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志杏の見舞いに行った次の日

安易に人が入らないよう結界が貼られた店に未彩がやってくる

月影 未彩

……手がかり見つかるかな

ロボットが爆発した原因について、調べに来たのだ

月影 未彩

やっぱり爆発の原因梅干しだと思うんだよな…

お前まだそれ言ってたのかよ

未彩が独り言を呟いていると、結界を貼っていた美奈と裕亜が未彩に気付く

杏涼 美奈

あ、未彩ちゃんだ〜

天氷良 裕亜

調査ですね

天氷良 裕亜

今結界を解除します

月影 未彩

うん、ありがとー

未彩が店に入ろうとすると、叫び声が聞こえる

雪名 穂架

ちょっ…ちょっと待ってください!!!

月影 未彩

ん?

振り返ると、そこには息を切らした穂架

雪名 穂架

は、はぁっ…わ、私も…

雪名 穂架

私にも調べさせてください…

月影 未彩

いいけど…遊びじゃないよ?

少なくともお前よりは本気だと思うよ

雪名 穂架

もちろん、承知です…

雪名 穂架

志杏にロボットを配ったのは私なんです

雪名 穂架

そのロボットが爆発したとなれば…

雪名 穂架

罪悪感、持っちゃうじゃないですか……

穂架は手を強く握っており、微かに震えていた

月影 未彩

んー…

月影 未彩

罪悪感って何?ドーナツ?

なんだこいつ

杏涼 美奈

えっとね、簡単に言うと…

杏涼 美奈

いや、待って…罪悪感より簡単な説明って何?

天氷良 裕亜

うーん…

周りの人困惑してるじゃねぇか

雪名 穂架

と、とりあえず、申し訳ないと思ってるんです…

雪名 穂架

お願いです、調査させてください

穂架は深々と頭を下げた

月影 未彩

月影 未彩

えぇ…そこまでしなくても…

月影 未彩

まあとりあえず了解だよ!

月影 未彩

この天才美少女巫女月影未彩ちゃんは女神のような優しさを兼ね備えてるからね

賢さも兼ね備えてくれ

雪名 穂架

ありがとうございます…!

天氷良 裕亜

ひとまず、中へ入るのは未彩と穂架の2人ですね

杏涼 美奈

じゃあ、結界もう一度貼るから奥に進んでね〜

月影 未彩

はーい

未彩と穂架は奥へ入っていく

中は全体的に黒く煤けており、ところどころ燃え尽きていた

そんな店の中心にあったのは、ボロボロになったロボット

雪名 穂架

っ……!!

穂架はロボットに駆け寄り、能力を使う

雪名 穂架

『バーチャル能力ー解析ー』

この能力で、穂架の目にはロボットの製造番号が映っていた

雪名 穂架

やっぱり…

月影 未彩

何かわかった?

未彩が穂架にゆっくりと近付きながら問う

雪名 穂架

このロボットは、私が作って志杏に渡したロボットで間違いないです

雪名 穂架

えっと、名前は確か…

雪名 穂架

『梅干しロボット』

アイツらしい名前だな

月影 未彩

…やっぱり志杏は梅干しなんだね

雪名 穂架

えぇ、確か名前をつける時…

数日前

雪名 穂架

こんにちは志杏!

火桜 志杏

あ、えーっと…

火桜 志杏

梅干し…さん?

誰だよそれは

雪名 穂架

穂架です……

雪名 穂架

実は志杏のお店のお手伝いをするロボットを作ったんです

??

コンニチハ、志杏サマ

火桜 志杏

へぇ…

火桜 志杏

そのロボットって梅干し食べれる?

食えるわけねぇだろ

??

食ベルコトハデキマセンガ、オ望ミトアラバ、梅干シヲオ作リスルコトハデキマス

作れんの?

雪名 穂架

そんな機能あったんですか…?

製作者知らねぇじゃねぇかよ

火桜 志杏

なんて素晴らしい機能なんだ…!

火桜 志杏

これでいつでもどこでも刻み梅干しを作れるぞ…

火桜 志杏

梅干しの神様が俺の努力を認めてくれたんだね

そんな神いてたまるか

火桜 志杏

あ、待って、この機能は素晴らしい機能じゃなくて…

火桜 志杏

“すっぱ”らしい機能だ

ダジャレ言ってんじゃねーよ

雪名 穂架

ええと、その辺はよくわかりませんが…

雪名 穂架

ひとまず、このロボットに名前を──

火桜 志杏

梅干しロボット

火桜 志杏

これ一択だ

まさかの即答

雪名 穂架

……はい

雪名 穂架

ということがあったんです

月影 未彩

……

月影 未彩

じゃあやっぱり爆発の原因、ロボットが作った梅干しなんじゃ?

んな訳あるか

雪名 穂架

なんだか私もそんな気がしてきました

おい

それから2人は調査を続けていた

月影 未彩

あれ?なんかこの辺いっぱい落ちてる

未彩が見ていたのは厨房

床に大量に落ちていた黒く小さいそれを拾い上げると…

月影 未彩

くんくんくん…

月影 未彩

なんか酸っぱい匂い

じゃあ梅干しじゃねぇか

未彩の独り言を聞いて、穂架もやってくる

雪名 穂架

なにか見つかったんですか?……って

雪名 穂架

なんですかこの大量のゴミ…

確かに焦げてるからゴミだけども

月影 未彩

これなんだと思う?単三電池?

丸い単三電池があってたまるか

雪名 穂架

えーと、ここは厨房なので…おそらく梅干しですね

月影 未彩

これが梅干しか…

月影 未彩

意外と黒いんだな

本来の梅干しはそれじゃねぇよ

雪名 穂架

でも、おそらく爆発からの火事で燃えてしまっただけでしょう

雪名 穂架

爆発の原因ではないと思います

月影 未彩

うーん、絶対これだと思ったんだけどなぁ…

月影 未彩

だって黒いし怪しくない?

焦げてるだけだよ

雪名 穂架

えと…

雪名 穂架

じゃあ能力使いますね

雪名 穂架

とりゃー

え?

雪名 穂架

はい、普通の梅干しです

絶対能力使ってない

月影 未彩

そっかぁ

雪名 穂架

向こうに戻りましょう

月影 未彩

うん!

2人は店の中心にあったロボットの元へ戻ってくる

雪名 穂架

目撃者の証言ではロボットが爆発したんですよね

月影 未彩

そういえばそーだね

もしかして忘れてた?

雪名 穂架

だから私、このロボットの方になにか問題があると思うんです

月影 未彩

うーん、だとしても、どうやって調べるの?

雪名 穂架

私の能力で、このロボットをもう一度起動します

月影 未彩

そんなことできるの?!

雪名 穂架

やるのは初めてですが…

雪名 穂架

やれるだけやってみます

雪名 穂架

『バーチャル能力ー起動ー』

すると、ロボットから音が聞こえる

ジジッ…ジジジッ……

梅干しロボット

起動中…起動中……

梅干しロボット

メモリーノ大半ガ破損シテイマス

梅干しロボット

システム表示モードヘ移行シマス

月影 未彩

なんて?

雪名 穂架

つまり、ロボットとして起動することはできないので、情報を表示してくれるってことです

月影 未彩

梅干しが詰まってるのかな?

んな訳あるかい

雪名 穂架

今からシステムを確認しますね…

雪名 穂架

『バーチャル能力ー読取ー』

穂架は梅干しロボットのシステム情報を読み取っていく

雪名 穂架

えーと、基本システム…、サポート学習システム…ここまでは私が作ったシステムですね

雪名 穂架

えーと…梅干し培養システム

なんだそれ

月影 未彩

梅干しってシステムから作られるんだ…

違う

雪名 穂架

おそらく、志杏のためにこのロボットが作ったシステムでしょうね…

月影 未彩

ロボットが自分でシステムを作るんだ…

雪名 穂架

私の能力から作られたロボットですからね

チートじゃねぇか

雪名 穂架

……おや?

穂架は1つのシステムが目に留まる

雪名 穂架

爆発誘導システム……?

月影 未彩

……え?

死にたかった子たちの“ゆかい”な生活

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