彼らの努力と苦しみを

ｶﾞﾗﾗﾗ...ｯ

彼はベッドに横になっていた

寝ているのだろうか…？

数分前

いつの間にか寝ていた

今日は彼が来てくれるのに

起きなきゃ

そう思い体を起こした

同時に感じる酷い目眩

肺に違和感を感じる

どうにかして落ち着こうする

時間が経つほどに

これは1人ではどうにもならないと

漠然と感じる

枕に口を押しつけ

呼吸を止める

…けちゃー？

…入るよー？

ゆっくりと近づく

覗き込んで彼の顔を見ると真っ青で

とても苦しそうだった

ナースコールに手をのばす

…はい、どうされましたか？

…はい、意識は確認できますか？

分かりました

もう少し頑張ってください！

あ…っちゃん…、？

あっちゃん…っ！

だめ、だ…

落ち着け…

落ち着けっ…落ち着け…ｯｯ

なん…て、

もう、聞こえ…な…

ｶﾞﾗﾗｯ

苦しそうな呼吸音と

開きそうもない目

事ある毎に蘇るあの姿が

重なって

彼も目覚めないんじゃないかという

段々と大きくなる不安が

心が折れてしまいそうな闇に見えた