懐かしい夢を見た 小学生くらいの頃だろう 彼の柔らかい尾が 俺の頭を撫でる__
頬をするりと彼の手に包まれ 目をうっすらと開けた_____。
smile
おはよ
kiriyan
ん、おはよ
smile
今日で、会って1年目だな
kiriyan
え?あぁ、そうだね…
smile
ん?どうした?
心做しか哀しそうな顔をしていた
kiriyan
smile、これからも俺のそばに居てくれる?
smile
?当たり前だろ、どうした?
その言葉だけで彼は笑顔になる 全く可愛いやつだ
kiriyan
んーん、こっちの話
懐かしいな、あそこの桜が満開で
綺麗だったから、見惚れてたんだよねぇ〜
懐かしいな、あそこの桜が満開で
綺麗だったから、見惚れてたんだよねぇ〜
smile
……俺はお前に見惚れてたな
kiriyan
ははっw今日はやけに素直じゃね?w
smile
そんな事ねぇよ、
ぷにっと頬を指で突く
kiriyan
ん
smile
思い出話でもするか?
kiriyan
そうだね、あの日は____。
smile
いたたっ…
昔、俺はいじめにあっていた、 よく、この神社に逃げ込んでは隠れて やり過ごした。
MOB
どこ行った?
MOB2
あいつなんて、もう、いいよ
ほら、行くぞ。
ほら、行くぞ。
MOB
今度会ったらただじゃおかねぇ……
smile
いっ…たか……、ハァッ
当たりを見渡すと 昨日までは無かったはずの場所に
満開の桜が 咲いていた…
smile
こんな時期に?
まだ冬なんだがな、…
まだ冬なんだがな、…
どこか桜の木に惹かれるように近ずいた
桜の花びらが 落ちる_____
落ちた桜は 舞うことを忘れ地面に伏せる あぁ__とても綺麗だ
上に視線を送る そこには____
髪を靡(なび)かせた 黄色い狐
眼が合うとその狐は 口を綻(ほころ)ばせる
次第に桜は 彼を美しく飾るように
はらはらと舞う
俺も不思議と嗤(わら)えてきた
嗤ったのは君が俺に 取り憑いたから
今はまだ そういう事にしておこう
不思議と意識が薄れ 倒れた____
最後に見たのは 俺に手を伸ばす、 狐の彼___。