この作品はいかがでしたか?
123
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突然始まります!(注意書きは前回と同じく!)
狼樹さんへ
お誕生日おめでとう。
前から思ってたんだけど、 狼樹さんの白髪ってめっちゃ綺麗だよね。私も
がんばってみてるんだけど、狼樹さんには敵わないっていうか……
きちんとお手入れしてるんだろうなーって思うw あっ、それと、そうい
えば、天使病って知ってる?背中から羽が生えてくる創作奇病で、なんか結構
ロマンチックな話が多くて、最近ハマって困ってるの……wとね、もう一つ!
よかったらメール交換しない?もっと狼樹さんと仲良くしたいな…
月岡明見より
歪な文章。
馴れ馴れしい言葉に、コロコロ変わる話題。
違和感に溢れている。
こういうのは、
……縦読みだ。
俺はたちまち、その手紙を破り捨てた。
……くだらない手紙だな。
と、午後の授業の始まりを知らせるチャイムが鳴る。
俺はびりびりになった手紙をポケットに突っ込むと、
自分の席へ向かった。
授業も全て終わり、学校を出ようとしていたその時。
ぺいんと
下駄箱でばったりぺいんとと鉢合わせてしまった。
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
と、そわそわしながら話しかけてくる。
狼樹 真流
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
狼樹 真流
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
顔をしかめるぺいんと。
しばらく静寂が続く。
虎井 百合
月岡 明見
虎井 百合
虎井 百合
月岡 明見
虎井 百合
虎井と月岡の声。
段々と近くなっていく。
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
こうして俺は自宅に帰ると、即座にしにがみの家へ向かった。
——しにがみの家——
しにがみ
しにがみ
しにがみ
ぺいんと
トラゾー
クロノア
狼樹 真流
そう言うと、みんなでオレンジジュースを乾杯。
一斉に喉へ流し込む。
ぺいんと
しにがみ
しにがみ
狼樹 真流
ぺいんと
クロノア
クロノア
クロノア
部屋に響く笑い声。
とても温かくて、どこか懐かしいような、そんな場所。
いつまでもここにいたい、と心からそう思う。
因みに、ぺいんととあの話はしなかった。
彼も少しぎこちない動きを見せていたが、
楽しい雰囲気を壊したくない、というのもあったのかもしれない。
お菓子を食べ、話して、とにかく笑い合った。
けれど、楽しいことはあったという間に過ぎ去っていって。
しにがみ
クロノア
ぺいんと
トラゾー
俺も大きく手を振って、「また明日」を口にする。
でも、振り上げた右腕だけが妙に虚しくなってきて、
夕日に照らされながら、一人路地を彷徨いていた。
どうせ家に帰っても、俺に居場所はない。
この白髪のお陰で。
でも、俺はこの髪を恨んでなどいなかった。
なんなら、愛していると言っても過言ではない。
その理由は……
……あ、いや、あの話を思い出すのはやめよう。
俺はぎこちない足取りで、家へ向かった。
次の日——。
教室に入ると、何やらざわついていた。
狼樹 真流
たまたま近くにいたトラゾーに、話を聞いてみる。
トラゾー
トラゾー
トラゾー
狼樹 真流
狼樹 真流
トラゾー
トラゾー
「天使病」
その言葉が耳に入った瞬間、俺はハッとする。
「背中から翼が生えてきて、次第にその翼に生命力を奪われていく病」
「翼が大きく、美しくなるほど罹った人は痩せ掘り、弱っていく」
「致死率100%、原因不明の病」
トラゾー
コメント
5件
うぉあ…前回の手紙に書いてあったやつや…
致死率100%とか、ヤバイ。