ。 全てが変わらず続くなんて、停滞の悪夢だよ。 僕は、一瞬のひらめきを永遠に見せかける虚飾の技術を愛している。」
(永遠) 「貴方の皮肉は、時の前では無意味よ。 永遠は、変わらないことではなく、本質が変わらずに続くことを意味する。 貴方がどれだけ模倣を繰り返しても、貴方自身の虚しさだけは、時を超えて残り続けるわ。」
(模倣) 「相変わらず、深遠で退屈な真実だね、永遠。 この模倣の傑作を、君の無音の領域に残していくよ。君の永遠に、僕の遊びが侵食する様を見るのは、悪くない。」
模倣の悪魔は、創り上げたばかりの完璧なコピー画を永遠の神の足元に投げ捨てた。
彼は、皮肉な笑みを浮かべながら、そのコピー画の陰へと踏み込むと、まるで絵具が溶けるように、音もなく闇の中に滲み消え去った。
(永遠) 「...(静かにコピー画を見つめ、溜息を一つ。) やはり、時は、本物しか受け継がないわ。」
停滞×希求
人間界で、ある人類が切実な願いを捨て、 無気力に陥った場所。
希求の神がその願いの光を回収しようとすると、 停滞の悪魔が壁にもたれて欠伸をしていた
(停滞) 「...やあ、希求。また面倒な仕事をしているね。 その光は、どうせまたすぐに次の苦痛を生むためのものだろう?そんなもの、停滞させておけばいい。 動かなければ、傷つくこともない。」
(希求) 「停滞。動かないこと、変化を拒むことは、生の否定ですわ。この光は、人間が困難を乗り越えようとした切実な希求の証。 あなたの怠惰は、彼らの希望を閉じ込めてしまう。」
(停滞) 「希望?希望なんて、破滅の前触れさ。 創世が新しいものを創り、破滅がそれを壊す。 その間の退屈な時間を、僕は静かに享受したいだけ。 願いなんて、不必要な波風を立てるだけだ。」
(希求) 「それは悲しい考え方です、停滞。 切実な願いは、世界を前へと動かす最も美しいエネルギー。 あなたには、その小さな光が起こす大きな変化の可能性が見えないの?」
(停滞) 「変化?面倒だね。どうせ永遠に、同じことの模倣が繰り返されるだけだ。僕は、このまま変わらない現状に、安寧を見出している。 君の情熱は、どうにも疲れるね、希求。」
(希求) 「わたくしの情熱が、あなたを動かしてみせましょう。世界はあなたの怠惰のために停滞しない。 全ての生命の願いが、あなたを押し流していく。」
希求の神が優しく手を広げると、 回収しようとしていた願いの光が 停滞の悪魔に向かって一斉に放たれる。
(停滞) 「チッ!光は苦手だ... やはり行動は面倒なことしかない...!」
停滞の悪魔は、願いの光を浴びて体を重くし、 まるで澱のように地面へ沈み込みながら 姿を消した。
希求の神は、 願いの光が消え去った場所を優しく見つめ、 静かに頷いた。
盲信×有無
人間界で、ある宗教的な集会が終わった後の 薄暗い講堂。
盲信の悪魔が、集めた情熱のエネルギーを味わっているところへ有無の神が静かに現れた。
(有無) 「...有るのかしら。貴方が今、この手で握っていると信じているその情熱は。それは真実の信仰心? それとも、貴方が作り上げた偽りの盲目?」
(盲信) 「...有無。哲学的な問いは退屈だ。 俺にとっては、有るか無いかなど、どうでもいい。 俺が有ると命じれば、人間どもは盲信する。 その力こそが真実だ。 貴様には、この支配の悦びは分からないだろう。」
(有無) 「貴方の言う力は、誰かの意思の模倣に過ぎないわ。 貴方が集めているのは、希求とは真逆の、考えることを放棄した人々の無価値なエネルギー。 貴方が有ると信じさせるその真理は、無に等しいのではないかしら?」
(盲信) 「無?笑わせるな、有無。 俺の言葉には、彼らを創造し、破滅させる力がある。 彼らは思考を停止することで、永遠の安寧を得たと信じる。 この絶対的な支配こそ、神々が辿り着けなかった究極の形だ!」
(有無) 「貴方は、盲信という虚飾の鎖で人々を繋いでいる。 その鎖が解けたとき、貴方の有るはずの支配は、無となる。貴方は、真実を恐れている。 そうでなければ、なぜ思考という本質を奪うのかしら?」
(盲信) 「...(一瞬、鋭い沈黙の後)貴様の問いかけは、不快だ。俺の支配に、疑問という隙間を創ろうとするな。 その疑念こそが、無に還るべき最も不純な要素だ!」
盲信の悪魔が激しい波動を放つが、 有無の神はその波動を静かに受け流す。
(有無) 「情熱は、真実の前に無力よ。 貴方の支配は、有るのかしら、無いのかしら。 貴方自身が、その答えを見つけなさい。」
有無の神が、盲信の悪魔に向け有るか無いかの境界線を問うかのような静かな光を放つ。 その光に包まれた盲信の悪魔は、激しく苦しんだ。
(盲信) 「…この疑念の光...! 俺の情熱を有るのか無いのかと問うな...! またすぐに、完璧な信仰心を創り上げて、俺の支配の真実を証明してやる...!」
盲信の悪魔は、支配者としての威厳を完全に失い、 情熱のエネルギーが蒸発するように 屈辱に顔を歪ませながら、 その場から瞬時に消え去った。
(有無) 「...さて。有るのかしら、盲信の残した情熱の痕跡は。それとも無かしら。」
※ここから特殊
「悪魔の日常茶飯事:割り勘と怠惰」
停滞×刹那×模倣
夜の喫茶。 ウィスキーのグラスが空になり、 店を出る前の、最も面倒な瞬間。
(停滞) 「...ふう。 さっさと帰って、また停滞したい。 おい、刹那。会計、済ませたか?」
(刹那) 「ああ、停滞。残念ながらまだだよ。 今宵の一瞬の快楽への対価は、まだ支払われていない。こういう面倒な時間こそ、停滞である君に献上したいんだが?」
(停滞) 「は?面倒だから停滞したいんだ。 会計なんて、誰かが模倣して、勝手に済ませておいてくれればいいだろう。 動くなんて、最も疲れることだ。」
(模倣) 「君たちのこの押し付け合いも、 いつだって模倣に過ぎないよ、停滞。 人間も割り勘の時、誰も最初に財布を出さない。だが、僕は模倣はするが、支払いの模倣はしない。 その美学は、虚飾に譲る。」
(刹那) 「それじゃ、誰も動かないね。仕方ない。 この際、ジャンケンでもしようか。 一瞬で終わる快楽的な勝負だ。 勝った奴が一瞬で全て支払う!どうだい?」
(停滞) 「ジャンケン...。考えるのも、腕を動かすのも面倒だ。停滞。動きたくない。 俺はグーを出すことで、現状維持する。」
(模倣) 「チッ。模倣の価値もない茶番だ。 だが、停滞のグーを模倣しないことで、彼の怠惰を際立たせてやろう。」
(刹那) 「フフ。じゃあ、僕はパーだ。」
刹那の悪魔が勝ち、会計が決定した瞬間、 彼は立ち上がった。
(刹那) 「さて。一瞬で決まったね。これで快楽は終わりだ。 勝った対価は支払うとしよう。お会計は済ませた。 じゃあね、停滞、模倣。 僕はもう次の快楽へ向かうよ。」
刹那の悪魔は、二人を置いてさっさと店を出ていった。停滞の悪魔と模倣の悪魔は、置いていかれたことに不満を言いながらも、結局動こうとはしなかった。
「創造後のメンテナンス」
創世×停滞
創世の神が、新しく創造したばかりの複雑な道具を前にして、疲労困憊している。 そこに停滞の悪魔が通りかかる。
(創世) 「ああ、停滞。ごきげんよう...。見て、わたくしが今創世した、宇宙の理を可視化する精巧な装置よ。 純粋な創造の喜びに満ち溢れているでしょう!」
(停滞) 「フン...また面倒なものを創ったね、創世。 それはいいとして...この精巧な装置の掃除とかメンテナンスは、誰がやるんだい? 複雑なほど、動かすのも維持するのも面倒だろう?」
(創世) 「...(顔を曇らせて)うっ。創造は喜びだけれど、その後の管理やメンテナンスは...破滅の領分か、均衡の秩序に任せるべきかしら... 正直、わたくしももう動きたくないのよ。」
(停滞) 「そうだろう?創世は動き、破壊は動き、刹那は動き...皆、忙しすぎる。 だが、管理となると、誰も動きたくない。 結局、停滞こそが宇宙の真理に最も近いんじゃないか?もう放っておけ。」
(創世) 「放っておきたいけれど...放っておくと、均衡にお説教されてしまうわ。ねぇ、停滞。 あなた、この装置の稼働を、最大限ゆっくりにするように操作してくれないかしら? そうすれば、メンテナンスを永遠に停滞させられる。」
(停滞) 「面倒だ。だが、メンテナンスという面倒な未来を停滞させるための面倒なら、一瞬だけ動いてもいい。 よし...こうして...(装置を適当に叩く)。 これでこの装置、一万年は動かないはずだ。」
(創世) 「あら!ありがとう、停滞! 創造の後に、最も優雅な休憩が訪れたわ!」
続く…?