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『始まりの二日目』
体験入部の翌日、唯奈は緊張しながら教室に向かった。 マネージャー志望とはいえ、まだ正式に入部しているわけではない。
でも、昨日のあの速く鋭いスパイク、正確すぎるトス、静かに力強いブロック…… 全部が脳裏に焼き付いて離れなかった。
唯奈
ひなた
教室に入ると、ひなたが手を振ってくれた。 その隣に、昨日体育館で見た金髪の少年が立っていて、満面の笑みを浮かべている。
宮侑
唯奈
驚いていると、彼は当然のように唯奈の机の横に腰かけた。
唯奈
宮侑
近い。 笑顔が眩しすぎて、顔が熱くなる。 周囲のクラスメイトがざわめき始めた。
MOB
MOB
MOB
唯奈
唯奈が俯いていると、宮侑は机を指でトントンと叩きながら笑った。
宮侑
唯奈
宮侑
突然立ち上がった宮侑の声が教室中に響いた。
宮侑
宮治
冷静な声が背後から聞こえ、振り返ると宮治が呆れ顔で立っていた。
宮治
唯奈
宮治
唯奈
宮治
柔らかい笑みを浮かべる宮治。 その優しさに、胸が温かくなる。
角名倫太郎
低い声がして振り向くと、角名倫太郎が教室の入り口に立っていた。 背が高くて、教室のドア枠に頭が当たりそうだ。
唯奈
角名倫太郎
唯奈
角名倫太郎
そう言ってそっぽを向く彼の横顔が、少し赤く染まっていた。
『昼休みの出来事』
昼休み、ひなたとお弁当を広げていると、またもや宮侑がやってきた。
宮侑
唯奈
宮侑
宮治
宮治
宮治が笑いながら頭を小突く。 そのやりとりを見て、ひなたが小声で囁いた。
ひなた
ひなた
唯奈
ひなた
ひなた
唯奈
動揺していると、今度は角名倫太郎が静かに現れた。
角名倫太郎
唯奈
差し出されたのは、コンビニのお茶。
角名倫太郎
無愛想に言って席を離れる彼の耳も、やっぱり赤く染まっていた。
『そしてまた、明日へ』
練習が終わり、片付けを手伝いながら唯奈は思った。
唯奈
体育館を出ると、夕暮れの風が汗ばんだ肌に心地よかった。
ふと横を見ると、宮侑がニカッと笑い、宮治が優しく笑みを浮かべ、角名倫太郎は無言で唯奈の荷物を持ってくれていた。
唯奈
小さく深呼吸をして、唯奈は空を見上げた。 桜の花びらが、また一枚、服の肩に落ちた。
主
主
主
主
主
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