다시

【ｶﾞﾁｬﾂ】

ハンガーにコートを掛け、 キッチンの流し台で手洗いを済ませつつ ｸﾞｶﾞの質問に答えるが ﾋｮﾝ の質問が妙に気になってしまい頭に入ってこない．

笑顔で話す話から浮かび上がる他人と楽しそうにする ｸﾞｶﾞの様子． 今笑顔を見てるのは僕なのに聞けば聞くほど疎外感を感じる．

僕と話してるんじゃなくて、 その話に出てくる ｳﾝﾁｪ と2人で話してるのを見せられてるような気分．

無性に腹が立って､変に競争心に火がつきかける．

耳を塞ぎたいけど､2人が何を話したのか気になる．

それに､コンビニで会って以降 ほぼ初対面の状態だったはずなのに半日で呼び捨てする仲になったの??

ｸﾞｶﾞってそんな､フレンドリーだったっけ?

タブレットに映る ｳﾝﾁｪ からオススメされたとか言う例の映画． 僕も好きなミステリーのジャンル作品．

それも何だか憎たらしい．

【ﾎﾞﾌｯ】

あ'' ~ イライラする． 胸の辺りがムズムズして気持ち悪いし､気分最悪．

重い体を無理に起こして ｸﾞｶﾞの前に座る． 流石に顔を見たら思い出して腹立ちそうだから顔は伏せたままにした．

【ﾎﾟﾝｯ】

手に乗っていたのは愛くるしい丸っとした体型につぶらな瞳､肌触りの良いぬいぐるみ素材のクマのペアキーホルダー．

白と茶色のクマで 白色はニッコリと可愛らしく､一方茶色は反対に眉をひそめて少し不機嫌そう．

そう言って僕の手の上にあった白色の方のクマを持っていく．

ｸﾞｶﾞとお揃いのキーホルダー．

.....まぁ､よく見ると愛着が湧いてくるかも．

僕が買った茶色のクマキーホルダーを握って口を四角にしながら微笑んでる ﾋｮﾝ．

【好き】 その言葉で胸が溢れた．

図々しいけど ﾋｮﾝ の家に居座る． それだけで我慢するつもりだった．

良く考えれば分かること 𝟵𝟬％の確率で友達に戻れるわけないのに

ﾋｮﾝ とまた過ごしてく内に､愛おしく愛らしく笑うその笑顔の隣にはいい時も悪い時も僕が居たい． 日に日に強く思うようになって行った．

何か理由が無いと貴方の傍に居れる資格が無い．そんなのは嫌だ． だから､嘘で固められた理由や口実無しで

貴方の傍でずっと好きだと言える関係にもう一度なりたい．

勿論､ﾋｮﾝ の過去の傷を忘れたわけじゃないし...それを消す為でも無い．

これだけは分かって欲しい． 貴方に会えなかった日も､離れた日から ﾋｮﾝ への好きが変わることは無かった ﾋｮﾝ を思わない日も無かった． 残酷な程､今も好きで

このまま何も変わらず､必死に ﾋｮﾝ の隣にしがみついたまま別れを迎えるくらいなら... ﾋｮﾝ に振り向いて貰えるように努力してから､その後振られたい．

➥𝗡𝗲𝘅𝘁 𝗗𝗮𝘆

あの後､風呂入ってから ｸﾞｶﾞ寝ちゃってあれ以上話出来なかったし､

いつも早起きなくせに､今日に限って遅いし､､ あぁもぅｯ 気になって集中出来ない．

【📱 ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ】

大学の入口へ駆け足で向かうと､ ｿｷﾞｮﾙﾋｮﾝ らしき人物がレザーボアジャケットを着て居た．

𝟭𝟴𝟬cmという高身長． 足長いな....... じゃなくてｯ、あの人なんで来ちゃってんの?!

スケジュールとか絶対詰まってんじゃん

マネージャーさんの苦労が分かる気がする．こんな何にも縛られず自由奔放すぎる人を𝟯𝟲𝟱日相手してるなんて．

ﾋｮﾝ は素顔を隠す為にマスクを付けてるけど､それでも油絵具の刺激臭はしてくるはず．

でも ﾋｮﾝ は顔を顰めることも無く部屋を見ていた．

教授に絵のことを指摘されてから､ 学科の人達が心配の目を向けるようになって

その視線が嫌で集中出来ないから移動して来たけど． 教授をどうにかしないと､来年もまた同じことが起きるだろうな．

【ｶﾞﾀｯ】

ﾋｮﾝ は入口の傍に立て掛けて置いたキャンパスを手に取っていた．

数ある油彩の中で ﾋｮﾝ の言う通り有色下地に褐色を使って Nソウルタワー辺りを描いたベタ塗り感のある風景画．

ｸﾞｶﾞが僕を真似して描いた絵． 上手くかけたから家に持って帰るとか言ってた ｸﾞｶﾞにどうしても欲しいって譲って貰った絵．

ｸﾞｶﾞが消えた後も僕の宝物で大切に肌身離さず保管して来た．

𝙏𝙤 𝙗𝙚 𝙘𝙤𝙣𝙩𝙞𝙣𝙪𝙚𝙙 ⇢⇢