変星病

本人様には関係ありません 通報❌ 感染者:紫

異変は橙くんと喋っている時に起きた

ｷﾗｯ

橙くんが自分の目をゴシゴシ擦る

ｷﾗｯ

目が､､､､､､､､光る？

そんなファンタジーみたいな

俺は笑い飛ばそうと橙くんの目を見た

真剣な目

これは､､､､､､､､嘘ではない

いつも泣かないのに､､､､､､

俺、もしかして死ぬのかな

そう思っているのに何故か

少しも怖くなかった

橙くんはそう､断言した

死ぬわけではない？

空の星になるだけ？

なら、

好きな人の姿は見えるよね

後悔？何をだろう

このセカイに？

心残りにしてること､､､､､､､､､､､､､､､､

1人だけ思い浮かんだ

ﾀﾀｯ

俺はカフェから飛び出した

『好きだったよ』

スカイツリーから見た東京の景色は 神様がくれた玉手箱のようだった

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

ﾀﾀｯ

何の用だったんだろ

この声ーーーーーーーーーー

最期？

何がもう､なの？

言いたい事って何？

俺は東京の夜空を見た

真っ黒な空

衝撃の告白だった

紫くんの身体はどんどん透けていく

今､言わなきゃっ

走り去ろうとする紫くんの背中に叫んだ

ゆっくりと紫くんが振り返る

こっちに歩んできてくれる

ｷﾞｭｯ

熱い抱擁

俺も抱き返した

彼は俺の腕から消えてった

俺は夜空を見上げた

先程はなかった場所に一番星が輝いている

紫､､､､､､､､､､､､､､､､

もう逢えない

ダメだよ､泣いちゃダメ

紫くん､俺頑張るよ

最期に約束したもんな

君が最期に言った言葉

それはーーーーーーーー

『俺の分まで生きてね？』