【BL】僕の恋が実るまで

窓の外を眺める

相変わらず今日も綺麗な空だった

.......

綺麗な空だった...

いや

僕は空なんかを見てるんじゃない

空を眺めるふりをして

僕は

彼のことを見ていた

いつも通り

授業なんて聞かないで

堂々と寝ている彼

顔を伏せているから顔は見えないけど

こないだ初めて見た時の寝顔が

綺麗でかっこよくて

でもどこか可愛くて

いつの間にか

惹かれていったんだ

今までずっと彼といて

ドキドキしたり

わくわくしたり

一緒にいて

すっごく楽しかったのは

もしかしたら

この気持ちが

あったからなのかもしれない

彼のことをずっと眺めていたら

あっという間に時間が過ぎ

昼休みの時間になっていた

屋上での颯との時間

僕はこの時間が1番好きだった

謎に校舎が高い僕の学校は

屋上に行くまでにとても疲れる

颯が来るまで時間をつぶす

こんな周りからしたら普通の時間だけど

僕からしたらすっごく

楽しくて、幸せな時間なんだ

両思いになれないことぐらい

自分でも分かってる

でも、それでも

颯といられるなら

それで...

幸せなんだ

あぁ...

好きだなぁ

少しだけ期待した

でもやっぱりだめだった

恋愛に

とっても鈍感な颯に

僕の気持ちを知ってもらえるのは

まだまだ先になりそうだ

➩颯side続...？？