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僕がナンパされて恋に落ちた話

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僕がナンパされて恋に落ちた話

1 - 僕がナンパされて恋に落ちた話

♥

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2022年09月26日

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かえで

そよよ改めかえでです!(最近改名しました!)

かえで

今回は、フォロワー様100人記念企画ということで!

かえで

そらまふを書きました!!

かえで

リクエストくれた リリアさん、ありがとうございます!!

かえで

注意です!

BL(そらまふ)です! 苦手、地雷な方はブラウザバック推奨

かえで

それではどうぞ!

Mf Side

今日は、そらるさんと一緒に お出掛けする日

最近僕が作業詰めだったのを 心配してくれて、少し息抜きをしよう という話を持ちかけてきてくれた

まふまふ

(そらるさんまだかな……?)

待ち合わせ場所にした駅前の ベンチに座って待っているけど、 そらるさんが来ない

遅れないようにって、僕が10分前に ついてから、早20分

そらるさん、何かあったのかな……

ピロリンッ

って、スマホに通知……あ、 そらるさんからメッセージ!

えーっと、何何……?

そらる

ごめん、家出るの遅くなった

そらる

もうちょい待ってて

そらる

すぐ行く

まふまふ

まふまふ

わかりました、っと……

家出るの遅くなった…… ははーん、さてはそらるさん、 僕を差し置いて寝坊したな?

まふまふ

(も〜、あっちから誘ってきたのに……)

まぁ、僕はそこまで心は狭くない から、まだ待ってあげますけどね?

待ってあげるけど、そのかわり 何か色々と奢ってもらおうじゃ ないですか!

なんてことを考えながら、 スマホをポケットにしまって、 またそらるさんを待つ

女1

あのぉ、ちょっといいですか?

すると、知らない女の人に 声をかけられた

まふまふ

えっ、あ、はいっ?

びっくりして、ちょっと声が 裏返ってしまう

見たところ、2人組の大人の女性

髪もそれぞれ明るい色に染めていて、 服装からしても、“ザ・陽キャ”という 感じを醸し出している

女2

私たち、このお店に行きたいんですけど……お兄さん、場所分かりますか?

そう言われて、スマホの画面を 見せられる

このお店……あ、ここって、 僕とそらるさんがよく一緒にご飯を 食べに行くところだ

まふまふ

それなら、この道を真っ直ぐ行って、左に曲がった先にあります

このお店美味しいのでおすすめです、 なんて、コミュ障らしくない セリフまで取り付けてみる

女1

ありがとうございます! お兄さん詳しいんですね! もしかして、この辺に住んでる方なんですか?

まふまふ

えっ?

あ、あれ? この人たち、 ただの道案内して欲しい人だと 思ったけど……

な〜んか、嫌な予感が……

女2

お兄さん、良かったら私たちと一緒に行きませんか?

うわっ、やっぱりこれ逆ナンだ!!

まふまふ

え、えぇっと……僕、待ち合わせしてる人がいて……

苦笑いを浮かべつつ、 やんわりと断ってみる

女2

え〜、それって彼女さんですか?

まふまふ

い、いや、男友達で……

あーもー僕のバカっ!

こんな時に律儀に答えて どうするの……!?

まふまふ

(嘘でもいいから彼女って答えればよかった……!!)

女1

ならお友達さんも一緒に行きましょ! 連絡取ってもらえますか?

うわぁ、さらに面倒になったぁ……!

ど、どうしよう、 なんて返せば……!?

???

ねぇ、君たち何してんの?

不意に女の人たちの背後から、 聞き慣れた声がする

女1

えっ?

そらる

だから、俺の連れに何してんのって聞いてんだけど。もしかして聞こえなかった?

そ、そらるさんだ!!

こんな時に来てくれるなんて、 もしかしてあなた、救世主(と書いて メシアと読む)ですか……!?

女2

わっ、お兄さんもイケメン!

女1

これから一緒にご飯食べに行こうって話してたんですけど、お兄さんもどうですか?

いや、僕そのお誘い一切 オッケーしてないんですけど?

そらる

……ごめん、こっち仕事絡みだから。行こ

まふまふ

は、はいっ

ばっと立ち上がって、そらるさんの 方へ逃げるように移動する

逃げる理由は仕事! 流石にこれは効いたでしょ!

女1

えぇ〜!

女2

ちょっとだけでもいいですから〜!

って、この人たちしつこすぎない!?

そんな僕らに固執しなくても、 男の人なんてどっか他にも 転がってるって……!

そらる

っだから、

あ、ほら、そらるさん怒って……

そらる

人の“彼女”に手ぇ出すなっつってんだよ

まふまふ

へ……?

え……か、かのじょ?

そらる

行こ

まふまふ

あ、は、はい……わっ!?

手を繋がれて、そのまま 引っ張られてしまう

まふまふ

え、ちょ、そらるさ……

僕が話しかけようとすると、 さっきの場所から少し離れたところで ぴたりと止まって、手を離してくれた

そらる

あ〜……ああ言ったら離れてくれると思っただけだから。気にしないで

まふまふ

あっ、い、いえ。ありがとうございました

そらる

っていうか遅れてごめん。行こっか、まふまふ

まふまふ

は、はい……

先を歩いて行ってしまう そらるさんの、後ろについていく

……何故か、変に顔が熱い

まふまふ

(……かのじょ……)

それに、さっきのそらるさんの 言葉が、頭の中でぐるぐると回って 離れなかった

まふまふ

(……彼女……)

そらる

まふまふ、ちゃんと元気にしてた?

まふまふ

はい……

まふまふ

(彼女……)

そらる

最近会えてなかったし、ご飯食べてるかとかちょっと心配だったけど

まふまふ

はい……

まふまふ

(彼女って……)

そらる

元気ならよかった。……あ、それとまふまふ

まふまふ

はい……

まふまふ

(僕のこと、さっき……)

そらる

お前彼女できた?

まふまふ

はい……。

まふまふ

……んぇ? は、はい? 何ですか? そらるさんに彼女?

そらる

なんでだよ。俺じゃなくて、お前に彼女できたかって聞いてんの

まふまふ

そんなのできるわけないじゃないですか

秒で即答する

女の人との関わりなんて、ライブの スタッフさんとか、お母さんとか…… それぐらいしか僕にはない

……出てくる女の人がいなさすぎて お母さんが出てきたの、別に 虚しいとか思ってないよ?

そらる

じゃあ何ぼーっとしてんだよ。……っていうか、顔赤くね? え、熱出た?

まふまふ

え? いや、そんなことは……。

まふまふ

って、ちょっ……!?

突然そらるさんが、 僕のおでこに手を当ててくる

そらる

んー、別に熱あるわけでもなさそう……?

まふまふ

ふぇ、ぁ……?

何故か、さっきよりも顔が熱くなる

まふまふ

(さ、さっきから僕、どうしちゃったんだ……!?)

そらるさんに彼女って言われたのは、 逆ナンしてきた人たちを追い払う ためだけの嘘だし……!

さっき手を繋がれたのだってそうで、 今のこの行動も、僕の体調を 心配してくれてるだけなのに……

なのにっ……!

そらる

まふまふ?

なんで名前を呼ばれただけなのに、 こんなにドキドキするの……!?

まふまふ

は、はいっ……?

そらる

……。

そらる

…………いや、やっぱなんでもない

少しの沈黙の後、 また歩き出したそらるさん

僕はその後ろをついていく

まふまふ

(な、なにこれ、心臓バグった……!?)

もしくは、またなんかの病気!?

いやでも、そらるさんに何か されるだけでドキドキする病気って 何!? そんなのある!?

まふまふ

(ほんとに何なんだ、これ……。)

まふまふ

(……って、あれ? もしかして……)

思考をフル回転させて 考えているうちに、パッと一つの 答えが導き出される

僕が今まで書いてきたものの中に、 この“ジャンル”の曲は沢山ある

まふまふ

(ほら、ソーダの曲と……)

売り切れていた 青春の味

まふまふ

(シンデレラとか……)

いつの間にやら かかってしまったんだ

まふまふ

(あとは、桜の……)

桜花 君に──

まふまふ

……へ……?

──恋したようだ

頭の中にひらがな2文字が浮かんで、 思わず足を止めてしまった

い、いや、まさかまさか

そんな、相方に恋するなんて……

そらるさんのこと、 好きになるなんてっ……

まふまふ

(流石に、そんなこと……)

そらる

まふまふ?

そんなこと、ない……

まふまふ

ふぇ……?

……わけでは、どうやらないようです

……と、ここまでが、先週の出来事で

あの後、そらるさんが好きだって 自覚してからは、もう普通に 会話するのも難しいくらいだった

今思い出してみても……うん…… 流石にアレは、挙動不審すぎる……

それからは、メッセージが 来ただけなのに、心臓がいつもの 100倍くらいの速さになったり

会ったとしても、顔なんてもう、 まともに見れたもんじゃない

だってあの人、 もとが良すぎるんだって!

色白だし、美人だし、ふわふわの 黒髪とか、ちょっと眠そうな目とか、 もちもちしてそうなほっぺとか……

って、やばい、 考え出したらキリがない

まふまふ

うぅ……どうしよう……

最近そらるさんのことを考えすぎて、 普段みたいな曲よりも、ラブソングが 大量にできてしまっている

流石に、こんな曲ばっかり 投稿するわけにはいかないし……

だからといって、今カッコいい曲を 作れって言われても、まぬんちゃんに 似合うような曲しか作れない気が……

まふまふ

何この謎スランプっ……!!

相方に恋したせいで恋愛の曲しか 作れなくなりましたって、 何だこのアホみたいなスランプは!

まふまふ

だ、誰か助けてぇ……うぅ、そらるさぁん……!

今まで恋を経験したことがない 僕にとって、たしかにある意味 緊急事態なのは分かる

それが同性の……しかも相方の そらるさんなんだから、尚更 動揺してるのもよく分かる

この気持ちを誰にも相談できなくて、 でもずっと溜め込むのは良くないって いうのも、すごくよく分かる

……だからって、流石にこんな 気持ちの発散の方法はなくないか?

僕特有みたいで、もはやちょっと 面白味すら感じてきてるけど

まふまふ

告白したら……っでも、そんなの無理だよぉ……!

いつもの椅子に座ったまま、 顔を手で覆って、足をバタバタさせる

恋する乙女か、僕は

まふまふ

告白……しないと、治んないような……。

まふまふ

っけど伝えたら、それはそれでそらるさんに迷惑……!

それに、振られたら今後 気まずくなるだろうし、 まずそんなの僕が耐えられない

まふまふ

どうしよう、天ちゃんとかに相談……っでもなぁ……!

こういう話するの、普通に恥ずかしい というか、なんというか……

まふまふ

も〜っ、往生際悪いなあっ……!

ピロリンッ

まふまふ

って、誰……。

まふまふ

えっ!? そ、そらるさん……!?

まさか、そらるさんのこと 考えてる時に、本人から メッセージ来るなんて……

いやでも、作業が終わったとか、 ここのMIXどうしたらいいとか、 多分そういう話だよね?

まふまふ

えーっと、何何……?

そらる

明日暇?

明日? ……は、特に用事はないけど

まふまふ

暇ですよ〜

なるべくいつも通りの僕の文章で 返して、返事を待つ

そらる

じゃあまた2人で出かけようぜ

そらる

次俺の息抜き付き合ってよ

まふまふ

おっ、お出かけ!?

……最後に送られた、“付き合って”の 字に反応してしまった自分が悔しい

そんな意図で送ってくるはず ないのに……

またそらるさんに返事をして、 待ち合わせの時間と場所も決めた

『じゃ、また明日』

まふまふ

また明日、っと……

語尾にびっくりマークもつけて送る

うぅ、どうしよう、今からでも ドキドキしてきた……!!

まふまふ

お、落ち着け僕っ……!

ただ、一緒に出かけて、ご飯食べて、 ちょっと話したりして…… 全部いつものことだよ!

別に、で、デートとか、 全然そういうんじゃないしっ……!

まふまふ

明日……

僕、普通でいられるかなぁ……?

翌日

服とか格好にいつも以上に 気を遣ってしまって、家を出る時間が 少し遅くなってしまった

だって、ちょっとでもそらるさんに よく思われたいし……

そんなこんなで、待ち合わせ場所の 駅前……先週と同じ場所に来る

時間を見ると、待ち合わせの時間 ほぼぴったり

多分、そらるさんはもう 来てると思うけど……

まふまふ

……?

まふまふ

いない……?

もしかして、また遅刻?

寝坊……いや、最近忙しそう だったし、今日は仕事関係 っていうのもあるかも

どちらにしろ、来てすぐそらるさんに 会う勇気はなかったし、気持ちを 落ち着けられる時間があってよかった

???

ねぇ、そこのおにーさん

ベンチに座って待っていると、 そう声をかけられる

でも、この声って……

そらる

もしかして今、暇してる感じ?

まふまふ

暇……っていうか、何ですかそらるさん。そんなナンパみたいな……

そういえば僕、先週ここで 逆ナンされたよなぁ、なんて、 呑気なことを考える

そらる

まぁまぁ。それよりまふまふ

まふまふ

はい?

そらる

俺とデートしない?

まふまふ

別にいいですけど……。

まふまふ

…………って、は??

思わず、顔をポカンとさせてしまう

え、この人急に何言い出すの!? でっ、デート!?

そらる

だから、デート。

そらる

なに、俺とじゃ嫌?

僕の方が微妙に身長が高いから、 そらるさんが自然と上目遣いになる

そのせいで、 余計にドキドキしてしまう

まふまふ

い、いえっ、別に嫌とかじゃないんですけどっ……

急に慌て出した僕が面白かったのか、 クスクスと笑うそらるさん

まふまふ

(うぅ、こっちの気も知らないで……!!)

そらる

はいはい。じゃあ行こ

そう言って、歩き出したそらるさん

……に、何故か手を握られた

まふまふ

へっ!? えっ、ちょっ……!?

こ、この人、今日どうしたの!?

なんかさっきから、行動がらしく なさすぎるんだけど……!?

そらる

あ、そういえばまふまふ

まふまふ

は、はい?

歩き始めて少ししたところで、 そらるさんが聞いてくる

そらる

お前、俺に何か言うことあるんじゃない?

まふまふ

えっ?

僕がそらるさんに言うこと……?

そんなの、別に何もな……い、 わけではないけど……

でも、こんな告白なんて 言えないし……

っていうか、そらるさんもそんなこと 言われるなんて思ってないよね?

まふまふ

え〜、な、なんだろなぁ〜……?

バレないように、 そっぽを向いてしらばっくれる

そらる

ふーん……?

そらる

じゃあ、ちょっと質問変えるけど

つ、次は何だ……?

そらる

お前、俺に隠してることない?

まふまふ

へ……か、隠してること、ですか?

そらる

うん。ほら、AtR組んだ時に約束しただろ。

そらる

『何があってもお互いには隠さず言う』って

まふまふ

あ〜……は、はい。しましたね、そんな約束……

なんて約束を結んでるんだ僕は……!

過去に行って昔の僕を 一発殴ってやりたいっ……!!

そらる

で、なんか隠してる?

まふまふ

い、いや? 別に何も……

そらる

嘘つけ。目が泳いでる

目っ!? 嘘、顔に出てた!?

そらる

まぁ、俺もあるけどさ、一個だけ

まふまふ

えっ、何ですかそれ?

そらる

食いつくの早ぇよ……

必死に話題を逸らそうと してるんですよっ!

そらる

別に、言ってもいいけど……俺が言ったら、そっちも言って。いい?

まふまふ

え、あ、じゃあ聞かな……

そらる

で、俺の隠してることだけど

そらるさん僕の話遮らないで!?

まふまふ

(は、話されたら、僕も言うことになっちゃう……!!)

何か他に隠してることってある!?

まふまふ

(えーと、えーと……!)

……いや、大体のことは 全部そらるさんに話してる!!

こうなったら、もういっそ でっち上げとか……!

実は僕左利きでしたーとか言って、 今から左利きに矯正する!?

まふまふ

(いや、嘘のためにそこまでするのは……)

それに、そらるさんに 嘘なんて吐きたくない

まふまふ

(……って、あれ? そういえば、そらるさんの隠してることってなんだろう)

そらるさんも、大体のことは 僕に話してくれてる気がするし…… 全く見当がつかない

そらる

俺さ、

まふまふ

(な、何だろう、前否定してたけど、やっぱ彼女出来ましたとか?)

まふまふ

(いや、そんな報告は聞きたくない……!!)

まふまふ

(そらるさんの隠し事って、何なんだ……!?)

そらる

ずっと前からお前のこと好きなんだよね

さらりと、いつもの表情で言われる

まふまふ

へぇ、僕のこと好き……。

まふまふ

……え?

「お前のこと好きなんだよね」……?

まふまふ

…………へっ!?

一瞬脳が働くのをやめて、 状況を理解するのに数秒かかる

まふまふ

ぼっ、僕のこと好きって……。

まふまふ

……あ〜、い、いや、知ってますよそんなの〜!

まふまふ

何やかんや言いつつ、そらるさん僕のこと大好きですもんね〜!

そらるさんが僕と 同じ気持ちなわけがない

きっと……いや、 絶対こういう意味の「好き」だ

そらる

はぁ? 何言ってんの?

まふまふ

へっ……?

何言ってんのって……どういう意味?

そらる

お前のこと相方として好きなのは当たり前。

そらる

俺は、“恋愛的な意味”で「好き」って言ったの。分かる?

まふまふ

レンアイテキナイミ……。

まふまふ

……って、どういう字書きますか?

そらる

そこから……?

そらる

いい加減自分の脳で考えろ。ついでに、この後お前が言うべき言葉も

コツンとおでこを小突かれる

……ずっと、分かってはいる

だけど、信じられないんだ

だって、絶対叶わない想いだって 思ってたんだよ?

なのにあっちから、いとも簡単に 伝えられちゃって

まふまふ

……信じていいんですか?

そらる

信じるも何も、事実があるだろ、目の前に

呆れられてしまったらしく、 ジト目で見つめられる

そらる

ほら、返事は?

だけど今度は、 無邪気な笑顔を見せてきた

……僕の相方、可愛すぎか

まふまふ

っぼ、僕も……。

まふまふ

そらるさんの、ことっ……。

まふまふ

す……すっ……!

まふまふ

す、き……らいじゃないです!!

そらる

は??

恥ずかしさに耐えられず、 思わず口走ってしまった

何だ、すきらいじゃないですって!!

そらる

俺のこと好きなの? 嫌いじゃないの?

まふまふ

ふぇ、え、えー、っとぉ……。

まふまふ

わっ! ちょっ……!?

ずいっと詰め寄られて、 目の前にそらるさんの顔が現れる

そらる

どっちか答えて

まふまふ

っ……!!

まふまふ

っ……好き、です……

圧に押し負けて、ボソリと呟く

そらる

……!

すると、ニッと笑って、 こう答えてくれた

そらる

俺もだよ

そのまま、顔が近づいてきて……

まふまふ

(……って、キスされるっ!?)

気づいた時にはもう遅くて、 2人の唇が……

……とは、まだならず

そらる

……やっぱここ人多いな。

そらる

まふ、うちおいで

寸前でそらるさんがぴたりと 止まって、パッと離れられる

たしかに、ここ駅前だし、人多い……

まふまふ

(……って、そらるさん、今なんて言った?)

「まふ、うちおいで」

まふまふ

へぁっ……!?

えっ、今僕まふまふじゃなくて まふって呼ばれた!?

しかもうちおいでって、 なんか色々ヤバい予感が……!!

……見事に的中して、今僕は、 そらるさんの家の寝室にいます

まふまふ

あっ、あのぉ、そらるさん……?

そらる

何?

まふまふ

こ、この状況は……?

そらる

……お持ち帰り?

わざわざそんな表現しないで……!

そらる

そういえば、聞きたいことあったんだけどさ

まふまふ

はいっ……?

そらる

何で俺のこと好きになったの?

何でそらるさんのこと 好きになったのか……?

まふまふ

えっと……あの、僕が逆ナンに遭ってた時あったじゃないですか?

そらる

あ〜、あったね。先週だっけ

まふまふ

そこで、そらるさんに助けられた時……

そらる

彼女って言われてときめいちゃった?

まふまふ

はい、その通りで……えっ?

まふまふ

な、何で知って……!?

そらる

だって、彼女って言った瞬間顔真っ赤になってたし。

そらる

元々は言い訳半分願望半分で言ったつもりだったけど、そこで確信したよ。

そらる

あ、こいつ俺のこと好きだなって

まふまふ

なぁっ……!?

僕、そんな分かりやすい……!?

そらる

だから、もう言っちゃえと思って今日呼び出した

まふまふ

息抜きっていうのは口実だったんですか……

そらる

呼び出せれば何でもよかったから。でも、俺が呼び出せば何もない限り来るでしょ、まふは

まふまふ

そ、うですけど……。その、まふって……?

そらる

ダメ?

まふまふ

っじゃないです……

くそぉっ、可愛いっ……!!

そらる

それはいいとして……まふ

まふまふ

はい……って、うわっ!?

ドサッ

そらる

これで気兼ねなくできる

まふまふ

へっ……?

僕の首に腕を引っ掛けて、 背中から倒れるようにベッドに 寝転がったそらるさん

側から見ると、僕がそらるさんを 押し倒してるように見えるんだろう

だけど……

まふまふ

ふぇ、えっ、ちょっ、そらるさんっ……!?

そらる

何、期待してたんじゃないの?

まふまふ

そんなことな……。

まふまふ

……くはなかったですけど……!

そらる

じゃあいいじゃん。ここなら人目もないんだし……ね?

ね? じゃなくて……!!

まふまふ

ぼ、ぼく、こっちは無理ですっ……

そりゃ僕だって男だけど、 そらるさん相手には……っていうか、 とにかくこっちは無理っ……!!

そらる

……へぇ。

そらる

実は男らしいとこあるかもって、ちょっと期待してたけど……

まふまふ

っごめんなさ……。

まふまふ

……っ!?

ドサッ

突然のことに、 何が起きたのか分からなかった

まふまふ

……え……?

そらる

お前、ほんとにヘタレだな

ニヤリと笑うそらるさん越しに、 天井らしきものが見える

もしかして……いや、 もしかしなくても、僕……

そらる

まぁいいか。こっちの方が、俺も性に合ってるし

お、押し倒された……!?

まふまふ

(なんかもう、一周回って脳が冷静になってくる……。)

まふまふ

(♪〜……あ、このフレーズいいかもなぁ……またまぬんちゃんっぽい感じの……。)

まふまふ

(いやまぁ、絶対こんなことしてる場合じゃないんだろうけど……)

そらる

まふ?

まふまふ

ふぇ、はい……あっ、そ、そういえばっ!

まふまふ

そ、そらるさんは、何で僕のこと好きになったんですか?

そらる

この状況でそれ聞く?

そらる

まぁいいけど……。

そらる

俺は一目惚れだったよ。出会った時から

まふまふ

一目惚れ……?

そらる

そう。この顔にやられちゃった

チュッ

まふまふ

んぅ、……!?

まふまふ

えっ、ちょ、待っ……

そらる

待たないよ。

そらる

こっちはずっと我慢してたんだから

まふまふ

っ……!!

まふまふ

え、と……そのっ……

そらる

……?

まふまふ

……お、お手柔らかに……

そらる

ごめん無理

まふまふ

えっ?

まふまふ

って、ちょっ……ひぁっ……!

翌朝

まふまふ

ん〜……?

そらる

あ、起きた?

まふまふ

はい……。

まふまふ

って……

え……何この状況?

そらるさんの家のベッドに、 2人で寝てて……

2人とも、裸で……

そらる

おはよ。……あれ、もしかして忘れてる?

まふまふ

へ……?

昨日、何があったのか…… ちゃんと思い出してみよう

まふまふ

(たしか、そらるさんと出かけて……。)

まふまふ

(告白、されて……。)

まふまふ

(家に連れ込まれて……?)

まふまふ

(……食べ、られた?)

2人とも裸だし、妙に腰が痛いし……

まふまふ

っ〜!!

まふまふ

(そ、そうだ、僕ら昨日っ……!)

そらる

あ、思い出した顔してる

まふまふ

ど、どんな顔ですかそれ……

そらる

耳まで真っ赤

まふまふ

っ……!!

恥ずかしくなって、ばっと寝返って そらるさんに背を向ける

意識すれば意識するほど、 昨日のかっこいいそらるさんばっかり 頭に浮かんできてっ……

まふまふ

(も、もう死ぬっ……!!)

そらる

……って、そうだ。まふ

まふまふ

はい……?

そらる

これ、まだ言ってなかったよな

これ……?

何のことか気になって、 そらるさんの方に向き直る

そらる

まふ、俺と付き合って

まふまふ

……!

まふまふ

はいっ……!

これは、ナンパから助けてくれた人を 好きになって、

好きになった人にナンパされた、

そんな、僕のお話

かえで

というわけで、いかがでしたでしょうか!

かえで

“ナンパ”をめぐって恋をしたまふまふさんのお話です

かえで

ナンパネタいつか書きたいなぁと思ってたので、この機会に書けてよかったですw

かえで

やっぱそらまふ最高!!←

かえで

では、フォロワー様100人記念企画でした!

かえで

みなさんいつもありがとうございます!!

かえで

これからも頑張るので、よろしくお願いします!!

かえで

おつえで!
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