ケンジ
だからな?そのとき俺はこう思ったわけよ――
あれからケンジとはよく喋るようになった
学校のことも色々教えてもらった
カズキ
(ときどき何考えてるか分からないこともあるが…)
カズキ
(いいやつだな)
???
君、ケンジくんだよねぇ
ケンジ
ん、誰?
???
そうだなぁ
???
アナグノシスって名前…聞いたことあるかい?
カズキ
アナグノ…?
???
人を惹きつける力。場の空気を変える力。君には、それがある
ケンジ
ん?なに?
ケンジ
褒めてるんすか?
???
我が組織には君みたいな存在が必要なんだぁ
カズキ
(たしかに……ケンジってクラスでもムードメーカーっぽいし、俺ともすぐ打ち解けてた)
ケンジ
…
ケンジ
うーん…
ケンジ
誘いは嬉しいけどよ、俺にはそういうの無理だわ
???
…
???
なんでかな?
ケンジ
え…なんでって
ケンジ
俺はさ、誰かと楽しく笑ったり、誰かのこと笑わせたり
ケンジ
そういう普通のことしたいんだよ
ケンジ
組織とかそういうのに興味はねえ
???
…
???
へえ
???
惜しいけど納得したよぉ
???
さて、ところで君は?
カズキ
俺?クラスメイトっすけど
???
(……知らない顔だな。転校生か?)
???
(というか、こいつ……さっきから意識がどこかへ飛んでるような)
???
(面白い子だな…ねてる?)
カズキ
…
???
(念の為この子も調べておくか)
???
そうか、よろしくな
カズキ
…?うん、よろしく
???
じゃあ俺は帰るとするよぉ
???
面白いものたくさんみれたしね
こうして、男は消えていった
カズキ
何だったんだ?今の
ケンジ
さあ…
ケンジ
なんか不気味なやつだったな
カズキ
でもあれってスカウトだろ?
カズキ
ケンジすげえじゃん
ケンジ
まあ当たり前だろ
ケンジ
我は暗黒界より舞い降りし漆黒の――
カズキ
そういう話はしてないんだけどな!
ケンジ
最後まで言わせて?
カズキ
(さっきの男の言うことは正しい)
カズキ
(こいつには人を惹きつける何かがある)
カズキ
(数日過ごしてみてわかった)
カズキ
カズキ
ところでケンジ
ケンジ
ん?
カズキ
同じクラスのナナミ?って子いるだろ
ケンジ
えー…っと
ケンジ
あ!うんいるな
カズキ
思い出すのに時間かかってんのひでえな
ケンジ
だってあの子すげえ影薄いじゃん!悪口とかじゃなくてよ
カズキ
まあ…俺もそのことなんだけど
カズキ
(影が薄いとかの次元じゃない)
カズキ
(ときどき消えたように見えることすらある)
カズキ
カズキ
(まだまだ奥が深そうだな…この学校)