朝鮮
自国で空を見上げながら、僕は言った。
太陽の光が燦々と輝いてて、
手元の湯呑みには、清からもらったお茶の残り香が湯気のように漂っている。
今日は、良い日だ。
素敵な日だ。
______だから、できればなにも起きないでほしい。
これ以上、なんにも。
ふと、海を、地平線に目を向ける。
海の向こうに見える大国達の影が、少し大きく感じた。
清
日帝
日帝
________あぁ、始まった。
ちょっと前から、おんなじようなやり取り自体はあって、
一応形だけだけど日本も清も条約を結んだけど、"戦争はしない"っていう内容じゃないかったから、
いつかは来るだろうって思ってたけど。
まぁ、ここまで早いなんて思っても見なかったけどさ...
朝鮮
朝鮮
日帝
朝鮮
…それに、政府と国民との対立自体は大分収まってる。
少し前まで、国民と政府が対立してて、政府が清に協力を要請してたけど、
今はもう丸く収まってきていて...
清
朝鮮
日帝
僕にいつの間にか近寄っていた日帝が、僕の肩に手をおいた後、清に刃を向けた。
日帝
殺意すらも感じない、あまりにも無感情な声。
そんな声に混じって聞こえる"黒いナニか"が、目の奥底に沈んでいた。
清
清
日帝
日帝
あまりにも黒い感情同士が、いがみ合う。
止めようとしても、止められないし止まんない。
…あーあ。
___________もう、ワタシ。
どうでもいいや。
日帝
勝った。
勝った。
俺の勝ちだ。
清王朝に、打ち勝った。
清
日帝
日帝
清
日帝
目の前の此奴にそう吐き捨て、国旗の変わった朝鮮...韓帝に、問い質した。
日帝
日帝
清
背中から何やら変な圧力を感じたが、まぁ気にすることではないだろう。
日帝
…韓帝が返事をしない。
まぁ、国が死ぬ、なんてことはないだろうから大丈夫だろうが。
だけど、心配になって身体を揺らしてみた。
数分...数十秒...もしかしたら数秒かもしれない。
彼は、ようやく口を開けた。
韓帝
清
日帝
気がついたら、恐る恐るそう聞いていた。
…なんでこんな声音を、俺が発している...?俺らしくもない。
何故か、胸がチクチクと、針かなんかに刺されているような感覚があった。
_________感情なんて、江戸末期に既に捨ててきたんですがね。
韓帝
ようやく開いたその口から。
生気のない瞳を、宿して。
俺達に、言った。
韓帝
韓帝
韓帝
日帝
日帝
彼の瞳に、感情はなかった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!