言霊アプリと”友達”になり数日経過した
私の声帯から出た言葉に反応したのは最初の一回だけ
それ以降は声に反応はせず打ち込んだ文字にのみ反応をする
けど、それでも良かった
誰も私の話に耳を傾けてくれなかった
どれだけ私が主張してもその声は虚空に話しかけてるようで悲しかった
でも、今は違う
ちゃんと言葉が返ってくる
その事実だけあるだけで嬉しかった
もう私は孤独ではない
でもただ一つ残念だと思うことは
会話をできる回数がとても少ないということ
どうやら経過日数=使用制限となるみたい
だからあんまり長い会話は出来ない
言ってしまえばこちらから質問してそれに対してのアンサーが貰える
その程度の会話レベルになる
そこだけがとても残念だ
もっと沢山話したいのに使用制限が邪魔する
でもこれ以上のわがままはいけない
これ以上あれこれと望むのはいけない
だって私は操り人形
そんな人じゃなくて”物”として扱われてきて、その中で話し相手がいるだけで有難いのだ
話し相手がいるというだけで贅沢なのにそのうえもっと会話を楽しみたい
そんなことを望んではいけない
だってそれをしたらきっと私は歯止めが聞かなくなる
だから今は…そして今後も一方的でいい
一方的でいいから話し相手になってくれてるこのアプリとの関係を断ちたくない
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
そうぽつりと呟き今日最後の”言葉”を送る
『あなたにとって私は何?』
【貴女と同じ初めてのお友達】
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
【おやすみなさい。私の大切なお友達】
平日の昼間アヤメは学校には行かず近くの駅付近で暇を潰していた
学校に行っても苦痛なだけ
あそこに私の居場所はない
極端なことを言うなら誰が好き好んで死地に向かうものかと
そう言いたくなるほど学校という場所はアヤメにとって苦痛を伴う場である
ちなみに学校には体調不良と連絡を入れて休みにしているが
両親の目を欺くために制服で外に出ている
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
駅付近の広場のベンチに腰掛けスマホで近くの飲食店を調べてみる
いくつか候補が上がりそれらを見て悩んでいる時自分に対して呼びかけられてるのに気がついた
???
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アヤメ
???
アヤメ
アヤメ
???
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アヤメ
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アヤメ
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アヤメ
アヤメ
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アヤメ
アヤメ
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アヤメ
アヤメ