生まれた時から1人だった。
みんな「お母さん」に育てられたけど
私には「お母さん」がいなかった
人魚
祈りの子、前へ
シュア
…はい
人魚
我ら
海を照らし、海を統べる神の子において
海を照らし、海を統べる神の子において
人魚
父なる神との「約束(契)」をここに守らんとす
人魚
祈りの子、シュア
彼女には 約束 である陸に下り、父なる神と、陸の神との 約束 を叶え、ふかく美しいこの海と つよく逞しい陸との平和をつないでもらう
彼女には 約束 である陸に下り、父なる神と、陸の神との 約束 を叶え、ふかく美しいこの海と つよく逞しい陸との平和をつないでもらう
シュア
我が父、海の神と友神なる陸の神との 約束 、このシュアがその時まで果たしてみせます
14世紀
祈りの子と称して贄の子と陰で言われていたこの役目に
1人で生活をしていた私が抜擢された
人魚の寿命は長い
その分もろい
人魚が死ぬことはあまり少ない
だからと言って個体数が増えていくわけでもない
二十歳から子を授かることができて、海の神に祈りを捧げることができるようになる
しかし、これがむずかしい
どんなに自分の子が欲しいと思っても、願ったとしても
吾子を授けてくれるのは、海の神である
海の神の気分や、人魚の総全体数によって、子が授かるか否か決まらるのである
19世紀
陸に下ってから4世紀(400年)が経った






