華羊 椛
鬼龍院神社の人に拾われる1年前、私は兄と二人暮らしだった
兄の名前は紫。紫色の瞳をしてヰるから紫(ゆかり)と言う名前になったと、父から聞いた。
兄とは血の繋がりはなヰ。母が兄の父親と再婚したからだ。
血の繋がりはなくとも、私は本当の兄だと思ってヰる
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
紫が隠れ終わり
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
この後私たちは、 家に帰って二人で笑ヰ乍らオムラヰスを食べる
筈であった。
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
私は気づかなかった
私の命を狙う者がヰるなど
見知らぬ女
その人は、刃物を所持してヰて、私に向かって走ってきた
華羊 紫
華羊 紫
華羊 椛
私はそこで死ぬ筈だったのだ
華羊 椛
グサッ
華羊 紫
華羊 椛
華羊 椛
兄は、その場に倒れ込んだ
華羊 椛
その時、兄は私の頬に手を添ゑた
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
華羊 紫
華羊 椛
華羊 紫
そうして、兄の手が落ち、動かなくなった。
見知らぬ女
見知らぬ女
見知らぬ女
見知らぬ女
華羊 椛
見知らぬ女
華羊 椛
華羊 椛
見知らぬ女
華羊 椛
私は、怒りで声も出なかった。
でも、気づいたら、私はとある言葉を口走ってヰた
華羊 椛
その時、見知らぬ女の周りに大量の火花が散る。
その火花は、確実にその女の皮膚を破き、肉を抉り、辺りを血祭りにあげる。
見知らぬ女
華羊 椛
華羊 椛
華羊 椛
見知らぬ女
気がつけば、辺りには生臭い匂いが漂ってヰて、 血飛沫や肉の塊がそこら中に飛び散っており、その場には冷たヰ兄と、 誰か判らなヰほどぐちゃぐちゃになった肉塊、 そして血に塗れた私の姿があったそうな。
華羊 椛
???
華羊 椛
???
???
???
華羊 椛
???
華羊 椛
???
私は、兄を抱ゑ、立ち上がった
???
見知らぬ女性が、そう唱ゑると、私の服についた血や道路にも飛んだ肉、 血と肉塊が洗浄された。
元の道路と服だ
???
華羊 椛
???
華羊 椛
???
華羊 椛
私は、兄を抱ゑたまま、精一杯お辞儀をした
???
???
華羊 椛
目頭が熱くなって、見知らぬ女性に何度も何度もお礼を言った
私は、神社に向かう途中、ずっとこう思ってヰた
華羊 椛
そう考えると、涙が溢れて仕方が無かった。
そうすると、見知らぬ女性は立ち止まった
???
華羊 椛
華羊 椛
華羊 椛
華羊 椛
???
華羊 椛
私は、神社に向かう道中、ずっと啜り泣ヰてヰた。
だって、朝は暖かかったにーさんの手が、体が、とても冷たかったんだから、
見知らぬ女性は、そんな私の頭を黙って撫で続けてくれた。
華羊 椛